テニスコーツとの共演盤で音楽ファンの支持を集めた
SECAIの
並木大典が、ソロ・アルバム『
きさき』を6月8日にリリースしています。
並木大典は、比留間毅(a.k.a.
DASMAN)とともに音楽ユニットSECAIにて活動。テニスコーツ主宰「majikick record」よりリリースを重ね、2008年にはMIDI CREATIVEよりテニスコーツとの共作『
テニスコーツとセカイ』をリリース。近作としては、2016年にAFTERHOURSよりSECAIのフル・アルバム『
AMMONITE』をリリースしています。
本作は、2012年〜2022年の10年間に制作されたトラックをいまの感性で再編成した、叙情性豊かなアコースティック・アンビエント集。3曲目「つくし火」のビートで比留間毅が参加しているのを除き、作曲、編曲、演奏のすべてを並木自らが担当。マスタリングは、木村健太郎(kimken studio)が務めました。タイトルの“きさき”には、兆し、軌跡、先、きらめきなど、並木の音楽を導いてきた複数のイメージが重ねられています。
壮大かつ緻密なアンビエントは、アナログシンセサイザー(MS-10)やギターによって最初のモチーフを作成。映像作家としての顔も持つ並木は、日常的にフィールド・レコーディングを行ない、自然や日々のなかで記録してきた環境音もサンプリング。モチーフの上には生音が何層にも重ねられ、独自の感性とたしかなセンスに裏打ちされた抒情詩は、それぞれに等しく注がれたこの世界への愛と抱擁、生まれたての輝きで満ちています。大きな自然への畏敬と、日々の営みへ繊細な眼差し。いつか観た映画のような懐かしさと、手の届かないものへの憧憬。そのすべてがひとつの音楽として形作られているのが伝わるアルバムとなっています。
なお、本アルバムをMUZIKOオフィシャル・サイトで購入すると、未発表音源「Halsame 2」を収録した特典CD-Rが付きます。こちらは数量限定となっており、なくなり次第終了となります。
[コメント]やさしいとは彼のみていることば
見守って抱きとめる透明なゆりかご
あの子が眠る足下の土に立ち
木になり蝶になり出会う光、名乗る風
降りながら空に留まる雫のおどり
ふと旋回していた幸せの音しるべ
永遠がここにあるってこと――さや(テニスコーツ)ほどよい甘さと苦さ、緻密なのにリラックスムード。
明るいロンリネスは希望を見てる感じ。
ニューエイジアンビエント
バレアリックダウンテンポトリップホップ!
カセットでもリリースしたら話題になりそう。
落ち着いて整理されてるけど、
初心しっかり残ってていいねー。成熟、香燻!――植野隆司(テニスコーツ)