新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に伴う外出自粛の状況を受けて、「少しでもエールを送りたい」という
坂本龍一の想いから、映像配信サービスのdTVが4月2日に坂本のライヴ「Ryuichi Sakamoto: PTP04022020 with Hidejiro Honjoh」の模様を無料生配信しました。
このライヴの模様は、今後、dTVにて配信することが決定しています。また、坂本による過去のライヴ映像全4作品を3月27日21:00から順次、dTVで無料配信、YouTubeチャンネル「commmons チャンネル」でプレミア公開中です。詳細は「Ryuichi Sakamoto: PTP04022020 with Hidejiro Honjoh」のウェブサイトをご覧ください。
以下はオフィシャルのライヴ・レポートです。
当日の会場では、医師によるアドバイスの下、新型コロナウイルス感染防止対策として、「密閉」「密集」「密接」の3つの密を避け、スタッフも必要最低限の人数に絞り、メディカルチェック・アルコール消毒・マスク着用を徹底。控室などの除菌作業も行なった上でライヴを実施。
当日は、午後7時より、静かな緊張感が漂う中、2017年に発売された坂本龍一オリジナル・アルバム『
async』から、1曲目に収録されている「andata」のピアノ・ソロでライヴがスタートした。
演奏が終わると、「マスクをとるの忘れちゃった」とお茶目な一言で挨拶をし、本日の無料配信によるプレミアムライヴ開催について、本来、通常の公演であれば、たくさんのスタッフが関わっているが今は働けない状態の人もいる。「ポジティブにこの時間を使ってほしい。」と述べた。
今回のライヴは三部構成となっており、オープニングに続き、坂本龍一のオファーにより出演を快諾した、三味線奏者の本條秀慈郎がゲストとして迎え入れられた。2019年に坂本龍一が書き下ろした楽曲「honj ?-2019」が演奏されると、日本の伝統的な楽器である三味線から奏でられる音が心地よく鳴り響いた。次は「improvisation -20200402」と題し、坂本龍一がピアノの中の弦を石やコインなどで擦る内部奏法や、40年振りに復元されたバシェの音響彫刻、エレキギターなどを用いて三味線の音に加わり、即興デュオが披露された。この日だけの特別なパフォーマンスに感動と優越感で包まれた。
配信中、SNS上では、「この場を作って頂いた教授は勿論のこと、スタッフの皆さんに感謝です!」「ギターと三味線の音が異空間へ誘う」などと称賛の声も多くあがった。
ライヴは一度中断し、新型コロナウイルス感染防止対策の為、5分間の換気休憩が入れられた。休憩中は、“3学会合同日本 COVID-19対策 ECMOnet”からの新型コロナウイルスに関するメッセージが映し出され、会場に医師を招き、坂本龍一と新型コロナウイルスについて対談の時間が設けられた。
そして、坂本龍一のピアノソロによるエンニオ・モリコーネのカヴァー曲「1900」でライヴが再開。映画『米軍(アメリカ)が最も恐れた男 カメジロー不屈の生涯』のテーマ曲「Gui」や、ファンの中でも不動の人気を誇る「水の中のバガテル」に続き、大反響を呼んだ「美貌の青空」、それから1999年に発売され、ミリオンセールスを記録し、CM曲にも起用された「energy flow」、英国〈アカデミー賞〉の映画作品『
戦場のメリークリスマス』で、初の映画音楽を担当した「Merry Christmas Mr. Lawrence」など、心に染みわたる名曲の数々が存分に届けられた。
最後は、改めて「コロナに負けず、頑張ってほしい」と強いメッセージを残し、エンドロールとして、「Perspective」でライヴを締めくり、特別な夜を過ごした視聴者は“日常の尊さ”や“変わらない日々”がどれほど尊いか思いを馳せたことだろう。