【ウィーザー interview】活きのいいサウンドと感情全開のヴォーカル――エピタフ移籍第1弾となるウィーザーのニュー・アルバム

ウィーザー   2010/10/26掲載
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【ウィーザー interview】活きのいいサウンドと感情全開のヴォーカル――エピタフ移籍第1弾となるウィーザーのニュー・アルバム
 ついにリヴァース・クオモ(vo、g)が吹っ切れた! デビュー以来在籍していたゲフィンから、パンク・ロックの代名詞的インディ・レーベル、エピタフへと驚きの移籍を果たしたウィーザー。ここにきてまさかの最高傑作誕生だ。デスモンド・チャイルドライアン・アダムス、グレッグ・ウェルズ、リンダ・ペリーら多様なソングライターを招きつつ、生々しくざらついたサウンドに纏め上げた通算8作目『ハーリー』は、ウィーザー至上最高の活きのよさ。感情を全開にしたリヴァースのヴォーカルには思わず拳を上げたくなるし、ラフなサウンドの中に窺えるソングライティングの質の高さにも唸らされる。全10曲約35分(ボーナス・トラック除く)、一瞬も弛むことなく駆け抜けていく爽快感にも拍手。以下は、そんな『ハーリー』についてのリヴァースによる発言だ。
――今作でバンド初のレーベル移籍を行ないましたが、エピタフを選んだいきさつは?
リヴァース・クオモ(以下、同)「まず、ゲフィンとの契約が終結したから、今回アルバムを自分たちで作ったんだ。で、それを持って、エピタフとのライセンス契約を結ぶことにした。彼らはすごくいい条件を出してくれたし、ウィーザーのことをちゃんと支持してくれている。それに、もともとオルタナティヴ・ロックの世界でやっているレーベルだから、居心地のよさを感じたんだ」
――1stシングルの「メモリーズ」はウィーザー史上もっともアップ・テンポな楽曲と言っても過言ではないと思いますが、歌詞はまるで昔を懐かしんでいるかのようですね。つねに前進しているウィーザーからはちょっと意外な内容だと思うのですが、この曲で実際に伝えたかったことは何なのでしょうか?
 「あの曲を書いた時は、大学にまた1学期戻って、結婚して、都会から離れて暮らすようになった時で、バンドとの活動やツアー生活がすごく恋しくなっていたんだ。ヨーロッパ中をツアーして、バスに乗って、フェスからフェスへと移動する時に見たさまざまな非日常的な光景を思い出したりして、とにかくバンドが恋しかった。その気持ちを曲にしたんだ」
――本作のリリースにあたり、「ウィーザーの本当に激しくて生々しい感情の一面を見せることこそが、みんなを最高にハッピーにするだろう」と語っていましたが、サウンドとリリック、それぞれの面から今のウィーザーの生々しい感情が一番表われた楽曲はどれだと思いますか?
 「まず〈メモリーズ〉だよね。僕がまるで発狂した人のように叫んでいるし。もう1曲挙げるとすると〈ランナウェイ〉かな。実は曲の出だしは98年に僕が録ったカセットテープのデモを使っているんだ。感情がすごく伝わってくると思った。録音状態が決していいとは言えなかったにもかかわらず、あの激しさがほしいと思って、使うことにしたんだ」
――リリック面ではどうでしょうか?
 「〈アンスポークン〉になるんじゃないかな。あの曲を書いた時はすごく怒っていて、言葉が自然とあふれ出てきたんだ。歌い方からもわかると思うよ。すごく気持ちがこもっている」
――前々作『ザ・レッド・アルバム』前作『ラディテュード』、そして今作『ハーリー』と、それぞれわずか一年というスパンでアルバムを発表していますが、これほどまでにコンスタントにいい曲を書き続けられる秘訣は何なのでしょうか?
 「まず言っておきたいのは、どれだけ多くの曲を書くかが重要なんじゃないということ。僕たちはいつも最高の作品を作ることを目指していて、それにどれだけ時間がかかろうと関係ないんだ。でも、ここ最近はたしかに、バンドとして長く活動してきたおかげで、バンド内の問題も解決することができたし、ロサンゼルスという恵まれた環境にもいる。それに、ショーン・エヴァレット(Shawn Everett)というすばらしい共同プロデューサーもいる。いいスタジオもあるし、機材のトラブルもまったくないし、スタッフも最高だ。とにかくアイディアがたくさんコンピュータに入っている。音楽でも歌詞でも何かアイディアが思い浮かんだら、すぐにコンピュータに入れて貯めているんだ」
――ウィーザーのアートワークは毎作風変わりなことでも有名ですが、アートワークで一番拘っていることは何でしょうか?
 「言葉にするのは難しいんだけど、見るとピンとくるんだ。頭の中の小さなベルが鳴って“これがいい!”ってわかるんだ。僕たちのアートワークってのはたいてい……うーん、どう言ったらいいんだろう……拍子抜けするくらい当たり障りがないっていうか、不快なほど無害なんだよね。94年、たとえば手足をもがれた人形だとか衝撃的なイメージを使って、ほかのバンドがこぞって奇抜なアートワークを競い合っていた時代に、僕たちはメンバー4人が無表情で横に並んだ写真を使って、多くの人の癇に障ってしまった。で、今回もまた、ホルゲ(・ガルシア/TVドラマ『LOST』のハーリー役の俳優)の写真を使ったことを不快に感じたり、憂慮する人たちが大勢いる。みんな腹を立てているんだ」
――本当ですか?
 「少なくともここ、アメリカではそう」
――すごくいいジャケットだと思いますけど。でも、奇をてらうことも意図していたりするのでしょうか?
 「そういうわけでもないんだ。ただ、“かっこいいんじゃないか”って思うだけで。“掟破りなことをしているってわかっているのかもしれない”と、どこかで思う時もあるんだけど。強い反響があることには毎回驚いているよ」
――最後に、今作をひっさげての一日も早い来日を待ち望んでいる日本のファンへメッセージを。
 「ウィーザーは2011年に絶対に日本に行くから、またみんなに会えるのを楽しみにしているよ」
取材/ソニー・ミュージック ジャパン インターナショナル(2010年9月)
構成・文/房賀辰男



●the HIATUS 細美武士からのコメント

「ジャケが気になったから。」
そう言ってある日、友達がブルーアルバムを買って来た。確かにすげえ洒落てるなあと思って興味半分で初めて再生したときは、こんなに愛することになるなんて、まるで思いもしなかった。

あれからずいぶんと月日がたったけど、このアルバムの3曲目”Trainwrecks”を聴いたとき、確かにあの日あの場所へ帰れた気がした。これからも再生する度に、大好きだったあの景色に出会えるのかと思うと嬉しくて涙が出てくるよ。We're still kicking ass! We are Trainwrecks!
―― the HIATUS 細美武士


●ASIAN KUNG-FU GENERATION 後藤正文からのコメント

不良にも人気者にもなれない音楽オタクの僕らを救ってくれたのは、「weezer(ブルー)」と「ピンカートン」でした。
あれから十数年、「最も影響力のあるロックバンド」のひとつになったWeezerの、だけど僕らの「あの頃」の延長線上で確かに鳴り響く傑作アルバムが誕生。しかも、我が青春のエピタフレコードに移籍!!感涙。
―― ASIAN KUNG-FU GENERATION 後藤正文




ウィーザー『ハーリー』
(EICP-1430 税込2,520円)
※2010年10月27日発売
※英詞/対訳/解説付
【日本盤特典】 
〃搬咾ら応募できるスペシャルIDナンバー入り(初回のみ)
A)カレンダー付WEEZER携帯FLASH待受<全員プレゼント>
B)WEEZER×HURLEYダブル・ネームTシャツ(限定カラー)<抽選で50名様>
▲棔璽淵后Ε肇薀奪収録

【収録曲】
1. メモリーズ 2. ルーリング・ミー 3. トレインレックス 4. アンスポークン 5. ホエア・イズ・マイ・セックス? 6. ランナウェイ 7. ハング・オン 8. スマート・ガールズ 9. ブレイヴ・ニュー・ワールド 10. タイム・フライズ 11. オール・マイ・フレンズ・アー・インセクツ<★> 12. 美しき生命<★> 13. アイ・ウォント・トゥ・ビー・サムシング<★> 14. リプレゼント<★> 15. アンスポークン (サム・ファラー・リミックス)<★> 16. メモリーズ(インストゥルメンタル) <★>
<★>日本盤ボーナス・トラック
 
【オフィシャル・ホームページ】
http://www.sonymusic.co.jp/weezer
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