レジェンド・ピアニスト、メナヘム・プレスラーが最高齢でドイツ・グラモフォンにおけるソロ・デビューを果たしたアルバム。ドビュッシー「月の光」をはじめ、彼の重要レパートリーであるフランスの名曲集が堪能できる。

人気チェリスト、ハウザーの映画名曲集。ハリウッド黄金時代の名作のテーマ曲やハウザーが愛する作曲家ジョン・バリーによる『ある日どこかで』『愛と哀しみの果て』の印象的なテーマ曲、モリコーネら映画界の巨匠コンポーザーによる名旋律を奏でている。

テッサリーニは17世紀後半のイタリアの作曲家。ほとんど忘れられた作曲家扱いだが、フルートの発展に一定の寄与をしている。大井は現代からバロックまで幅広いレパートリーを持ち、ここでも作品の深奥を穿つ演奏を披露している。

ベザイデンホウトとの最初の録音から15年を経て完成したヴァイオリン・ソナタ全集だ。最初の2枚はベザイデンホウト、後の2枚がビートソン。いずれもフォルテピアノで、ムローヴァの完成された演奏が聴ける。

1stアルバムですでに高い評価を得たコベキナの2ndアルバムは、なんとバッハの無伴奏チェロ組曲。自らのセルフ・ポートレイトとして録音したと言う。それだけの自信作ということだ。大注目のアルバム。

期待の若手ピアニスト、ルーが敬愛するシューベルト・アルバム。本作はピアノ・ソナタ2曲を収録。第14番の清々しさと、晩年の第20番では、陰影に富んだ繊細な表現が印象的だ。とりわけ第2楽章に注目。

17歳でショパン・コンクールに入賞し、20歳でリーズ・国際ピアノ・コンクールで優勝したルー。本アルバムは、幼い頃からインスピレーションを受けてきたショパンの前奏曲集で、ルーのファンタジックな演奏が光る。

2023年発売の『ファム〜女性作曲家たちの肖像』の続編にあたるアルバムだ。過小評価されてきた女性作曲家など、世界初録音も数曲含まれている。CD1はリームとの二重奏、CD2はラキティナとの共演。女性で固めた。

ハープ界を代表するグザヴィエ・ドゥ・メストレによるなかなか興味深い選曲のアルバムだ。まず、もっとも有名なハープ協奏曲のひとつヘンデルの変ロ長調、オルガン協奏曲のハープ版など、編曲版の作品も楽しい。

作曲家やプロデューサーとして知られる千住明が、自身の活動40周年を記念して制作したオーケストラ・アルバム。千住真理子（vn）、小林沙羅（s）らが参加する中、壮大なアンビエント「Breath of Life」などが楽しめる。

ルセが2024年12月にイングリッシュ・バロック・ソロイスツと行なったヨーロッパツアーの合間に録音された、シャルパンティエの三つのクリスマス曲を収録している。フランス・バロックの大家、ルセによる典雅な演奏が味わえる。

バレンボイムに才能を見出されたサイードによる初の協奏曲録音。サイードは名著『オリエンタリズム』のE.W.サイードの甥だ。協奏曲での指揮者は、サイードとは旧知の仲で、息の合った見事な演奏を披露している。