1991年に公開されたディズニーの名作長編アニメーション映画『美女と野獣』が、実写映画「美女と野獣」としてカムバック。現代フェミニズムのニュー・アイコンとしても注目を浴びるエマ・ワトソンが演じるヒロイン“ベル”、VFXを駆使した壮麗な映像、アニメーション版ではセリーヌ・ディオンとピーボ・ブライソンがデュエットした主題歌「ビューティー・アンド・ザ・ビースト〜美女と野獣」のアリアナ・グランデとジョン・レジェンドによるカヴァーなど、現代的に生まれ変わった同作。オリジナル・スコアを手がけるのは、アニメーション版で〈アカデミー賞〉作曲賞と歌曲賞をダブル受賞している名匠アラン・メンケン。実写版のために、「ひそかな夢(For Evermore)」「デイズ・イン・ザ・サン 〜日差しをあびて〜(Days In The Sun)」、そしてセリーヌ・ディオンが歌う「時は永遠に(Our Song Lives On)」の3曲を新たに書き下ろしています。今回の“新しい”「美女と野獣」と、盟友にして稀代の作詞家、ハワード・アシュマンと共に作り上げた楽曲群の思い出について、メンケン氏に語っていただきました。
「……思い出すのはちょっとした瞬間ですね。ベルが“New, and a bit alarming”と歌う〈Something There〉で、彼は“alarming”のフレーズの歌い方にとても拘っていて、僕が当時アニメーション版の声優を務めたペイジ・オハラさんに“こういう風に歌って”と伝えたのを、今回の『美女と野獣』を手がけるにあたって思い出しました。彼はすでに咽喉周りの神経が侵されてしまっていたので、声があまり出せなかったんです。それで僕に擦れた声で“(バーブラ・)ストライサンド風だよ、ってペイジに伝えてね”って」