EURO2008と一緒に楽しむサッカーDVD特集

2008/06/18掲載
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 ワールドカップと並んで、世界のサッカー・ファンが注目するヨーロッパNo.1を決める、4年に一度の祭典「EURO2008」が6月7日から29日まで開催。日本ではA代表がワールドカップ3次予選の真っ只中と、連日白熱した試合が展開される今日この頃。眠い目をこすりながらテレビ観戦し、華麗なプレーの数々に息をのんでいる人も多いのではないでしょうか? 今回はサッカーをより深く味わえるDVDの数々をご紹介。EURO2008と一緒に観れば、サッカー熱がさらに加速するはず!


■試合を描くサッカー映画


 やはりまず最初に挙がるのは、日本でも話題となったFIFA公認映画『GOAL!』シリーズ。イングランド・プレミアリーグを舞台に、ニューカッスル・ユナイテッド〜欧州チャンピオンズリーグ出場と、一人の選手のサクセス・ストーリーが描かれたサッカー映画。サッカー・ファンの評価は決して芳しくない今作ですが、オアシスをはじめとしたUKロックが映画を彩る今作は、サッカー・ファンでなくとも、ロック・ファンなら押さえておきたい一作。3部作となるシリーズの第3弾(ワールドカップ編)は、果たしていつ公開のか気になるところです。

 シルベスター・スタローン主演の『勝利への脱出』は、サッカーを題材にしたアクション映画。サッカーの試合と同時進行で進む脱走劇は、サッカーの試合展開との相乗効果でさらなる緊張を呼び、手に汗握ること請け合い。また、この映画には“サッカーの神様”ペレが出演していることでも話題になりました。余談ではありますが、『クリクリのいた夏』『エリザベス』などの映画に、サポーターの野次にキレていきなりとび蹴りという伝説を持つ“キング”ことエリック・カントナ(現在は俳優として活躍)が出演しています。 

■観客、サッカー・ファン目線で描かれた映画


 サッカーを知らない人でも、その存在だけは知っているフーリガン。イライジャ・ウッド主演の映画、その名もズバリ『フーリガン』は、ウェストハム・ユナイテッドのフーリガンを描いた作品。フーリガンはどんなものなのか、なぜフーリガンになっていくのかも今作を観ればわかるはず。暴れることにもしっかりとした意味があるんだと感じさせる一作になっています(とはいえ、どんな理由があっても暴動は許される行為ではありません)。

 『GOAL』に引き続き、またまたニューカッスル・ユナイテッドが登場する『シーズン・チケット』は、ニューカッスル・ユナイテッドの年間チケット(シーズン・チケット)を手に入れるために奮闘する少年たちを描いた映画。年間チケットを何としてでも手に入れたいと思い、あらゆる形で必死にお金を貯めようとするその姿は、サッカー・ファンでなくとも共感できるはず。 
 アルコール依存症から抜け出そうとする草サッカー・チームの監督の姿を描いたケン・ローチ監督の映画『マイ・ネーム・イズ・ジョー』。労働者階級の姿を描く社会派ドラマとしての側面も大きい映画でもあります。

■ドキュメンタリー映画


 まずはモグワイが音楽を担当したことでも話題となった、ジネディーヌ・ジダンを描いた映画『ジダン 神が愛した男』。2005年4月に行なわれたレアル・マドリード対ビジャレアルの試合で、17台のカメラを駆使してジダンの姿だけを追って撮影された今作。驚異的なその映像によって映し出されるジダンのプレーの数々を見ていると、“神に愛された男”というフレーズが見事にはまる、世界最高峰の選手であることをあらためて感じさせます。

 チームを描いた作品では、プレミアリーグ、FAカップ、そしてUEFAチャンピオンズリーグの3冠に輝いた、向かうところ敵なしの状態にあった“赤い悪魔”マンチェスター・ユナイテッドの1998〜99シーズンを追ったドキュメンタリー映画『マンチェスター・ユナイテッド 伝説から神話へ』ギグスロイ・キーンベッカムのインタビューをはじめ、サポーターの発言なども交えて描かれる今作。ニュー・オーダーバズコックスストーン・ローゼズなどマンチェスター出身のアーティストの楽曲を収録したサントラ盤も要チェックです。同様にチームの動向を追ったドキュメンタリー映画では、2004〜05シーズンの“銀河系軍団”レアル・マドリードを描いた『レアル・ザ・ムービー』なども。ともにベッカムが関わっていたチームなだけに、ご覧になったという方も多いかもしれませんね。

 また、2002年の日韓ワールドカップ決勝戦が行なわれる6時間前に、ブータンで行なわれたFIFAランキング最下位を決める試合(ブータン対モントセラト)を追ったドキュメンタリー映画『アザー・ファイナル』。こちらで描かれる試合は、熱気と殺気を帯びたワールドカップの決勝戦とは正反対の、どこか微笑ましいもの。しかし、国民あげての盛り上がりと試合を観ていると、本来持つべきスポーツマン・シップが映し出されているようにも感じます。
70年代にペレやベッケンバウアーなどの世界の名だたる選手をかき集め、ニューヨーク・コスモスなるチームを作り上げたメディア王、スティーヴ・ロスを描いたドキュメンタリー映画『ペレを買った男』も押さえておきたいところですね。

■日本代表、クラブ・チームのDVD


 岩井俊二が監督を手掛けた、2002年に行なわれた日韓ワールドカップにおける日本代表のドキュメンタリー『六月の勝利の歌を忘れない』。選手の素の姿を垣間見れるだけでなく、キャンプ中の練習風景やハーフタイムや試合中(後)のロッカー・ルームでの映像など貴重な映像が満載。トルシエ監督のお茶目な姿も映し出される今作は日本サッカーを応援する人は必見の作品。 また、トルシエ監督の後に日本代表監督に就任し、2006年ワールドカップまで指揮をとったジーコの4年間を追ったTBS製作のドキュメンタリー『1436〜ジーコ監督と日本代表 そして2006FIFAワールドカップドイツの真実』も要チェックです。

 2007年はACLチャンピオンズリーグを制覇し、アジア代表クラブとしてクラブ・ワールドカップに出場。そしてACミランと試合を行なった浦和レッズのDVD『TOYOTAプレゼンツ FIFAクラブ・ワールドカップ ジャパン2007 浦和レッズ 世界への挑戦』も日本サッカーを振り返るうえでは忘れていけないでしょう。ACミランとの歴史的な一戦が完全収録されている今作の副音声には、ACLのMVPに輝いた、レッズのイケメンFW永井雄一郎による解説も収録。選手から見たクラブ・ワールドカップが語られています。

 クラブ・チームのDVDは、浦和レッズに限らず国内外問わずさまざまなチームが発売されているので、お気に入りのチーム、気になるチームがあれば、1シーズンをまとめたイヤーDVDなどチェックしてみては?

 こうやって作品を挙げてみると、やはり英国発の映画が多くなるのは、サッカーというスポーツが英国市民の生活、そして心に深く根付いているからではないでしょうか。 選手の視点で描くのではなく、観客(サッカー好きの市民)の視点で描いた作品が多いのも、サッカーが常にそばにある環境だからこそ。日本でもサッカー人気は着実に根付き始めていますが、英国などに比べればまだまだ。まずは世界を股にかけて活躍する選手の姿や熱狂するサポーターなどが、あらゆる角度から描かれたこれらDVDを観て、その奥深いサッカーの世界に触れてみてはいかがでしょうか?
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