豊かな表現にあふれたロマンチックで“深い”愛の歌― SHANTIの多彩さを感じる2ndアルバム!

SHANTI(シャンティ)   2011/01/25掲載
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豊かな表現にあふれたロマンチックで“深い”愛の歌― SHANTIの多彩さを感じる2ndアルバム!
 『Romance with me』というアルバム・タイトルからして、季節柄にふさわしく、いかにもロマンチック。が、SHANTIにとってメジャー2作目となるこのニュー・アルバムには、“愛すること”をめぐる、歌い手自身の洞察をうかがわせる、ニュアンスに富んだ歌唱表現が11曲、おさめられている。ミニー・リパートンの大名曲「Lovin' you」のカヴァーなど、まさにその好例。“愛されること”をただ待ち受けるのではない、意志的な女性の姿が浮き彫りにされていて、う〜むこれ、カップルで聴いても一人で聴いても、なかなかに“深い”ラヴ・ソング集ということになりそうだ。



SHANTI
(C)Doi Masanori
 
SHANTI(以下同)「そう聴いていただけると、すごくうれしいです。今回カヴァー曲が多かったこともあって、選曲には特に気をつかったので」
――「Lovin' you」では、ロマンチックな表現と同時に、自分から愛していこうとする、女性の意志を感じますが。
 「はい(笑)。私自身、性格的に“愛したい”ほう。今の時代って、ちょうだいちょうだい、私に何をくれるの? という生き方に、かたより過ぎてる気がするんです。そんな中、自分のほうから愛していく。そういう愛の形もあっていいんじゃないか。このアルバムを通じて、そう問いかけたかった面もあるんです」
――SHANTIさんの自作曲「Tame desire」の、ソウルフルな歌い回しも印象的です。
 「曲名をあえて日本語にするなら“気持ちをしずめる”かな。すごく好きな人がいたとしても、でもうまくいかないだろうと、最初からわかっている。相手に別の人がいたりとかね。躊躇する理由があるんだけど、でも好きだというこの気持ちを抑えられない。どうすればいいのって。そういう気持ちを歌った曲です」
――受け取りようによっては、なまなましい歌ですよね。
 「そうなの(笑)。ラヴ・ソングとはいえ、すごく複雑な心境を歌った曲なんです」
――ソウルっぽくなる理由がわかりました(笑)。
 「男性の聴き手の反応が楽しみかも(笑)。前作の『Born to Sing』同様、今回も歌詞の日本語訳とライナーノーツをつけているので、読んでいただいた後、みなさんの感想を聞いてみたいな」
――1曲目にジェイムス・テイラーの「Don't let me be lonely tonight」を持ってきたのは?
 「私の歌から始まる曲なんですよね。私の声をきっかけに“もっと聴きたい!”と思ってもらえたらいいな、と。曲調も明るめ、ギターとパーカッションだけで軽快に歌っていく曲なので、歌っていても心がゆるむ。バラード中心のアルバムでも、緊張しっぱなしではキツいじゃないですか。ユーモアを感じながら聴いていただける。そういうアルバムにしたかったんです」


SHANTI


――一方、RCサクセションの名曲を英語でカヴァーした「スローバラード〜Our ballad」では、英語で歌っても日本語で歌ってもニュアンス豊かな、SHANTIさんならではの持ち味が発揮されています。
 「亡くなられた(忌野)清志郎さんと面識があったわけじゃなかったけど、日本の音楽に、ものすごく大きなインパクトを与えたアーティストですよね。自転車で日本中を回ったり、生き方の面でも影響力を持った歌い手だった」
――「スローバラード」も、すごくニュアンスに気をつかって英訳されてますよね。
 「ソウル・ミュージックと言っても、私自身ジャンル分けしながら聴いているわけじゃなくて、ソウルを感じる音楽が好きなんです。清志郎さんの歌詞は、描写がすごく情景的。それが清志郎さんのあの声と一緒になった時、なんとも言えない、絶妙な世界が生まれる」
――“カーラジオからスローバラード”の一節だけ、日本語のまま発音されてますよね。
 「あのフレーズがこの曲の決め手なので、全部英語にしてしまうのはもったいないなって。“スローバラード”という言葉自体、実は英語ではあり得ない表現。そもそもバラードがスローですから。でも、それが清志郎さん独特の表現。“伝わる”んですよね。発音を含め、そこは残しておきたかったんです」
取材・文/真保みゆき(2010年12月)


 SHANTIが選ぶロマンチックなアルバム3


 新作にちなみ、バレンタインも近いということで、SHANTIにおすすめのロマンチックな・アルバムを3つ紹介してもらいました。幅広い音楽性を持つ彼女のバックグラウンドが垣間見られるセレクトとなりました。
選・コメント/SHANTI

SHANTIakiko/ムード・スウィングス produced by Tatsuo Sunaga
日本を代表するジャズヴォーカリストの一人、akikoの2004年リリースのアルバムは、格好良さ×ロマンチック。タイトル曲「Mood Swings」と「Before Dawn」、両方ともakikoのオリジナル曲がとても切なく、ロマンチック。Sunagaさんのアーバンサウンドと、akikoのメランコリックな歌い方が、とってもマッチしている。都会的な女性にぴったり。
SHANTIシャーデー/ラヴァーズ・ロック
私の一番好きなアーティスト。2002年にGRAMMYベストポップボーカル賞をとったアルバム。グルーブ×ロマンチック。シャーデーの歌が始まった瞬間に、胸うたれる。ビートはハッキリしているなかで聞いていると、心地よいサウンドに身を任せたくなる。歌詞の中で彼女がいつも定義している女性としてのあり方や、男女のパートナーシップ、愛情のあり方は、とってもストレートでありながらロマンチック。
SHANTIトゥーツ・シールマンス/イメージ
うっとりするクロマチックハーモニカの音色と色っぽいIMPROVISATIONがたまらなくロマンチック。
ライブ収録の臨場感も感じながら、まるでそのライブにいたお客さんの気分になれる。JAZZの王道スタンダード「My Funny Valentine」や「The Shadow of Your Smile」などなど含む、シンプルな編成でありながら贅沢なアルバム。私はお酒が飲めないけど、ワインが進みそう。
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