坂詰美紗子の“すぐそこにある恋”を歌う恋愛3部作の第1章 リアルで些細な感情を表現されたバラードが完成!

坂詰美紗子   2009/03/10掲載
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 Crystal Kayの「恋におちたら」を始め、BoAEXILEKらに楽曲を提供し、数多くのヒット曲を世に送り出してきたシンガー・ソングライターの坂詰美紗子。2008年5月にミニ・アルバム『恋の誕生日』でメジャー・デビューし、そのリード曲が全国のFMでのパワープレイ数で女性ソロ・アーティストとしての最多記録を打ち立てるほどの注目を浴びた(合計36局/当時)。そんな彼女が放つ、次の展開は“すぐそこにある恋”3部作。その第1章シングル「さよならもありがとうも言えない」が3月11日にリリースされる。本作について、彼女に話を訊いた。




 約半年ぶりのリリースとなる坂詰美紗子の2ndシングル「さよならもありがとうも言えない」は、“すぐそこにある恋”3部作の第1章を飾る作品。これまでも恋にまつわる名曲を手掛けてきた彼女ではあるが、ここで明確なテーマを打ち出したのには理由がある。
 「坂詰美紗子は恋愛の曲を書くっていうイメージをもっていただいているみたいなんですよね。ラジオでは恋愛相談のメッセージをたくさんいただいたりもするし。だったら誰しもが経験するような恋を、短編小説を書くように、リアルに曲にしたらいいかなと思ったんです。恋愛って、勉強や仕事をがんばれる活力になったりするものだと思いますしね」

 本作で描かれているのは、終わってしまった恋を受け入れられずに、悲しみを募らせる主人公の情景。ディティールにこだわったリリックを紐解いていくと、タイトルに込められた意味が切なく響いてくることとなる。
 「私も今までの経験の中であるんですけど、この曲の主人公はいきなりフラれてしまったという状況なんです。だからこそすべてが受け入れられなくて、“さよなら”も“ありがとう”も言えないし、言いたくないっていう。こういう気持ちって実際に口には出せない感情でもあると思うんです。そういうリアルで些細な感情を歌詞にできたのはすごくよかったなって思いますね。今まではわりと明るい感じの曲を発表してきたので、こういうバラードも歌うんだなって、共感して気に入ってもらえたら嬉しいです」

 感情の揺れ動きを浮遊感として描き出すために、あえて打ち込みベースでアレンジされたというトラックと、そこにのせられる感情に溢れたヴォーカルが、曲の世界観をより鮮明に届けてくれる。行間に隠れた、言葉にならない想いまでをも表現するかのようなフェイクも最高の仕上がりだ。
 「主人公になりながら歌うので、自然とその感情が声に出ますね。Bメロの“愛しすぎた気持ちはただ/キミを困らせていただけ”のところはクレッシェンドというか、サビに向けて想いが大きくなっていくのを表現してみたりもしました。フェイクはアウトロの部分がとくに気に入ってますね。自分自身、好きな音楽を聴くときに“アウトロではどんなことしてくれるんだろう”って思うタイプなので、自分の曲でも楽しみながらいろんなテイクを試してみるんです。ここはちょっとサプライズ的なお楽しみ感のある場所かなって」

 カップリングには、別れた相手に対して今の想いを伝える「ごめんね ごめんね ごめんね」と、BoAに提供した「LONG TIME NO SEE」のセルフ・カヴァーを収録。それぞれ“失恋”というモチーフでくくられたカラーの違う3曲は、シンガー・ソングライターとしての資質をこれでもかと実感させてくれる。坂詰美紗子が贈る恋愛3部作。次の章でもきっと最高のラブ・ソングを聴かせてくれることになるはずだ。
 「カップリングも含めて3部作を意識してやっていきたいなって思ってます。次の作品にもぜひ期待しててもらいたいですね」



取材・文/もりひでゆき(2009年1月)
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