1曲目「Yes!We are family〜こぶしver.〜」からアンコール・ラストの「シャララ!やれるはずさ」までメドレーを含めて全34曲。彼女たちらしいパワフルで華麗なパフォーマンスで最期まで楽しませてくれました。
[オフィシャル・レポート] こぶしファクトリーが3月30日(月)にラスト・ライヴ〈こぶしファクトリー ライブ2020〜The Final Ring!〜〉を開催し、この公演をもって約5年4ヵ月にわたるグループ活動を終了した。
本公演は当初から東京・TOKYO DOME CITY HALLにて予定されていたが新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、無観客での実施に。ライヴの模様はCS テレ朝チャンネル1で生中継されたほか、全国でのライヴビューイングも実施され、映像を通して全国のファンに見守られる形でのライヴとなった。
こぶしファクトリーは辛夷(こぶし)の花がグループ名の元になっているが、歌い回しの“コブシ”にも力を入れた、重低音ビートから衝き上げていく歌唱パフォーマンスにおいても抜きん出た底力を持っている。オープニングでは紗幕の向こうからロック・アンセム「Yes!We are family〜こぶしver.〜」で力強く拳を突き上げ、「念には念(念入りVer.)」で会場の熱を上げたあと現体制初のシングル曲「これからだ!」でステージを煌めかせた。広瀬彩海が観客へ向け「もっと〜!」と煽りを届ける。ピアノも交えたジャジーなメロディに、パワフルな歌唱力で聴かせる「Come with me」、スピーディなEDMに切ない感情をのせた「好きかもしれない」と披露した後には、MCでリーダーの広瀬彩海が「無観客ライヴになってしまったことがすごく残念ですし、皆さんに会いたい気持ちでいっぱいなんですが、全国にこぶし魂を見せつけてやりたいと思います! 皆さん一緒に伝説を作りましょう」と呼びかけた。浜浦彩乃は会場の第一印象を「“日本武道館じゃん”と思った」と語り「自分の脳内でみんなを映し出さないと」と心構えをコメント。周りも「満員以上の人がきてくれたよー!」と声をあげて盛り上げていく。
MC開けには、最初で最後の挑戦となるア・カペラ・メドレーを披露。井上玲音のヴォイスパーカッションにあわせ他4人がヴォーカルとコーラスを重ね合わせるメドレーはノンストップで7分近くに及んだ。ア・カペラの高度さに緊張感が漂うが、5人はそれさえも楽しんでいるような表情だ。さらに「開き直っちゃえ!」では画面の向こうの視聴者へ向けクラップし、手をふって一体感を生み出した。また、中盤ではハッシュタグ“#こぶし330”“#こぶし伝説”を用いてSNSからの視聴者コメントを拾いながらトークする場面も。ライヴ中にはハッシュタグがTwitter トレンド1位を達成し、メンバーもファンからの反応コメントに全員はしゃいだ喜びの声をあげていた。続く「Oh No 懊悩」でもお茶の間やライヴビューイング会場を巻き込んだ“Oh Noジャンピング”に気合をこめる。「青春の花」では思い出の映像をバックに、5人が歩んできた道のりを春の歌にのせてしっかりと届ける。感動的なVTRから流れるように5人がラーメン屋へと入っていく映像で突入したのはデビュー・シングル曲「ラーメン大好き小泉さんの歌」。ライヴ後半戦は持ち曲の中でもコミカルな楽曲を詰め込んだメドレーを披露し、「ドスコイ!ケンキョにダイタン」からファンへエールを送る7曲を一気に駆け抜けた。パワフルな「押忍!こぶし魂」、コールアンドレスポンスの熱さが売りながら、この日ばかりは各メンバーからのコールに胸が熱くなる「懸命ブルース」、マイクスタンドを用いての「明日テンキになあれ」、野村みな美が「ラストスパートです。燃え尽きますよー!」と煽りを入れての「亀になれ!」、いぶし銀の活躍でひたむきに歌い続けてきた彼女たちだからこそ、その鍛え上げられたパフォーマンスから繰り出されるパワーには説得力がある。本編ラストにはラスト・シングル曲「スタートライン」が華を添えた。