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[クローズアップアイテム]同軸ユニットを搭載したプレミアムコンパクト――TEAC S-300

2016/07/14掲載
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TEAC S-300
最新モデルのS-300HR(オープン価格 62,000円前後)。13册閏乾罐縫奪箸離Α璽侫 爾魯據璽僉璽魁璽鵝▲肇ゥぁ璽拭蕊瑤50kHzまでの超高域再生を可能にする2.5儼造離船織鸚愁罐縫奪箸鮑陵僉3扱狙K,184W x 260H x 229D弌⊇杜4.4kg。カラーは光沢仕上げのチェリーピアノブラックの2タイプ。
定位感に優れ、リアルな空間性を味わえる
コンパクトな同軸型
 ティアックと言えばプレーヤーやカセットデッキなど、回転系に強いブランドという印象を持つ方が多いと思うが、スピーカーでも独自性あるリーズナブルなモデルを展開していた。その代表格となるのが1989年に登場した同軸2ウェイ型のS-300だ。2011年には現代のインテリアやオーディオ環境にマッチしたリニューアル機S-300NEOが登場したほか、今春にはハイレゾ対応を果たしたS-300HRが発売されるなど、その人気の高さを再認識するに至った。同軸2ウェイ方式のメリットはウーファーとトゥイーターが同軸上に配置されることで、リスナーから見て音が発生するポイントが同一点上となり、高域と中低域の音像がずれることなく再現できる。結果として音源に込められた音場情報も自然に表現できるため、定位感の優れたリアルな空間性を味わうことができるのだ。
 S-300はコンパクトな筺体に13cmラミネート構造パルプ系コーンウーファーとテトロンベースに2種類のエマルジョンをコーティングしたソフトドームトゥイーターによる構成の同軸型スピーカーユニットを収めたシステムで、高域側が飛び出たユニットを保護する意味もあり、木目調タスマンメープル仕上げのボディはバッフル面を沈み込ませ、サランネットをすっきりとはめられる意匠としていた。この小さな同軸システムはロングセラーとなり、さらにウーファーを追加したS-500や小型版のS-200もラインナップに追加。その後ウーファーに新素材のコーティングシートを用いるとともに、ボイスコイル線材をOFCへ変更ネットワークの振動対策を施した後継機、S-300Rに進化を果たした。1993年にはS-300Rに加え、部材にこだわった上級機S-300EXTRAや高耐久性のプロ仕様機S-300PRO、アクティブモニターの先駆けともいえるS-300PROのアンプつきモデルS-300Mなど、豊富なバリエーションを展開していたのである。
S-300HRより2僂曚蒜悗猟磴S-300NEO(オープン価格 42,000円前後)。ユニットは同じ13册閏慣燭世、トゥイーターはソフトドームで不要振動を防ぐため特殊ウレタンでカウリングされている。外形寸法は184W x 240H x 229D弌⊇杜4.3kg。カラーはチェリーピアノブラック
S-300HRはチタンドーム型
トゥイーターを搭載
 このS-300の血統を継ぐモデルで現行品であるS-300NEOとS-300HRについて今少し掘り下げてみよう。この二つのモデルとも同軸ユニットを用いている点以外はどのポイントにおいても新設計であり、デスクトップでも音楽を楽しめるようなコンパクトなサイズ感に加え、天然突き板に多層塗り+バフ研磨を施した高級感溢れる筺体仕上げの美しさと、スタイリッシュで飽きのこないシンプルなフォルムを取り入れ、現代の住環境にマッチする佇まいを獲得している。特にデスクトップに設置するようなスピーカーとリスニングポイントの距離が短いときほど、同軸方式のメリットを感じやすいため、ヘッドフォンとは一味違う自然な立体音場を味わえるのだ。またセットには3点式のスパイク+ベースも同梱されているので、設置面への適切なフィッティングやサウンドの引き締めに効果を発揮してくれるだろう。さらにサランネットはマグネットによる装着となるため、留め穴のない上品なフロントフェイスを実現している。S-300NEOはAir Dump CenterPole Systemを導入した13cmウーファーと2.5cmソフトドーム・トゥイーターによる同軸ユニット構成で、トゥイーターは特殊ウレタンでカウリングすることで不要振動を抑え込んだ。ネットワークに用いるコイルも空芯タイプを取り入れ、ヌケ良く透明度の高いサウンドを獲得している。もう一方のS-300HRはトゥイーターがシリーズ初となる2.5cmチタンハードドーム型へと変更され、より高域特性を伸張するとともに、キャビネットサイズを拡大し、内容積を5.7リットルから6.2Lへと増やすことで低域方向の伸びも確保。50Hzから50kHzまでの広帯域再生を実現した。またトゥイーター保護のため、高い開口率と強度を両立した独自デザインのステンレス製グリルを採用。キャビネットの仕上げや3点式スパイク + ベースを同梱する点など、基本的な仕様はそのままS-300NEOから踏襲している。いずれもずっと側に置いておきたい品位の高さを誇るプレミアム感溢れる仕上がりだが、本格的な同軸ユニットを搭載しながらも、コンポ入門にも最適となるリーズナブルな価格に収めた非常にハイCPモデルであることも魅力であろう。
S-300HR / NEOと組み合わせて使いたいアクティブサブウーファーSW-P300(オープン価格 68,000円前後)。20僖Α璽侫 爾150Wのアンプを内蔵。リスニングスタイルに合わせてウーハーの向きを変えられる。外形寸法は270W x 300H x 300D弌淵丱奪侫訐橘霧き)、重量9.6圈
サブウーファーの追加で
スケールアップを楽しむ
 S-300NEOはサイズを感じさせない自然な音場の広がりを持たせるとともに、フォーカス良く引き締まった音像の芯の太さとしなやかさをバランス良く表現してくれる。ヴォーカルの口元は若々しい鮮やかなハリ感を見せるが、クールで適度な艶やかさも持っており、きつさのない絶妙な際立ち具合といえる。低域方向は適度に量感を絞った弾力良い表現で、音場のクリアさを引き立たせてくれているようだ。音像の定位感も自然で輪郭もくっきりと描き切る。一方のS-300HRはよりエッジの硬質さが際立ち、キレ味の良いサウンド傾向だ。一つ一つの音を丁寧に紡ぎ出し、締まり良く立体的に描き出す。音場のクリアさも一際高まり、ピアノや管弦楽器など、高域の煌めき感はすっきりと伸び、見通しが良い。低域方向の弾力感は引き締め効果が高く、ウッドベースのフォーカスも明確だ。より分離の良い解像感重視のサウンドが好みであればNEOよりもHRの方が最適だろう。そしてこれら新生S-300シリーズと組み合わせてより等身大な音空間を創出する密閉型サブウーファーSW-P300を接続した2.1ch環境においては音像の肉付き感もより自然な厚みを持たせることができ、重心の下がった安定感あるサウンドに進化する。もう二回りほど大きなシステムで聴いているかのような密度と充実感が得られるので、段階的なシステム増強においてはぜひサブウーファーの追加も検討してほしい。
 この新生S-300ラインナップはヘッドフォンからスピーカー再生の踏みだすオーディオ初心者はもちろんのこと、かつてS-300が好きだったというオーディオ復帰組のリスナーにも満足のゆく、同軸方式に裏付けられた本格的なサウンドを提供してくれるプレミアムコンパクトスピーカーといえるだろう。
文 / 岩井 喬
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