00’sのラウド・シーンの先駆者バンド、
FACTの元ドラマー“Eiji Matsumoto”と、同じく、日本のエレクトロニック・バンドのパイオニア、
sfprの“FZ”を中心に、新進気鋭のトラックメイカー・Invaderousを加えた変則3ピース・バンド、Radical Hardcore Clique(ラディカル・ハードコア・クリーク)が、自身初となるフル・アルバム『Radical Hardcore Clique(Self-title)』を突如リリース。
ここ数年は、Radical Hardcore Clique名義で、
ディプロや
ナーヴォといった世界的アーティストのリミックスを手掛けたり、多くのトップ・アーティストの楽曲をプロデュース、あるいは、STAR ISLANDや東京パラリンピックなど世界的なイベントへの楽曲提供など、プロデューサーあるいは音楽家として幅広い活動をしてきた彼ら。
特に、イギリスの世界的インフルエンス・メディアのプレミア・コンテンツ用に制作した「雅楽」+「Trap」による「Japalanta(あるいはTrapanese)」と呼ばれるミクスチャなサウンドは、UKを中心に大絶賛され、『RADER RADIO』などでもオンエア、辛口で有名な「Pitchfork」のライターからも高い評価を獲得しました。
今回リリースされたのは、実に2015年から8年もの歳月を経て製作された11曲。ブレイクビーツやドラムンベースなどのベースミュージックはもちろん、ダブステップ、トラップ、さらには、ハードスタイルまで、ありとあらゆるクラブサウンドをディープに詰め込みながら、自身のルーツであるパンクやハードコアなど、日本ではラウドと呼ばれるに至ったサウンドの“未来”を感じさせるディープかつ新しい音に仕上がっています。
「Bloc Party」や「At The Drive-In」を手掛けたAlex NewportがドラムのRECを行い、それ以外はセルフ・プロデュースにて録音されました。Mixは
D.O.I.、マスタリングはSterling SoundのTom CoyneとRandy Merrillが手掛けています(製作途中でTomが亡くなり、Randyがそれを引き継ぐ形で完成)。
feat. ヴォーカルには、プロデューサーとして
ゼッドなどとコラボする一方で、
m-floのlovesシリーズのヴォーカルとして活躍するなどシンガーとしても評価の高い
Emyli、元LOSTのヴォーカル・Hiroki Nakamori、USノフィメール・ラッパーのDlushなどを迎えています。
百文は一聴にしかず。脈々と流れるアンダーグラウンドから興り続けるクラブ・トレンドの本質と、ロックの硬質な部分を体現するハードコアの精神の両方を継承しながらも、新たなカタチへのこだわりが時に冒涜的に響くほど、ストイックで孤高なサウンドにまずは触れてみてほしいところです。