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interview渡辺美里、石井竜也、AKB48らの作品を手がける才人、光田健一が初のピアノ・ソロ・アルバムを発表!

光田健一 / 2011/11/01掲載
渡辺美里、石井竜也、AKB48らの作品を手がける才人、光田健一が初のピアノ・ソロ・アルバムを発表!
 渡辺美里石井竜也RAG FAIRといったアーティストの音楽監督、AKB48「桜の栞」など数多くの楽曲の編曲、そして、小田和正の作品(「たしかなこと」「キラキラ」『自己ベスト』など)でコーラスを担当するなど、とんでもなく幅広いフィールドで活躍を続けている光田健一。シンガー・ソングライターとしても高い評価を得ている彼が、今年の夏、初めてのオリジナル・ピアノ・ソロ・アルバム『♪ピアノびと』をリリースした。この時期にピアノをメインにしたアルバムを発表するに至った経緯、そこから見えてきた音楽家としてのスタンス、ピアノとの向き合い方などについて訊いた。


――『♪ピアノびと』、音楽的な楽しみと豊かな詩情に満ちた素晴らしい作品だと思います。20数年のキャリアを経て、この時期にピアノ・ソロ・アルバムを作ろうと思ったのはどうしてですか?
 「2011年という年は、僕たち音楽家にとっても、いろいろなことを考えなきゃいけない1年になってると思うんですよね。“光田さんの音楽に助けられた、力をもらった”と言っていただける機会はこれまでにもありましたけど、今回のように大きな出来事があると、音楽家としての無力さを痛感し、僕自身も落ち込みました。でもそこからようやく“自分の出来ることはなんだろう”、そしてやはり、“音楽を届けなくてはいけない”と思えるようになったとき、まずは“この20何年間、自分は何をやってきたんだろう?”と考えました。歌も歌ってきたし、アレンジや作曲もやってきたけど、これまでの音楽活動の最たる軸であるピアニストとしてのアルバムを、意外にも作ってないじゃないか、と。自問自答の中で得たひとつの答えが、それだったんです」
――これまで作っていなかったことが、不思議な気もしますが。
 「ファンの方などから“ピアノ・アルバムを作ってください”と言われたことは何度もあるんですが、僕としては“自分の音楽は一つの方向だけじゃない”という思いが常にあったんです。ピアノだけではなくて、いろんな楽器を重ねて、トータル・エンターテインメントとして表現したい、というか。もうひとつ『♪ピアノびと』を作ろうと思ったきっかけとして、僕がプロデュースを担当している江原啓之さんの作品の存在が大きかった。ちょうど震災の時期に制作していた『おと語り』という作品で、バリトン歌手としても素晴らしい江原さんの歌と朗読、楽器はピアノだけで構成されているんですが、ありがたいことに僕のピアノソロ曲が随所で効果的に出てくる。“こういった素直でピュアなピアノ曲を集めて、自分の名義としてやってみよう”と、背中を押してもらった形です」
――アルバムの全体像として、何かイメージしていたことはありますか?
 「誤解を恐れずに言えば、“わかりやすいピアノ”ですね。若い頃は音を詰め込み過ぎることもあったし、難しいことというか、“自分のできる枠の外に行きたい”という気持ちが強かった。でも今回は、余分なものを削ぎ落として、よりストレートに、より素直に伝えたかった。“こんなにピアノが弾けるんだぞ”という感じにはしたくなかったし。でも当然つまらない作品にはしたくないので、刺激だったり、良い意味での裏切りは入れているつもりです」






――なるほど。それにしても、楽曲の幅広さには驚かされました。イギリスの伝統音楽を想起させるような「ノーフォークの風」、フレンチ・ポップス風の「雪原のミラージュ」、ミニマル・ミュージックの手法を取り入れた「Train Youre Brain」から月をモチーフにしたクラシカルな組曲「Luna Suite〜Four Movements For Piano」まで。とてもひとりで作曲したとは思えないような……。
 「ありがとうございます。まず、自分の中から自然に出てくる曲をどんどんスケッチしていったんです。1ヵ月弱で13〜14曲が揃ったんですが、並べてみると、イギリスだったりフランスだったり……“ああオレ、旅に行きたかったのかな”って思いました(笑)。音楽の世界旅行かな。あと、珍しいピアノに出会ったことも影響しています。イタリアの“Fazioli”という世界最大のピアノなんですが、大らかな感覚と繊細さを併せ持つ音色で、本当に素晴らしかったんです。録音前に試弾したとき、真っ先にポロンとアドリブで弾いたものが1曲目の<泉>です。ピアノにインスピレーションを引き出してもらえました」
――「いにしえびと」「HOME〜大切なもの」からは、郷愁感だったり、包み込まれるような安心感が伝わってきました。これらの曲には震災を受けた日本に対する思いも込められているんでしょうか?
 「自分の作品の中に、日本人らしさは多くあると思います。作曲をする段階で、心情的に避けられない何かはあった気がするし、自分の中から素直に出てくるものをひとつひとつ拾うような感じでした。タイトルも後から考えるんですよ。たとえば<HOME>だったら、どこかアメリカ民謡的な雰囲気、“峠の我が家”に似た曲想だったから、“遠めの我が家”という仮タイトルだった」
――ダジャレですね(笑)。
 「そうそう(笑)。でも、最終的に“HOME”というタイトルになって思うのは、恐らく今も昔も、音楽家が目指すことは同じようなことなんでしょうね。大切なものは何か、“一緒に聴きながら考えようよ”というようなことだったり……」
――普遍的なテーマですよね。改めてピアノに向かい合うことで、見えてきたものはありますか?
 「他のピアニスト、作曲家にはない自分らしい雰囲気というのは、“あるな”と思えました。それは、指の運び方、音の重ね方、和音の選び方などの具体的なことです。自分のコンサートでピアノ曲を演奏すると、歌とは明らかに反応が違う。でも、お客さんのひとりひとりが、それぞれの人生と重ねながら聴いてくれていると思っています。100人いれば、100通りの人生がある。その中のほんの一瞬でも、僕の音楽が通り過ぎてくれれば良いなって思う。それぞれの感じることは違っていても、『♪ピアノびと』に対する共感という意味では、いろんな反応があると、それは最も嬉しいことなんですよね」


取材・文/森朋之(2011年10月)
【ライヴ情報】
ニュー・ピアノ・ソロ・アルバム「♪ピアノびと」リリース記念!!
<光田健一ソロピアノ・リサイタルツアー『♪ピアノびと2011』>


●日時:11月12日(土)
●会場:大阪・Live Osaka KOO'ON[空音]
●時間:開場15:30 / 開演16:00
●料金:前売 税込5,000円 / 当日 税込5,500円
●チケットぴあ:0570-02-9999[Pコード:149-253]
●ローソンチケット:0570-084-005[Lコード:56225]
●e+(イープラス) http://eplus.jp
●問い合わせ:サウンドクリエーター [TEL]06-6357-4400(平日12:00〜19:00)

●日時:11月20日(日)
●会場:東京・永福町 sonorium[ソノリウム]
●時間:【昼の部】開場12:30 / 開演13:00 【夜の部】開場16:30 / 開演17:00
●料金:前売 税込5,000円 / 当日 税込5,500円
●ローソンチケット:0570-084-005[Lコード:56225]
●e+(イープラス) http://eplus.jp
●問い合わせ:フリップサイド: 03-3466-1100(平日11:00〜18:00)

●日時:11月26日(土)
●会場:福岡・大名 MKホール
●時間:開場15:30 / 開演16:00
●料金:前売 税込5,000円 / 当日 税込5,500円
●チケットぴあ:0570-02-9999[Pコード:148-710]
●ローソンチケット:0570-084-008[ Lコード:82033]
●e+(イープラス) http://eplus.jp
●問い合わせ:BEA:092-712-4221(月〜金 11:00〜18:00 / 第2・第4土曜 11:00〜15:00)

(以下、追加公演)

●日時:12月1日(木)
●会場:名古屋・BOTTOM LINE JAPAN
●時間:開場18:30 / 開演19:00
●料金:前売 税込5,000円 / 当日 税込5,500円(ドリンク別)
●チケットぴあ:0570-02-9999[Pコード:150-547]
●ローソンチケット:0570-084-004[Lコード:45605]
●問い合わせ:ボトムライン:[TEL]052-741-1620 / ジェントル・ハーツミュージック:[TEL]03-5758-0530

●日時:12月11日(日)
●会場:仙台・レストランパリンカ
●時間:ランチタイム11:30〜 / 開演13:00 / 税込6,000円(スペシャルランチ & 1ドリンク付)
●問い合わせ:レストランパリンカ:[TEL]022-213-7654 / ジェントル・ハーツミュージック:[TEL]03-5758-0530

※各公演、全席自由/入場整理番号付
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