あの人/この人の「初監督作品」映画特集!

2007/04/06掲載
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話題作が続々と続く近頃の邦画業界。この作品がなかったら……と、したり顔で語ってしまう人も続出の“あの人/この人の「初監督作品」映画”を特集! 何はなくとも観ておきたい傑作ばかりをセレクトです。
 世のお笑いフリークが首を長くして公開を待ち望んでいるに違いない、ダウンタウン松本人志による第1回監督作品『大日本人』(公式サイト:http://www.dainipponjin.com/index.html)。竹内力UA神木隆之介板尾創路、謎に包まれていたキャストも先日ようやく発表され、6月2日の公開へ向けてゆっくりと助走をはじめた今作。標準語のセリフ、大佐藤、「コントローラーで何でも片付けられると思っている世代」「ふえるわかめ」「電変場」ポスターに記載された摩訶不思議なキーワード……。全くもってその内容が計り知れない『大日本人』、ひたすら楽しみ! 期待と不安とでカオティックな今日この頃を過ごすCDJ.comでは、ここぞとばかりに“あの人/この人の「初監督作品」DVD特集”を敢行いたします!

 今年2月27日に劇場公開がスタート、大きな話題をさらった『さくらん』。自身の作品を発表するだけでなく、ファッション誌からCDジャケットまで、フォトグラファーとして幅広い活動を行ってきた蜷川実花の初監督作品。写真集を手がけたこともある土屋アンナを主演に据え、原作:安野モヨコ / 脚本:タナダユキ / 音楽:椎名林檎とGrrrl!な魅力に溢れるスタッフを総動員! 艶っぽくも力強い、色彩豊かな映像&ストーリーをスクリーンに描いています。

 デビュー25周年を記念して出版された自叙伝『ふぞろいな秘密』をもとに、自ら初監督をつとめることとなった石原真理子。初夏公開に向けて現在撮影中、公式サイトにてその模様が伝えられています。主要キャストには、ポカリスエットCMも懐かしい後藤理沙、ラート・マスター河合龍之介安達祐実井戸田潤スピードワゴン)の母・安達有里、元ドロンズにしてちりとり鍋店オーナー兼俳優・大島直也と、個性溢れるキャストが大集合。またしても大きな話題を呼びそうな予感。

 脚本家、俳優、演出家、劇団員、構成作家、バンドマン……履きすぎなほど何足ものワラジを履きこなす才人、宮藤官九郎。しりあがり寿の原作をもとに、弥次さん=長瀬智也/喜多さん=中村七之助 なるキャストもハマッた“クド監”初作品といえば『真夜中の弥次さん喜多さん』ZAZEN BOYSによる濃厚な音楽をバックに、珍妙にしてキテレツな弥次喜多ワールドが開幕宣言! 個人的な出演者ハイライトは、毒蝮三太夫役・毒蝮三太夫、紅白ボーダーはすでに皮膚感覚な楳図かずお、今や“熊本さん”としてお馴染みの岩松了、といったところでしょうか。

 “殿”にならったのかどうなのか、黒澤明『七人の侍』のオマージュ作品『七人の弔(とむらい)』にて監督デビューを果たしたのがダンカン。お笑い芸人としての活躍だけでなく、その演技力をかわれ映画/ドラマへ早くから進出していた彼が取り上げたのは“児童虐待”。臓器提供を軸に、いかようにも解釈のできる“明るいサスペンス”、心にズブリと差し込む鮮烈な衝撃を体感しましょう。音楽は『大改造!! 劇的 ビフォーアフター』『いま、会いにゆきます』などを手がける松谷卓が担当しているのもお忘れなく。

 ラジカル・ガジベリビンバ・システムのメンバーにして“笑いながら怒る人”、俳優・竹中直人。シュールな笑いのセンスから、どんな作品でもハマってしまう縦横無尽のキャラクターを繰り出す演技力、近年ではワタナベイビーとともに「今夜はブギーバック」をカヴァーするなど、音楽についても一過言お持ちの彼。つげ義春の原作をもとに映画化『無能の人』で監督デビューを果たしています。諦観に包まれつつも、ボンヤリほのぼのしてしまう不思議な家族模様。イイです。

 “L.L. COOL J太郎”として華々しくラッパー・デビューをとげたかと思えば、いつの間にやら“エア・セックス”提唱者なる肩書きまで搭載! 漫画家/俳優/タレント/ミュージシャン/ライター……様々にもほどがある活躍ぶりでお馴染み、杉作J太郎。映画制作プロダクション・男の墓場プロダクションを立ち上げ、二本立て映画『任侠秘録 人間狩り』『怪奇!!幽霊スナック殴り込み!』に初監督をつとめました。はっきりと“あの頃”を彷彿とさせる任侠物語(とB級感覚)に思わず号泣してしまう映画ファンも多いとか。

 『七人のおたく』での本格的アクション・シーンに「ミル姉さん」など、これまでにも映画への熱い思いを披露してきた、ウッチャンナンチャン内村光良さまぁ〜ずTIMふかわりょうといった『内P』メンバーを引き連れ、乗り出したのが監督デビュー作『ピーナッツ』。ファンならずともクスリと笑いを誘う小ネタもふんだんに盛り込み、大人の青春スポ根ムービーを見事成就。2月に3タイトル同時リリースされた『内P』DVDと合わせてお召し上がりください。

 大島渚、The Rock'n Roll Sliders……凄まじきユニット遍歴に目も釘付け、みうらじゅん(a.k.a 假屋崎省吾)。ブロンソンズでの相方・田口トモロヲの手により、自伝的漫画『アイデン&ティティ』が映画化されました。脚本には宮藤官九郎、主演には峯田和伸銀杏BOYZ)、在りし日のバンド・ブームをリアルタイムで眺めていたスタッフ/キャストが集合。熱に浮かされていた時代の生き証人が語る青春残酷物語。邂逅です。
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