[注目タイトル Pick Up] ハラハラドキドキ、一気に楽しむ「オルフェオとエウリディーチェ」 / バール・フィリップス、オウテカから井上陽水まで、低音聴きまくり
掲載日:2018年9月26日
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注目タイトル Pick Up
ハラハラドキドキ、一気に楽しむ「オルフェオとエウリディーチェ」
文/長谷川教通

 グルックの名作「オルフェオとエウリディーチェ」に、注目の新録音が登場! いま人気急上昇のカウンターテナー、フィリップ・ジャルスキーがオルフェオを歌う。このオペラは1762年のウィーン・ブルク劇場での初演から大成功で、1774年のパリ・オペラ座での公演ではバレエが追加され規模も大きくなった(パリ版)。当時のパリではバレエは必須だったが、同年のナポリ王宮での公演ではウィーン原典版をベースに、いくつかのバレエシーンと合唱をカット、レチタティーヴォも短くなっている。今回は、このナポリ版による世界初録音なのだ。スイス・ルガーノでのセッション録音だが、冒頭からイ・バロッキスティの演奏のキレの良さ、生気ある推進力に圧倒され、ジャルスキーの「エウリディーチェ……」と歌う声の何と艶やかなこと。聴き手の心をグサリと突き刺すような鋭さと哀しさを湛えた声に圧倒されてしまう。
 アマンダ・フォーサイスのエウリディーチェ、エーメケ・バラートのエムールも素晴らしい。3人の登場人物と合唱とオケという小編成で展開されるオペラ。77分くらいの演奏時間とあって、ストーリーはスピーディでドラマティック。冗長さのかけらもない。録音も鮮明でハラハラドキドキしながら、一気に聴き通してしまう。



 1984年アイスランド生まれのヴィキングル・オラフソン。30歳代前半の若いピアニストがDGからのデビューでフィリップ・グラスのエチュードとは驚きだ。多くの音楽ファンはそう感じたに違いない。しかし、その演奏が良かった。フィリップ・グラスといえばゴッドフリー・レッジョ監督の映画『コヤニスカッツィ』の音楽で出会ったという人も少なくないだろう。“平衡を失った世界”をイメージさせる映像に、シンプルな音型を延々と反復させるグラスの音楽が融合され、まるで現実の世界から浮遊した時間の中に引きずり込まれるような不可思議な快感を覚える。これがミニマル・ミュージックの中毒性か。
 グラスの「エチュード」は1991年から2012年にかけて第1巻10曲、第2巻10曲が作曲された、いわば彼のライフワークとも言える作品。簡潔な音型が反復されることで、その背後に漂う不条理や閉塞感といった濃密な情感が積み重なって……などとイメージしがちだが、オラフソンのピアノは違う。トーンはソフトなのに彼の描き出す音型がじつに洗練されてクリーンなのだ。“いつまでも前世紀を引きずっているわけにはいかない。今を生きなきゃ”と、そんなアクティヴなメッセージを感じる。20曲の作品集から選んだ曲を並べ替え、ときには弦楽四重奏を加えたりしながらアルバム全体を自分流に構成する。
 そしてオラフソンのDG第2弾がバッハだ。もちろん「フランス組曲」だ「パルティータ」だと作品ごとにまとめるのではなく、親しみのある曲から聴きなれない曲までを意図的に選び出し、まるで現代のミニマル・ミュージックであるかのように弾き、バッハに新鮮な光を当てようとする。たしかにバッハとミニマル・ミュージックには相通じるものがある。既成概念をとりはらった彼の演奏からは、300年の時空を超えてバッハからグラスへとつながる音楽の真髄がおのずと浮かび上がってくる。バッハとグラスがまさに対になった2枚のアルバムと言えそうだ。


 高音質で評価されるSono Luminusレーベルから、352.8kHz/24bit音源で登場したリュートによるアルバム『ケルティック・リュート』。192kHz/24bit音源も配信されるが、できるなら最強スペックで聴いてほしい。アメリカ・ウェストバージニアで生まれ、メリーランドで育ったロン・マクファーレンは13歳の頃から音楽に夢中になり、スティールギターやエレキ・ギターも弾いていたようだが、その後リュートに魅せられたのだという。ボルチモア・コンソートのメンバーとしても知られている。レコーディングにも積極的でSono Luminusレーベルにはリュートのソロ・アルバムを何タイトルも録音しているが、今回のアルバムはとくに音質がずば抜けている。バロック・リュートの多彩な音色が生々しいくらいにリアル。弦に当てる右手指の腹の微妙なコントロールによって、鮮烈な音から柔らかい音まで自在に描き、低音弦が鳴らすリュートのボディ感や空気感……352.8kHzのクオリティはすごい。
 17〜18世紀アイルランドやスコットランドの音楽を中心に収録されており、もともとハープで弾かれた曲などもバロック・リュートに移し替え、見事な演奏に聴き入ってしまう。どこかで聴いたことがるような懐かしくて親しみのあるメロディに、誰もが癒されるに違いない。



 最近、急速に注目されてきた感のあるグスターボ・ヒメノだが、1976年スペイン・バレンシア生まれで、すでに40歳代なのだが、もともとはロイヤル・コンセルトヘボウ管の首席打楽器奏者。その後アムステルダム音楽院で指揮を学び、マリス・ヤンソンスやクラウディオ・アバドなどの副指揮者を務めたこともあり、さらにアムステルダムをはじめヨーロッパ各地のオケを指揮しており、その経験と実績をかわれ2015年ルクセンブルク・フィルの首席指揮者に就任している。
 PENTATONEレーベルからは次々と新録音がリリースされ、いずれもセッション録音なのだから音が良いのは当然だろうが、これまでのPENTATONEの雰囲気を継承しながらも解像感と鮮度を上げる方向に感じるのは、もしかしたら担当する録音エンジニアの世代交代があるのかもしれない。とくにラヴェルの「ダフニスとクロエ」、ショスタコーヴィチの交響曲第1番をぜひ聴いてほしい。さすが打楽器奏者の出身らしく、リズムが明瞭で縦の線が揃っているという印象。かなりテンポを上げたりもするがオケは崩れない。「ダフニスとクロエ」のかすかな出だし。このピアニシモを再現できるか。オーディオ・ファンにはチェックしてほしい。微細な信号を捉えることでヒメノが目指すラヴェルの色彩感が鮮やかに表現される。やがて迫る合唱とオケの強奏。これはかなり手強い録音だ。ショスタコの鋭いキレと圧倒的な推進力も聴きものだ。
 ルクセンブルクといえば面積は神奈川県と同じくらいで、人口だってわずか50数万人。そんなヨーロッパの小国にこれだけ優秀なオケがあるなんて……。ヒメノは2020〜2021年のシーズンからトロント響の音楽監督に就任すると発表された。これを足がかりに北米での活躍の場を拡げることになるのだろうが、でもルクセンブルク・フィルとの関係はずっと続けてほしいと期待する。

バール・フィリップス、オウテカから井上陽水まで、低音聴きまくり
文/國枝志郎

 ハイレゾの真価は低音にあり、と思っているのだが、その真価を知るのにうってつけのアルバムが出た。弦楽器族の最低音域を担当する楽器、ダブルベース(ウッドベース)。そのソロ奏者として著名なバール・フィリップスの、2018年夏に出たばかりのニュー・アルバム『End To End』がそれだ。バール・フィリップスは1934年サンフランシスコ生まれ。2018年9月現在、83歳。バールというベーシストはジャズだけではなく、そのキャリアの初期に指揮者レナード・バーンスタイン(今年2018年は彼の生誕100年という記念すべき年だ)指揮するニューヨーク・フィルハーモニックと共演したり、フランスのプログレッシヴ・ロック・バンド、ゴングのデビュー・アルバム『Magick Brother』(1970年)にベーシストとして参加したりと、ジャンルを超えた活動を初期から繰り広げてきた。そのバールの最初のアルバム『Journal Violone』(1969年)は、もともとソロ・アルバムとして録音したものではなく、友人の電子音楽作曲家が電子処理をするための素材を提供するつもりで録音したものだったが、それを聴いた作曲家が「これはこのまま出すべきだ」と進言して世界初のダブルベース・ソロ・アルバムとしてリリースされたというユニークな経緯がある。グループやサイドメンとして参加したグループのアルバムもECMほか数多くのレーベルからリリースされているが、その盤歴において、時折ではあるが重要なベース・ソロ・アルバムをリリースしてきた。『Journal Violone』はシリーズ化され、『Journal Violone 2』が1979年にECMから、『Journal Violone 9』が2001年にEmouvanceから登場している。ECMからの最新作『End To End』は、バール自身がライナーノーツ(ハイレゾをダウンロードするとブックレットもついてくるのでご一読を)でその詳細を語っているが、それによればこのアルバムは「50年前にスタートしたJournalチクルスの最終章である」であるとのこと。ダブルベースの4本の弦から発せられる深く、豊かな倍音を含んだサウンドの細密画のようなテクスチュアは、ハイレゾ(88.2kHz/24bit)でこそその真価を聴き手に伝えるだろう。この新作発売と同時に彼のECMの旧作から3タイトル(1973年作『For All It Is』、1980年作『Music By...』、1984年作『Call Me When You Get There』も同時にハイレゾ(すべて24bitだが『Call〜』は44.1kHz、ほかの2作は96kHz)で配信されているのはありがたい。ベースの弦のヴァイブレーションをつぶさに聴き取っていただけるだろう。


 今月は低音充実だな。バール・フィリップスのアルバムの低音も多彩なんだけど、イギリスのテクノ/エレクトロニカ系電子音楽ユニット、オウテカ(Autechre)の新作の低音もさらに輪をかけて多彩すぎてとんでもないことになっている。オウテカはショーン・ブース、ロブ・ブラウンの2人組で、1987年結成後、1993年にイギリス北部シェフィールドを本拠とするレーベル、WARPからデビュー。次々に重要なアルバムやシングルをリリースし、現在に至るまでWARPの中核を担う重要なユニットとして進化しながら活動を続けている。彼らの出自は「テクノ」ではあるんだけれど、初期のWARPが提唱した「Artificial Intelligence」、人工知能テクノというジャンル(躍らせるビートではないテクノ)のいちアーティストとしてエイフェックス・ツインなどとともにその敷衍に一役買っただけあって、そのビートはダンス・ミュージックのそれとは一線を画す個性を持っていた。機材の進化とともに、そのビートの組み方もさらに先鋭化・複雑化していき、今やオウテカとはひとつのジャンルを指すものになりつつある。2010年のアルバム『Confield』以降の彼らの作品はどんどん「枠組」から自由になり、CD2枚組の大作となった2013年のアルバム『Exai』の3年後の2016年に発表されたアルバム『elseq 1‐5』はなんとトータルタイム250分近い超大作となり、しかもフィジカルリリースはなく、デジタルリリースのみという手法で聴き手を驚かせたのであった。なお、彼らのアルバムとしては『Exai』からハイレゾとしてのリリースも同時に行なわれるようになっており、音響的にも極めつつある。そしてこの最新作『NTS Sessions』だ。これはロンドンのラジオ局「NTS Radio」に4度に渡って彼らが出演した際に披露したトラック(全部新曲)をまとめたもので、1日分が1パッケージ(CDだと2枚組、LPだと3枚組)で、計4日分を分売するものだ。1日分きっちり2時間。トータルで聴けば8時間になる。8時間を一気に聴きとおすというのは現実的ではないだろうな、と思うでしょう。僕もそう思っていた。しかし、この原稿を書くために物は試しと朝9時から夕方5時まで(家族に不気味がられながら)聴き通してみた……OK、これは素晴らしい体験だった。アブストラクトで音響彫刻的なサウンドだが、一定の通奏低音があってそれが全体を通してひとつの変奏曲のように聴くことを可能にしているから、飽きることがない。4枚目のじつに1時間におよぶラストトラック「all end」を聴き終えたあと、僕はもう一度『1』から聴いてもいいと思えたのだ。この電子楽器が奏でる低音はハイレゾ(44.1kHz/24bit)で聴いてもらいたい。次に海外に行くときはこれを聴きながら旅してみたいな。楽しいトリップになること間違いないだろうね。


 さらにもう1枚、低音メインのアルバムを。インプロ・ジャズ〜テクノ/エレクトロニカと来て、こんどはレゲエ/ダブである。レゲエ/ダブといえば低音がキモとなるジャンルなわけだが、その中でも重要なのはベースラインとリズムだ。レゲエ/ダブのリズムとベースはその後ダンス・ミュージックにおいてもテクノと結びついて高速ブレイクビーツとヘヴィ・ベースによるドラムンベースというジャンルを生み出したが、今回ここで紹介する作品は、北欧ジャズとレゲエ/ダブの邂逅から生まれた新しいサウンドを聴かせてくれるものだ。アルバムの核となるアーティストはニルス・ペッター・モルヴェル。1960年ノルウェー生まれのトランぺッターで、トリオ編成のユニットでドイツECMからアルバムをリリース、その後ソロとなり、ECMやエマーシー、Sulaといったレーベルからリリースしたあと、現在はColumbia傘下のOKehからリリースを行なっている彼は、北欧のフューチャー・ジャズの旗手と言われている。実はその彼が2013年にエマーシーからひっそりとリリースしたアルバム『1/1』がひとつの契機だったと僕は思っている。このアルバムはモーリッツ・フォン・オズワルドとの共作なのだが、モーリッツはかつて80年代にプレ・テクノ的なロック・バンド、パレ・シャンブルクのドラマーであった男で、その後ジ・オーブの主要メンバーとなったトーマス・フェルマンとユニットを組んでいたミュージシャンである。ジ・オーブはアンビエント・ハウス/テクノを世の中に認知させた重要なグループだが、彼らの音楽は電子音楽/プログレッシヴ・ロックを核としているものの、その重要な要素はレゲエ/ダブだ。ダブとはエコーやリヴァーブやディレイといったエフェクトを駆使したトリッピーな音響工作を特徴とするが、モーリッツもレゲエ/ダブの猛烈なコレクターであり、その後彼が興したBasic ChannelやChain Reactionといったレーベルは、そのトリップ感覚から「ダブ・テクノ」というジャンルを生み出した。『1/1』はまさにダブ・テクノと北欧フューチャー・ジャズが邂逅した歴史的一枚だったのだが、今回のアルバムでニルスはさらにダブのルーツに遡った。核となるのはジャマイカのスーパー・リズム・セクションであるスライ&ロビー! しかもパーカッションとエフェクトを操るのがモーリッツのレーベルからもダブ色の強い電子音楽(ジャズ色強め)をリリースしているフィンランドの電子音楽家、ヴラディスラフ・ディレイときたらもうこれは低音の粒子がはじけ飛ぶ様子が容易に想像できる人も多いと思うけど、これは想像をはるかに上回る驚異的作品であると断言しておきたい。ニルスのこれまでのアルバムは、正直録音面で難点があるものが多かったんだけど、このアルバムの録音は素晴らしい。ハイファイというのとはちょっと違うと思うけど、とにかく低音です。96kHz/24bitでこのリズム隊の音の煌きを聴いていただきたい。


 すいません、またしても低音です。J-POPで低音といえばフィッシュマンズ……勝手で強引な解釈かもしれませんが、まあ聴いてみてください。そもそもこのフィッシュマンズというバンドはレゲエやダブをベースにしたポップ・ソングを引っ提げて1991年にデビューしたバンドで、1999年にヴォーカリスト佐藤伸治の死でその幕を閉じているのだが、その短い活動期間の間にオリジナル・アルバム7枚、ライヴ盤3枚、ミニ・アルバム1枚を残している。初期の彼らはプロデューサーに日本を代表するレゲエ/ダブ・バンド、ミュートビートのこだま和文をプロデューサーに迎えていたということもあって、その出自はレゲエ色が濃厚、つまり低音とリズムがポップ・ソングとしては異様に強調されるわけ。後期になってくるとエンジニアzAkの積極的な関与もあるためだろう、レゲエ色に加えてエレクトロニカとか音響系のアプローチが表面に出てくるようになり、そのあたりでテクノやオルタナ系のファンが増えてくるようになったが、ここでもやはりキモは低音だった。もちろん主役は佐藤伸治のハイトーン・ヴォイスなんだけど、柏原譲のぶっとく地を這うベースと、茂木欣一のずっしり重いキック、そして絶妙にまぶされるエフェクト処理……それらがフィッシュマンズのほかのバンドとは違う個性を形成しているのは間違いないところである。フィッシュマンズのアルバムは2016年にすべてリマスタリング(エンジニアは木村健太郎、zAk、吉野謙志)されてハイレゾ配信がなされたが、今回登場した新しい編集盤は、その時のリマスター音源をもとに、「レコードで聴いて欲しいベスト選曲」をテーマにドラマーの茂木が初期音源より全13曲をセレクトしたもの。もともとはアナログ盤で出すために企画されたものだが、うれしいことにハイレゾ(96kHz/24bit)での同時配信も実現。タイトルどおり1991年から1995年(アルバム『Chappie, Don't Cry』から『ORANGE』までの時期)にかけてのトラックから選ばれているが、どのトラックも「低音命」感がヤバすぎる。特にハイレゾで聴く7曲目「Smilin'Days,Summer Holiday(kick the space echo session)」から8曲目「Blue Summer」の流れとか、12曲目「いかれたBaby(Glittering rewinder mix)」あたりの低音とかほんとにエグすぎてこれほんとにJ-POPでいいのか? 感満載で最高。過ぎ行く夏を惜しみながら聴きたい。


 今月はとにかく低音で貫かせてください(笑)。井上陽水on低音! 今月のハイレゾリマスターの目玉はなんといっても井上陽水ハイレゾ25連発同時配信に尽きるでしょう。すべて192kHz/24bitという最高スペックであの艶っぽく、時としてやたら少年の瑞々しさを押し出して聴き手をゾクゾクさせる陽水サウンドがハイレゾで聴けるのはとにかく幸せとしか言いようがないわけだが、おそらくこのシリーズについてはすでに何人かの専門家が語っているし、またこれからもしばらくは話題になること間違いなしのリリースなので、ここでは低音に注目して聴いてみたいと思います。で、25タイトル全部聴きました。実にトータル1146分ありました(汗)。約19時間、井上陽水だけを聴きました(どうでもいいですが今月はオウテカ8時間とか耐久レースのようなリスニング月間になってしまいました……暑い夏だった……)。初期作品は私が中学生のころのリリースで、その頃よく聞いていた記憶はあるものの、アルバムとして聴き直すのはあまりに久しぶりすぎて、思っていたより初期から意外にロックっぽさがあったことに今さらのように気づいたのには冷や汗が出ました……。それにしてもディスコグラフィを通して聴いてみると、ほんとうにカラフルでジャンルの壁を越えた陽水サウンドというものにぐわっと心を鷲掴みにされるような気分になりますな。で、19時間ハイレゾ(テッド・ジェンセンによるリマスター)で聴き通しての低音優勝アルバムは……『永遠のシュール』(1994年)に決定! 全体にリヴァーブ成分が多めなせいか、空間を感じさせる音作りだが、そのせいもあるのか、全体にベースのスペースが非常に大きくとられている印象がある。特に低音的にすごいのが忌野清志郎と共作した5曲目「野蛮な再会」! さすがキヨシロー! と唸らせられるぶっとい低音と、アレンジャー村田陽一のホーン・アレンジがキレッキレで最高すぎる。このアルバムはデジタルからのアップサンプリング・リマスターなのだが、そこは名匠テッド・ジェンセン。ゴージャスながらベースの質感はアナログっぽさすら感じさせる悶絶の音質になっている。

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