【THE PIANO GUYS ピアノ・ガイズ】YouTubeの再生回数4億5,000万回突破!ベートーヴェンから最新ポップスまでを合体させた日本デビュー・アルバムがついに登場

ピアノ・ガイズ   2014/09/30掲載
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 初来日のショーケースは即完売。ポップな音楽性とクレイジーな(?)プレイで会場を沸かせ、日本でも人気グループとしての地位を確立していったピアノ・ガイズ。舞台プレイするのはチェロのスティーヴン・シャープ・ネルソン(Steven Sharp Nelson)とピアノのジョン・シュミット(Jon Schmidt)だが、映像クリエイターのポール・アンダーソン(Paul Anderson)と音楽プロデューサーのアル・ファン・デル・ビーク(Al Van Der Beek)が加わった4人が正式メンバーだ。YouTube映像の再生回数が4億5,000万回(!)を超え、CD不況の時代にアルバムをヒットさせたことでも“異例の超人気グループ”として注目される彼ら。日本デビュー盤『ポップ・ミーツ・クラシカル』では、彼らの定番スタイルであるクラシックとポップスの“マッシュアップ”のほか、オリジナル曲も楽しめる内容になっている。
――皆さんとても仲がよいですが、古くからの友だちなんですね。
スティーヴン・シャープ・ネルソン(以下スティーヴン) 「そうだよ(ニコニコ笑顔)。僕とジョンとは20年来の付き合いだし、もう兄弟みたいな関係さ。ポールとも長いね。今回来日できなかったアルも大切な友人なんだ。彼のこともちゃんと書いてね!」
――わかりました(笑)。プレイヤーのお二人にお聞きしますが、もともとクラシックの演奏家を目指していたのですか?
ジョン・シュミット(以下ジョン) 「僕はクラシックのトレーニングは受けたけれど、趣味で音楽を作っていて、個人で楽しむためにカセット・テープを制作してそれを売ったりしていたんだ。最初に作ったテープが1,000本売れてね。なんとなく売れるんじゃないかと思って、プロのミュージシャンを目指した。ジャンルとしては、いまやっているようなクラシックとポップスの中間みたいな音楽でした」
スティーヴン 「僕もプライベートや大学でクラシックを学んで卒業したんだけど、演奏家は目指していなかった。みんな深刻でちっとも楽しそうじゃなかったから。そんなとき、ヨーヨー・マの存在を知り“こんなに笑顔で幸福そうに演奏する人がいるんだ!”とカルチャーショックを受けた。人生で影響を受けた人物が僕には3人いて、1人がヨーヨー・マ、もう1人がクラシックをネタにしたコメディアンのヴィクター・ボーグ、もう1人はボビー・マクファーリンなんだ」
ポール・アンダーソン(以下ポール) 「僕は彼らと知り合ったときはピアノ店の店長をしていて、お店のプロモーションのためにオンラインで彼らの演奏を使わせてもらいたいと思ったのがピアノ・ガイズの始まりだった。僕自身は8歳でピアノを始めて、2年でやめて(笑)、その後ヤマハのクラビノーバと出会って、また“ピアノってなんて面白いんだ”とのめり込むようになった。だから店にはヤマハのピアノばかり置いていたよ。基本的にはポップ・ミュージックが好きだけど、スティーヴンとジョンのおかげでクラシックのすばらしさを理解することができた」
――なるほど。ジョンはインディ系のピアニストで、ポールは楽器店のオーナーで……スティーヴンはどんな仕事に就いたんですか?
スティーヴン 「僕は医者のファミリーに生まれたので、最初は医学を学んで医者になるつもりだったけど、勉強しているうちに“コレは自分らしくない”と思って、経営学や不動産について勉強し、不動産会社を経営していたんだよ。音楽もやっていたけど、4人の子どももいたから安定した仕事が必要だった。結構儲かっていたけど、人生、お金だけじゃないからね」
――スティーヴンが不動産屋さんなら、契約する人がたくさんいたと思いますよ。すごいカリスマ性がありますから(笑)。ところで4人もお子さんがいらっしゃるのですね。
ジョン 「僕のところは5人だ」
ポール 「僕のところも4人」
スティーヴン 「ここにいないアルは3人だから、全員の子どもを合わせて16人なんだ!」
――すごい!
ジョン 「メジャー契約が決まったとき、僕らが条件として出したのは、何よりも家族の安全だった。僕らは敬虔なモルモン教徒で、何よりも家族を大事にしているからね。だから、僕らが本当に幸せだったのは、ある程度の年齢になってからこの成功が訪れたことなんだ。若い頃に経験していたら、自分がどういう人間なのかわからないうちに周囲に翻弄されて、大変なことになっていたと思う。いまなら、家族が一番大事であったり、神や信仰が大事であったり、優先順位もはっきりしているし、人様からお金をいただいてこういう活動ができることに感謝できるからね」
――まさにピアノ・ガイズはCD不振といわれる時代にCDを売ることができたわけですが、内容がよければまだまだ音楽は売れるという証になったと思います。
スティーヴン 「僕らはすべての曲に熱意をこめているからね。2つか3ついい曲が入っている、というのが最近のアルバムだから。気に入った一曲だけiTunesストアで買って済ませられる時代だよね。本気でいい曲だけをアルバムに詰め込もうとしたら、それは伝わるんじゃないかと思う」
ジョン 「われわれは内容と価格のバランスがいいんだ(笑)。音楽は愛をこめて作ることが重要なんだよ。スティーヴンとアルと僕で作るんだけど、ほかのミュージシャンよりいいものが生まれていると思う。僕らはスタジオに入るとき、自分たちだけでは作れないと思い、祈りの力を信じて3人で祈ってから曲を作り始めるんだ。そうすると、結構いいアイディアが生まれてくるんだよ」
――すばらしいエピソードで、心が震えてしまいました……。ピアノ・ガイズといえば、高い崖の上で演奏したり、大峡谷に囲まれたダイナミックなYouTube映像が人気ですが、高い場所で演奏するのがお好きなのですか?
ジョン 「全員頭がおかしいんだ(笑)。とくにポールね」
ポール 「ははは。インパクトのある映像が欲しかったんだ。クラシックの楽器を“普通そこにはないだろう”っていうところに置くのが好き。300メートルの崖の上にピアノを置くなんて、そこまでやる人は少ないからね。世界の七不思議のうち、万里の長城とブラジルのキリスト像は制覇したよ。やっぱりここにこだわるのは、YouTubeも競争が激しいからね」
スティーヴン 「演奏しているときは、自分の世界に入り込むから目をつぶって弾いていることが多いんだけど、ある撮影のとき崖の上のヘリコプターの風があまりに強くて、はっと自分のいる場所に気づいたんだ。死ぬかもしれない!と思ったけど、また音楽に没頭して忘れてしまったよ。ステージでも、たまにお客さんがいることを忘れてしまうほどだからね(笑)」
取材・文 / 小田島久恵(2014年9月)
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