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ティナリウェン、東京公演のライヴ・レポート到着 フロアが祝祭感で一体化した一夜

ティナリウェン   2023/12/07 16:01掲載
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ティナリウェン、東京公演のライヴ・レポート到着 フロアが祝祭感で一体化した一夜
 今年5月に、プロデューサーにダニエル・ラノワを迎えた最新アルバム『Amatssou』をリリース、10月13日にはそのデラックス・エディションをデジタル / ストリーミングで発表した、サハラ砂漠西部のトゥアレグ族による、“砂漠のブルース”バンド、ティナリウェン(TINARIWEN)が、2023年12月6日より来日公演を開催しています。その6日、東京・渋谷にて行なわれた公演のライヴ・レポートが到着。砂漠のうえを疾走するようなポリリズミックなビート、高揚感あふれるメロディ、そして重厚なグルーヴでフロアが祝祭感で一体化した一夜の模様が伝わります。

 なお、12月7日(木)大阪・UMEDA SHANGRI-LAでの公演の当日券は18時より発売となります。

[ライヴ・レポート]
 マリのティナリウェンの歩みを止めない活動は、「砂漠のブルース」と称される音楽スタイルを世界に広めることに大きく貢献してきた。ダニエル・ラノワがプロデュースを手掛け、ナッシュビルのミュージシャンも参加しカントリー・ミュージックとの接近をみせた最新アルバム『Amatssou』を引っ提げて、久方ぶりの来日公演。びっしり埋まった渋谷クラブ・クアトロのステージに、ターバンに身を包んだメンバーが登場した。創設メンバーであるトゥハミ・アグ・アルハッサン、アブダラー・アグ・アルフセインを中心にギター、ベース、パーカッションが脇を固める6人編成。アブダラーのアコースティック・ギターの導入から、いきなり会場内で手拍子が巻き起こる。ステージ右手に立つトウハミは両手を揺らし、さながらアジテーターのように客席を焚き付ける。

 砂漠のうえを疾走するようなポリリズミックなビート、そして重厚なグルーヴが続くなか、とりわけ目を引いたのはアブダラーがセンターに立ちエレクトリック・ギターを弾きながら歌う「Arajghiyine」だ。地を這うようなベースライン、砂漠の風景がそのまま音になったかのごとき表現力に感嘆し、反復する酩酊感たっぷりのリズムに身を揺らす。続いてアルバムのバージョンよりBPMを早め、より直線的なビートが強調された「Anemouhagh」ではトゥハミのギターがうねり、会場から手拍子が巻き起こる。演奏が終わると、アブダラーが「楽しんでますか?ありがとう!」とオーディエンスに語りかける。クールな印象の強いトゥハミもサムスアップし満足げだ。

 後半、ふたたびアブダラーがギターをかかえメインのヴォーカルをとり、『Elwan』(2017年)収録の「Talyat」を披露。ねっとりとまとわりつくようなアンサンブルに、会場中が手拍子を合わせ一体感に包まれる。続いて同アルバムから「Assawt」では、アブダラーのアコースティック・ギターとトゥハミのエレクトリック・ギターの絡みがなんともスリリングで、中盤の鋭利なギターソロに合わせてトゥハミが踊りまくる。

 ときおりグレイトフル・デッドを思わせるゆるやかなジャムも顔を覗かせ、いくらでもインプロビゼーションができそうな悦楽的な雰囲気を持ちながら、決して冗長にならない。本編の終盤では、高揚感溢れるメロディと、そして「なぜ子供たちに憎しみを教えるのか?」というリリックを持つ「Matadjem Yinmixan」を聴けたことも嬉しかった。トゥハミのヴォーカルとファンキーなギターワークでフロアが祝祭感で一体化する。アンコールで披露した「Chaghaybou」ではサイケデリックなアブダラーのギターが炸裂。トゥハミの陶酔したようなダンスが目に焼き付いて離れなかった。

 彼らが自らを形容する際にしばしば使う言葉〈Assouf〉=サウダージの感覚を強く印象づける旋律と、北米のトラディショナルな音楽との幾度目かの邂逅を経て、さらに強靭になったグルーヴにすっかりやられてしまった。

Text by 駒井憲嗣(KOMAI Kenji)
Photo by Ishida Masataka


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ティナリウェン大阪公演
2023年12月7日(木)
UMEDA SHANGRI-LA
問い合わせ:SMASH WEST (06-6535-5569)
smash-jpn.com/live/?id=3931
OPEN 18:00 / START 19:00
前売チケット: 7,800円(税込) ドリンク別 / 整理番号有
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