昨年3月に起こったベルギー・ブリュッセルでの地下鉄テロで亡くなった、ある男性による初監督作品にして遺作、福島県に住む3組の家族に寄り添い記録した映画「残されし大地」が3月より東京・渋谷 シアター・イメージフォーラムなどで公開されます。
本作の監督としてクレジットされているジル・ローランは、祖国であるベルギーを拠点に主に欧州で活躍するサウンドエンジニアでしたが、2013年に妻の母国である日本へ家族と共に来日。3.11以後の“福島”について調べる中で、福島県双葉郡富岡町で動物保護活動を続ける松村直登さんの存在を知り、映画製作をスタート。編集作業のために一時帰国した際、地下鉄テロに巻き込まれ命を落としています。
ジル監督の想いを受け継いだ、プロデューサーや同僚らの手によって完成へと至ったという本作は、福島で生活する3組の家族を追いかけ、日常としての福島、故郷を愛する思いを通して“土地と寄り添いながら生きる人たちの力強さ”を描いたドキュメンタリーとなっています。
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