[特選ヘッドフォンガイド]最高域から最低域までいっさいの歪みが感じられない極上サウンド――audio-technica ATH-CKR10

2014/06/15掲載
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audio-technica ATH-CKR10
audio-technica ATH-CKR10
40,000円

■形式: カナル型 ■ドライバ: 13mmダイナミック型 x 2 ■再生周波数: 5Hz〜40kHz ■インピーダンス: 12Ω ■感度: 110dB ■プラグ: φ3.5mmミニ ■ケーブル長: 1.2m ■重量: 16g ■付属品: ポーチ / イヤーピース(XS / S / M / L)
※お問い合わせ: (株)オーディオテクニカ www.audio-technica.co.jp
最高域から最低域までいっさいの歪みが感じられない極上サウンド
2つのドライバーを向かい合わせに配置した
「DUALPHASE PUSHPULLDRIVERS」
を採用。
 オーディオテクニカのカナル型イヤフォンといえば、最大4 基ものBA(バランスドアーマチュア)ドライバーを搭載するフラッグシップ「IM04」など、BAドライバーを搭載する上級モデルに人気が集まっている。しかしながら、そのいっぽうでダイナミック型ドライバーならではのメリットを活かした“CKM”シリーズも同時にラインナップされている。高級モデル = BAドライバー搭載が必須というイマドキの風潮に一石を投じ、高音質イヤフォンの新たな可能性をも提案し続けてくれている。そんな、ダイナミック型ドライバーならではの特徴にこだわったシリーズが、このたび全面的なリニューアルを受け、新たに“CKR”シリーズへと生まれ変わった。
 なかでも、CKRシリーズのフラッグシップに位置する「ATH-CKR10」(加えてそのひとつ下の「ATH-CKR9」)は、画期的なモデルといえる。イヤフォンとして世界初となる「DUAL PHASEPUSH-PULL DRIVERS」を搭載、ダイナミック型のメリットをさらに活かしつつ弱点を補い、これまでとはまったく別次元の上質なサウンドを実現させたのだ。そう、このATH-CKR10は、ダイナミックドライバー搭載カナル型イヤフォンの革命児といえる存在なのだ。
 そういった表現が決してオーバーでないことは、ATH-CKR10の音を一聴すればすぐに分かってもらえるはず。最高域から最低域までいっさいの歪みが感じられない、まるでスープの上澄みだけをすくったかのような、クリアで聴き心地のよいサウンド。それでいて、ダイナミック型ドライバーならではの腰の強い低域と、中高域の勢いのよさはしっかりと確保されているので、臨場感あふれる、抑揚の豊かな演奏を楽しむことができるのだ。なかでも、アコースティック楽器のライヴ演奏は素晴らしいのひとこと。メイン楽器からリズムパートまで、すべての楽器が細やかなニュアンスまでしっかりと伝わってくるため、これまでに聴いたことがないくらいノリのよい、グルーヴ感の高い演奏が楽しめる。ヴォーカルもしかり。しっかりとした厚みが感じられるのに、余計な付帯音がいっさいないため、リアリティの高い、活き活きとした歌声が楽しめる。ここまで豊かな、質の高いサウンド表現は、13mm口径ドライバーを2 つ向かい合わせに配置する「DUAL PHASEPUSH-PULL DRIVERS」の功績が大きいが、同時に純鉄ヨークやチタニウムハウジング、低域用アコースティックレジスターなど、素材やデザインなど細かな部分まで繰り返し検証した妥協なき音質追求の賜物だろう。とにもかくにも、極上のピュアサウンドを実現したATH-CKR10の誕生を大いに歓迎したいと思う。
試聴・文 / 野村ケンジ
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