クラシックで辛い症状がやわらぐ!? “藤本先生の聴くだけでスッキリ!”シリーズを手がける医師・医学博士の藤本幸弘に直撃取材

藤本幸弘   2015/06/17掲載
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 大好きな音楽を聴いたら心の傷が癒された、素晴らしい演奏に触れたら頭痛も吹き飛んだ――音楽を愛する人なら、そんな経験が誰にでもあるはず。ではそのとき、感情や感覚を司る脳の中では一体なにが起こっているのだろうか? 医学的な視野から“音楽の効果”を分析し、脳に働きかける画期的なCDが登場した。その名も『藤本先生の聴くだけでスッキリ!』シリーズ。名門ドイツ・グラモフォンデッカの音源を贅沢に収録したクラシック・コンピレーションで、なんと聴くだけで片頭痛や肩凝り、腰痛といった辛い症状がやわらぐという。監修・選曲を手がけた医師・医学博士、藤本幸弘先生にお話を伺った。
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――人間の心と身体に影響をもたらす“音楽の力”というのは、医学的に証明できるものなのでしょうか?
 「そうですね、人間の五感のなかで、聴覚がもっとも強いと言われています。“視覚=目で見た情報”よりも“聴覚 = 耳で聞いた情報”の方が圧倒的に大きな刺激を脳に与えるんですね。太古の昔、狩りをしていた人間たちは音で危険を察知していたため、聴覚がより発達したのでしょう。そして近年、この聴覚からの刺激が脳にどのような作用をもたらすのかが具体的に解析できるようになってきました。最新のファンクショナルMRIという機械を使えば、音楽を聴いているときに脳の中でなにが起こっているのかが分かる。脳のどの部分で血流が上がっているのかを測定することができるんですよ」
――では実際、音楽を聴いているとき脳の中ではどんなことが起こっているのでしょう?
 「人間の脳は“旧脳”と“新脳”に分かれており、音楽はその両方に働きかけることが分かっています。旧脳は人間が生物として生きていくうえで必要な情動、食欲や性欲などを司っています。だから、原初的な音楽であるリズムなんかは旧脳に届くんですよね。それに対して新脳は、人間が社会生活を営むうえで必要な思考や言語などを司っている。新脳は知性と品格を好むので、美しいメロディやハーモニーはここに届きます。
 ここに心地よい音楽を聴かせてあげると、モルヒネの6倍もの鎮痛効果を持つエンドルフィンや、“快”の感覚を与えるドーパミンといった物質が新脳の中に出てきて、感情や自律神経、ホルモンなどが安定化します。それによって副次的に、痛みを感じにくくなったり、不安が消えたりするという仕組みです」
――音楽を聴くと、脳内に痛みを消したり快感を与える物質が出るのですね。すごい!
 「もうひとつ、音楽の効果について考えるうえで欠かせないのが自律神経です。自律神経には“交感神経”と“副交感神経”があるというのは、皆さんも聞いたことがありませんか? 交感神経は人間がマンモスと闘っていた時代から、心身を高揚させるために働いてきた“闘争の神経”。それに対して副交感神経はリラックスして、腸を動かしたり、眠りを促す神経です。人類は400万年の歴史の中で、昼間は交感神経が活性化し、夜になると副交感神経が優位になるというバイオリズムで生活してきました。
 ところが現代になって、夜でも煌々と電気がついている生活になり、現代人はONとOFF(= 交感神経と副交感神経)の切り替えがうまくできなくなってしまったんですね。そんな人に音楽を聴かせると、副交感神経が優位になってリラックスし、眠りにつきやすくなったり、交感神経の緊張が解けて肩凝りがやわらいだりするわけです」
――じつは私は片頭痛持ちで、ちょうど先週も頭が痛くなったんです。そこで、ためしに『藤本先生の聴くだけで痛みがスッキリ!』を聴いてみたら、なんと痛みがやわらいだんですよ! 「ああ、いい演奏だなあ」とか思いながら聴いていたら、いつの間にか頭痛が気にならなくなっていて、5曲目の「花のワルツ」あたりからは気分が上がってきました。その効果のほどには、本当に驚きです。
『藤本先生の聴くだけで痛みがスッキリ
〜片頭痛・肩凝り・腰痛・関節痛・生理痛・腹痛』
 「それは嬉しいですね。まさにこのCDの意図通りです! そもそも痛みには、“急性痛”と“慢性痛”の2種類があって、急性痛は怪我や虫歯など原因がはっきりしている痛み。これは音楽を聴いても緩和しないので、病院に行ってください(笑)。一方で、片頭痛や腰痛、関節痛、生理痛といった慢性痛には、音楽が効果的に働きます。慢性痛は脳の中に残った“痛みの記憶”によって引き起こされるもので、すでに怪我や病気が治った後も、脳が痛みを認識し続けてしまうんです。とてもやっかいな痛みですが、これは音楽でかなりやわらげることができます。美しい音楽を聴くことによって脳が活性化し、神経から脳に伝わる痛みを“マスク(覆う)”して緩和するんですね」
――痛みを“マスク”するというのは?
 「コンサートで素晴らしい演奏を聴いたら頭痛を忘れてしまった、というのがまさにその例で、医学用語では“聴覚性痛覚消失”と呼ばれる現象です。先ほど、聴覚はもっとも強い感覚だと言いましたが、音楽の刺激によって痛みを上回る情報が脳に与えられ、もともとあった痛みがマスクされる(覆われる)ということです」
――今回のCDシリーズはすべてクラシック音楽ですが、ロックやジャズ、ポップスといった音楽ではなく、なぜクラシックが効果的なのでしょうか?
『藤本先生の聴くだけで悩みがスッキリ
〜憂鬱・倦怠感・不安・喪失感・焦燥』
 「クラシックは他のジャンルの音楽に比べて複雑な構造をしていますよね。作曲家の手によって緻密に構築されたハーモニーが美しい音楽を作り上げている。だから最初はとっつきにくくて、理解するのが難しいのですが、じつは脳というのは複雑であればあるほど喜ぶものなんですよ。克服しようとしてエンドルフィンを出す。そして難しいことが理解できたときに喜びを感じるのです。
 また、音楽と脳に関する研究では、サビの前にドーパミンが分泌されることが分かっています。想定していた記憶どおりのことが起こると、脳は快楽を感じるんです。クラシックのように複雑な音楽の方が、サビが来るぞ〜、来るぞ〜、と待ち構えていて、来た! となったときの快感度は大きいでしょうね」
――クラシックを聴くことでエンドルフィンやドーパミンの分泌が促され、それによって痛みや不安がやわらぐということですね。
 「サン = サーンスの〈白鳥〉を30人に聴かせる実験をしたところ、うち25人が聴いた後にリラックスした状態になったという結果が出ました。心拍の揺らぎを測定することによって、交感神経と副交感神経の緊張度を測る実験なのですが、音楽を聴くと両方の神経のバランスが整い、自律神経が安定化することが実証されたんです。
 もっとも、〈白鳥〉はとくにリラックス効果の高い曲なんですよ。人間の声に近いチェロの深い音色と、人間の心拍より少し速いテンポの単調なピアノ伴奏が気持ちを安定化させます。さらに、頭の中で反芻しやすい旋律と、ときおり入る高音がドーパミンの分泌を促し、気持ちのいい状態になるわけですね」
『藤本先生の聴くだけで不眠がスッキリ
〜寝つきが悪い・眠りが浅い・目覚めが悪い』
――今回リリースされるのは、『藤本先生の聴くだけで痛みがスッキリ!』のほかに、『悩みがスッキリ!』と『不眠がスッキリ!』の3枚ですが、それぞれの選曲におけるコンセプトをお教えいただけますか。
 「『痛みがスッキリ!』は先ほどもお話したように、旋律がきれいで、脳が喜ぶような複雑な作品を選びました。『悩みがスッキリ!』は落ち込んだ人を励ます音楽ではなく、“大変だったね”と同調するような暗めの曲から始まり、徐々に希望のある明るい曲へと転換していく流れに。そして『不眠がスッキリ!』は、交感神経を抑えていくような静かな曲を選び、どこで寝落ちしてもいいように作りました」
――CDに使われた音源は、すべてドイツ・グラモフォンとデッカの綺羅星のような名演奏ですよね。先生は大のクラシック・ファンとのことですが、選曲されてみていかがでしたか?
 「いやあ、本当に夢のような体験をさせていただきました(笑)。名演中の名演だからこそ、没頭して聴くことができ、脳への効果もしっかり現れるのだと思います。痛みがあっても手元に薬がないとき、このCDをかけて1時間、ゆったりと素晴らしい音楽に身を任せてみてはいかがでしょう?」
取材・文 / 原 典子(2015年5月)
医学博士・藤本幸弘先生
“聴くだけでスッキリ”特別セミナー
トーク&ミニコンサート

www.universal-music.co.jp/fujimoto-takahiro/news/2015/06/10_event

2015年8月31日(月)
東京 富ヶ谷 白寿ホール

19:00〜
※写真撮影・録音及び録画はご遠慮願います。
※イベント内容は変更になる可能性もございます。予めご了承ください。


[応募方法]
応募締切 2015年8月14日(金)当日消印有効

ハガキにCDに貼付している応募ステッカーを貼って、下記内容を明記の上ご応募ください。
〕絞愴峭 ⊇蚕 氏名 づ渡暖峭 ゥ瓠璽襦Ε▲疋譽 η齢 ЭΧ ┐換愼CDショップ名
※ハガキ1枚につき1口のみ有効です(何口でもご応募できます)。


[応募先]
〒107-8583 東京都港区赤坂8-5-30
ユニバーサル ミュージック合同会社「藤本先生のスッキリ係」

※当選発表は発送をもって代えさせて頂きます。ご応募時の個人情報につきましては、抽選及び賞品発送・アンケート集計、更にユニバーサルミュージックより電子メールを含む各種お知らせ、販売促進を目的としたご案内、及びプレゼント・キャンペーン抽選・提供の際に利用させて頂きます。又その他弊社業務に関わる施策立案・商品開発などに利用させて頂く場合もございます。
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