『NO MUSIC NO LIFE!』と意気込んでみても、パンを買わずにCDを買っていたら、お腹と背中はぺっちゃんこ!あれよあれよという間に餓死してしまうのも人生の真実。何はなくとも“MAKE MONEY!”……ということで、意外な職歴を持つミュージシャンをご紹介!

まずは国家試験という狭き門をくぐったアーティストたち。エッセイ集『歯科医のロック』でもおなじみの元
パール兄弟/元歯科医の
サエキけんぞう氏や、あのヒット曲「さくら」リリース当時も薬剤師として薬局で働いていたRyoが在籍する
ケツメイシ、2002年からニューオーリンズに渡り、医師としての研究と同時に音楽修行にも励んできた現役心臓外科医でジャズ・ヴォーカリストの
アン・サリーらが医療系のお仕事に従事しています。
ドラマの挿入歌として「ユー・アー・ビューティフル」がお茶の間でも話題の
ジェイムス・ブラント。彼はなんとコソボ駐留経験もある元兵士。軍人一家に生まれ、イギリス軍の偵察将校だった頃に、コソボの兵舎で書きあげたというナンバー「No Bravery」(
『Back To Bedlam』収録)にはぜひ耳を傾けましょう。

こんな仕事があるんだあ!と素直に驚いてしまうのは、5年ぶりのアルバム・リリースの知らせも嬉しい
TOOLのジャスティン・チャンセラー。なんと羊飼いのアルバイトをしていたとか。Lo-Fiサイケな
マーキュリー・レヴの中心人物、ジョナサン・ドナヒューは、元グレイヴ・ディガー(墓堀り人)だとか。カラテの黒帯を持つという、
ライフハウスのジェイソン・ウェイドは造船所で船にヤスリをかけるアルバイトに従事していたそうです。船つながりでは
スガ シカオがデビュー前にクルーズ船に乗船して働いていた、というエピソードも。
最近では
オーディオ・スレイヴのトム・モレロとNGO団体“アクシス・オブ・ジャスティス”を運営している
システム・オブ・ア・ダウンのサージ・タンキアンはソフトウェア開発の会社を経営していたそうですが、ミュージシャン業に専念するために会社は手放したとのこと。しかしソフトウェア開発の会社経営者のバンドの名前がシステム・オブ・ア・ダウンというのはなかなかシニカルでステキですね。

自身のレーベル“ピザ・オブ・デス・レコード”や初期
ハイ・スタンダードのアート・ワークにピザやデリバリー・マンのモチーフが多い、ハイスタの
横山健は東京都内のピザ・チェーンでデリバリーの仕事を続けていました。また
マリリン・マンソンも無名時代にピザ宅配をしていたそうです。
『メンバー全員でオランダにイチゴ刈りのアルバイトに行く。楽しい旅になると思うよ』との言葉を残して消えていったという90年代のゴシック・メタル・バンド、
シラ(SIRRAH)のその後がどうなったのかに思いを馳せつつ、『前職?……ない!』と言い切れる
デーモン・アルバーン(元
blur/現
ゴリラズ)をうらやみたいと思います。