『ポワトリン』から『パンシャーヌ』まで! 不思議コメディー・シリーズを追跡!

2007/09/05掲載
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「愛ある限り戦いましょう!命、燃え尽きるまで!!」の名セリフを生んだ『美少女仮面ポワトリン』などで知られる「不思議コメディー・シリーズ」。その現代版?『美少女戦麗舞パンシャーヌ』のDVD化を記念し、一時代を作り上げた名シリーズを今一度振りかえります。
 「不思議コメディー・シリーズ」は、1981年の『ロボット8ちゃん』から1993年の『有言実行三姉妹シュシュトリアン』までの12年間、全14作にわたって放送されたフジテレビ系の子供向けドラマ・シリーズ。フジテレビと東映が「新たな子ども番組のゴールデンタイム」として開拓した“日曜朝9時”(フジテレビ)からの放送で、人気、知名度、視聴率などから判断し、前期の代表作は『ペットントン』(1983年〜)、後期の代表作は『美少女仮面ポワトリン』(1990年〜)と、一般的に言われています。

 “シリーズ”と呼ばれているものの、1989年の『魔法少女ちゅうかなぱいぱい!』『魔法少女ちゅうかないぱねま!』(島崎和歌子主演!)の2作を除いては、すべて異なる世界観を持つ作品で、また、昭和時代の作品は“ロボットや生物などのキャラクターもの”、平成時代の作品は“ヒロイン/美少女アイドルもの”となっているなど、シリーズ内でも大きな転換が行なわれています。




 いずれの作品もワン・アンド・オンリーな個性を放っているものばかりで、変身の原理、戦いの動機などはもとより、ストーリーの前提となっている骨格の部分(例:『美少女仮面ポワトリン』第31話「スイカの霊が存在する」が前提)の“不思議”さがシリーズの特徴と言えます。

 そのシュールな世界は、全作品の脚本に関わった脚本家の浦沢義雄によるところが大きく、卓越したアイディアによって創造される作品世界は“浦沢ワールド”とも呼ばれているほど。なお、浦沢義雄は、鈴木清順(『美少女仮面ポワトリン』で神様役で出演!)との付き合いでも知られ、同氏が監修を手がけた『ルパン三世』のTV第2シリーズ“新ルパン”でも数話の脚本を手がけています。


≪不思議コメディー・シリーズ≫

■『ロボット8ちゃん』(1981年〜82年):未DVD化
■『バッテンロボ丸』(1982年〜83年):未DVD化
※ただし劇場版が『東映特撮ヒーロー THE MOVIE BOX』内に収録予定。

■『ペットントン』(1983年〜84年):未DVD化
■『どきんちょ!ネムリン』(1984年〜85年):未DVD化
■『勝手に!カミタマン』(1985年〜86年):未DVD化
■『もりもりぼっくん』(1986年):未DVD化
■『おもいっきり探偵団 覇悪怒組』(1987年):未DVD化
■『じゃあまん探偵団 魔隣組』(1988年):未DVD化
■『魔法少女ちゅうかなぱいぱい!』(1989年1月〜7月):2003年DVD化


■『魔法少女ちゅうかないぱねま!』(1989年8月〜12月):2003年DVD化


■『美少女仮面ポワトリン』(1990年):2005年DVD化
■『不思議少女ナイルなトトメス』(1991年):未DVD化
■『うたう!大龍宮城』(1992年):未DVD化
■『有言実行三姉妹シュシュトリアン』(1993年):2007年DVD化



 2007年に放送された『美少女戦麗舞パンシャーヌ』は、「不思議コメディー・シリーズ」を当時担当していたプロデューサーが、“魔法少女特撮物をもう一度!”との声に応えて企画したことから誕生した番組。怪傑ゾロ風のアイマスクにマントというコスチュームなど、『美少女仮面ポワトリン』へのオマージュをふんだんに取り入れた作品で、本家に続き、脚本家に浦沢義雄が、ゲスト怪人にWAHAHA本舗所属のタレント(梅垣義明ら)も出演しています。


≪不思議コメディー・シリーズの新シリーズ?≫

■『美少女戦麗舞パンシャーヌ』(2007年):2007年DVD化

  


 子供向け番組の視聴率が伸びやすいと注目され、その重要度がますます増している“休日の朝”に注目が集まったのも、「不思議コメディー・シリーズ」の成功がキッカケ。近年になり、『美少女仮面ポワトリン』などのDVD化も開始され、不条理ギャグ満載の不思議コメディが改めて楽しめる時代となりましたので、かつての夢中になっていた方なら再び楽しんでみては?
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