表現者としての強固な意思を感じさせる清 竜人の2ndアルバム『WORLD』完成!

清竜人   2010/02/16掲載
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表現者としての強固な意思を感じさせる清 竜人の2ndアルバム『WORLD』完成!
 恋愛時における心の機微をリアルな描写で綴ったシングル「痛いよ」で多くのリスナーの心を射抜いた20歳のシンガー・ソングライター、清 竜人(きよし・りゅうじん)。彼が2ndアルバム『WORLD』を完成させた。内なる想いを訥々と伝えるような前作『PHILOSOPHY』から一転、今作は、自身を取り巻く世界に向けて、不安や諦念を抱えながら、それでも前に踏み出そうとする、表現者としての強固な意思を感じさせる、清 竜人の“マニフェスト”ともいうべき作品に仕上がった。


――今回のアルバムからは清くんの赤裸々な内面がダイレクトに伝わってきて、ある種、凄みのようなものすら感じられました。
清 竜人(以下、同)) 「1stアルバムを作ったときとは全然、心持ちが違っていて。前作を作ってる時点では自分の中に気負いのようなものがあったんですね。でも、今回は肩の力がいい塩梅で抜けているような気がして。だからこそ、自分の中にある叫びのようなものを自然に出すことができたのかなって。音楽と自分との関係がすごく近づいたような気がします」
――表現者として確実に一線を超えた感じがします。
 「音楽家としての活動が去年の3月からスタートして、その間の経験が自分の人格破壊に繋がっているような気がして」」
――人格破壊(笑)。
 「はい(笑)。すごく性格が変わったと思います」
――具体的にはどんな変化が?
 「邪念のようなものがなくなったように思うんです。思春期の自分みたいなものを前作に詰め込むことで、どこか肩の荷が下りたような感覚があって。衝動的だった自分が、もう少しおとなしくなったというか……。そこは作品と反比例してるんですけど」
――今回のアルバムは、むしろ、すごく衝動的な作品ですもんね。
 「そうですね。今はすごく自然な気持ちで音楽に取り組むことができるから、そのぶん出てくるものが、だんだん濃くなっているんだと思います」






――作品全体の青写真はどんな感じで思い描いていたんですか?
 「割と早い段階でタイトル曲の<ワールド>が出来たんですけど、その時点でアルバム全体の方向が見えたんです。『WORLD』というアルバムのタイトルもその時点で決めてしまいましたし」
――「ワールド」という曲は、そもそもどんなところからイメージを膨らませていったんですか?
 「コンサートを観にいったとき、曲が終わるとみんな拍手したりするじゃないですか。でも自分の中には、そうやって拍手をするような習慣がなかったんですよ。あるとき、そのことに、ふと気がついて。その瞬間から始まった自問自答を歌詞にしていった感じです」
――拍手をしないというのは、あえて意識しての行為だったんですか。
 「というよりも、はなから拍手する気持ちがなかったというか……。僕はずっと斜に構えて物事を見るようなところがあって、それが知らず知らず身に付いてしまっていたんです。でも、そんな自分はどうなんだろう?って。ひとつひとつの拍手や歓声が積み重なることによって大きな喝采が生まれるわけで、そこに参加できていない自分がすごく惨めで恥ずかしいように思えてきたんですね。そういうことを19歳から20歳になるぐらいの頃に思うようになって」
――人前でライヴをする機会が増えたことも少なからず影響しているんじゃないですか?
 「それもあると思います。目の前でお客さんが自分の歌を一緒に口ずさんでいるのを見て、自分と他者が歌を通して繋がっているということを実感することもできて、それまでは照れくさくて考えもしなかった共感という概念を純粋に素敵だと思えるようになったんです。<ワールド>という曲も最初は自問自答からスタートしたんですけど、その先に聴いてくださってるみなさんのことを考えながら曲作りを進めることができて。それによって、“自分と、それを取り巻く世界”みたいなアルバム全体のテーマも固まっていったんです」
――先行シングルの「痛いよ」が歌詞検索サイトで1位を記録したり、作詞面で注目されることも多いと思うんですけど、歌詞はフィクションとノンフィクション、どちらの割合が多いんですか?
 「フィクションですね。20年しか生きていないし、人生経験もそれほど豊富じゃないので……。とはいえ、少ない人生経験から広げていった空想だったり、そこから始まった疑問を突き詰めていった結果が歌詞になっているので、すべてがフィクションというわけではないんです。<痛いよ>に関していえば、これから自分が人を深く愛していったときに、どういう状況になっていくだろうかということを徹底的に突き詰めていったので、自分としてもすごくリアルな歌詞になったなと思います」
――基本的に自問自答から歌が生まれることが多いんですか?
 「そうですね。自問自答を繰り返しながら、稚拙な形でもいいから、自分なりの言葉で核心の部分に迫っていきたくて。そういう想いが根本にあります」






――今作ではサウンドやアレンジの幅も飛躍的に広がった印象を受けました。
 「僕はデモを作る段階で、ある程度、アレンジを固めておきたいタイプなんですけど、なにぶん楽譜がすらすら書けるわけではないので、(数曲で共同アレンジを手掛けている)Dr.kyOnさんにストリングスのラインを手直ししてもらったり。特に<あくま>という曲はkyOnさんの音楽理論が色濃く現れているように思います。全体的に統一感がありながら、すごくいろんなタイプの曲を入れることができたなと思います」
――今回はどれくらいの期間をかけてレコーディングしたんですか?
 「作業は飛び飛びだったんですけど、トータルだと半年くらいですね」
――レコーディングを終えて感じたことは?
 「ザ・虚脱感……(笑)。もちろん達成感もあるんですけど、それよりも虚脱感とか喪失感を感じることのほうが多くて」
――ひとつの青春が終わった、みたいな。
 「ほんとにそういう感じです。大げさですけど、また違う人生がスタートする感じというか。1stアルバムのときも思ったんですけど、レコーディングが終わるたびに、自分の性格が変わっていくような気がするんです」
――出来上がったアルバムを1枚通して聴いたとき、どんなことを感じましたか?
 「自分の世界にこもっていた1stアルバムに比べて、他者との繋がりを考え始めるようになった自分が見えてくるような作品だと思いました。これから社会に出て行くぞ、じゃないですけど(笑)、ある種、今の自分の内面がそのまま反映された、決意表明のようなアルバムになっていると思います」


取材・文/望月哲(2010年1月)



<清 竜人“WORLD”TOUR>
●日時:4月21日(水) 
●会場:東京・渋谷クラブクアトロ (ワンマン)
●時間:開場18:00 / 開演19:00
●料金:前売3,500円 / 当日4000円(共に税込、ドリンク代別)
※問い合わせ先:ホットスタッフ [Tel]03-5720-9999

●日時:4月23日(金) 
●会場:大阪・心斎橋クラブクアトロ (ワンマン)
●時間:開場18:00 / 開演19:00
●料金:前売3,500円 / 当日4000円(共に税込、ドリンク代別)
※問い合わせ先:YUMEBANCHI [Tel]06-6341-3525

●日時:4月25日(日) 
●会場:北海道・札幌 cube garden(イベント: w / avengers in sci-fi)
●時間:開場18:00 / 開演19:00
●料金:前売3,500円 / 当日4000円(共に税込、ドリンク代別)
※問い合わせ先:WESS [Tel]011-614-9999
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