マンチェスターの伝統と革新性を備えた期待のバンド、エアシップがデビュー!

エアシップ   2011/11/24掲載
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マンチェスターの伝統と革新性を備えた期待のバンド、エアシップがデビュー!
 英メディアやロック・ファンから“新世代マンチェスター・バンド”と熱い注目を浴びているエアシップが、待望のデビュー・アルバム『スタック・イン・ディス・オーシャン』をリリースした。平均年齢22歳の4人組で、基本はエモ系ギター・バンドながら、明るいシューゲイザーとでも言うべき多幸感に満ちたサウンドとキャッチーで力強い歌メロが、従来のイギリスのバンドとはひと味違う彼らの魅力だ。すべての歌詞を手掛けるフロントマン、エリオット・ウィリアムズ(vo、key)に話を訊いた。
――学生時代に結成した前身のバンド名はアストロボーイ(鉄腕アトム)だったそうですが、コミックのファンだったんですか?
エリオット・ウィリアムズ(vo、key/以下同) 「いや、特にファンってわけじゃないんだけど、そのコミックを見ていい名前だなと思ったんだよ」
――そのアストロボーイは、どんな音楽性のバンドだったんですか?
 「僕たちはいつも“エモ”バンドって呼ばれていたけど、エモ自体、今とはかなり違うジャンルだったんだ。ゲット・アップ・キッズや初期のデス・キャブ・フォー・キューティーサニー・デイ・リアル・エステイトとかね。僕らはそういったアメリカのバンドが大好きでバンドを始めたんだ」
――子供の頃、音楽的基盤となった最も影響を受けたバンドや、憧れのアーティストについて教えてもらえますか?
 「子供の頃はとにかくマイケル・ジャクソンが大好だったけど、10代になってからグリーン・デイザ・キュアーのようなギター・バンドに目覚めたんだ。それからスマッシング・パンプキンズレディオヘッドにハマって、さまざまなインディ・ミュージックを知るようになったんだ」
――エアシップにバンド名を変えたのは、音楽的な変化を求めていたからですか?
 「スティーヴン(・グリフィス/ds)が参加したのを機にエアシップに変えたんだけど、音楽的に何か変えようと思ったわけではないんだ。ただ〈キッズ〉や〈アルジェブラ〉を書いた最初の頃、僕ら自身のサウンドを作れてきてるって実感があってね。ポップ・ソングのアイディアを、より革新的なコンセプトやサウンドとミックスしたかったんだ」
――プロデューサーのダン・オースティンは、同郷出身のダヴズも手掛けていますよね?
 「プロディーサーを探していた時、彼の名前が候補にあったんで会いに行ったんだ。話してみたら望んでいた方向性も同じだったし、本当に曲に入れ込んでくれたから、一緒に働くには最高の人だったよ。彼は僕らの生のサウンドをしっかり把握してくれて、それがこのレコードそのものになってるよ」
――レコーディング・セッションにはエディターズのクリス・ウルバノヴィッチ(g)が参加していますよね?
 「うん、エディターズのツアー・サポートで親しくなって、レコーディングの初期段階から手伝ってくれたんだ。とても頭のいい人で、音に対する感覚が素晴らしいんだ。彼は僕らがギター・サウンドを作る上ですごく助けになってくれたし、彼と一緒に仕事ができたのは本当に素晴らしい経験だったよ」
――完成したアルバムを最初に通して聴いた時、どんなことを感じましたか?
 「イエス! ついに完成した! って感じだったよ。本当に嬉しかったんだ。レコーディングで心から満足したのはこれが初めてで、一瞬一瞬のバンドの生の音やエネルギーを捉えるという目標を達成できたんだからね」
――マンチェスターといえば、ファクトリー・レコードやザ・スミス、90年前後にはマンチェスター・ブームもありました。音楽の街という伝統のようなものを感じることはありますか?
 「その街に受け継がれたものを無視するのは難しいよ、どこにいてもね。人々はそれを誇りに思っているし、誇りに思うべきだとも思うけど、僕たちを含めた多くの新しいバンドはそこから距離を取ろうとしている。70年代とか90年代がどれだけよかったかっていうタイム・ワープにとどまるよりも、この街を前へ前へと推し進めたんだ。いずれ僕らがいた時の音楽は本当によかったよねって人々に言わせたいな」
取材・文/保科好宏(2011年11月)
写真/Matt Spalding
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