葉加瀬太郎   2010/08/12掲載
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情熱大陸 SPECIAL LIVE SUMMER TIME BONANZA'10
東京公演レポート


 万博記念公園で開催された大阪公演に続き、8月7日(土)新木場・夢の島公園陸上競技場にて<情熱大陸 SPECIAL LIVE SUMMER TIME BONANZA'10>東京公演が行なわれました!

 オーガナイザーである葉加瀬太郎がインタビューでも語っていたように、会場にはフードコート・エリアとして“屋台村”が設けられ、さらに入り口&出口には火照った体をクールダウンさせるミストが設置されているなど、長丁場のフェスだけに観客への配慮も万全。「吉兆」「ラ・ベットラ」といった名店のメニューはもちろん、葉加瀬オリジナルかき氷と、“観る”だけに留まらない、ほかのフェスとは一線を画す“食べる”充実ぶりも<情熱大陸 SPECIAL LIVE>ならではの楽しみのひとつ!


オープニング・アクト:カサリンチュ





 天気は快晴、ジリジリと焼けつく日差しの中、会場に集まった約15,000人もの観客を前にトップバッターとして登場したのは、昨年に引き続きオープニンング・アクトをつとめるカサリンチュ。記念すべきメジャー・デビュー曲「感謝」を含む全3曲を披露し、早くも水分補給が必要なほど!?



Sing Like Talking


 「東京!」の一声からスタートしたのは、実に久々のステージとなるSing Like Talking。必殺のグルーヴィン&ファンキーなサウンドで登場するや、「47歳がんばりました」(佐藤竹善)と、落としどころもさすがのプロ技! 葉加瀬太郎、柏木広樹をステージへ迎え、「ナイス・バディーズ(笑)」と自己紹介、清涼感に溢れたメロディが場内に響き渡るや、強烈な熱気も落ち着いたかのよう。今後の活動にも“期待度大”ですよ!



オルケスタ・デ・ラ・ルス


 間髪いれず、グラマラスなラテン・ミュージックを奏でるのは和製サルサ・バンドの重鎮、オルケスタ・デ・ラ・ルス。「SALSA CALIENTE DEL JAPON」「DERECHA O IZQUIERDA」と、もはや踊るしかないそのアッパーなテンションは、とたんに観客を南国へ導いていきます。結成26周年目を迎えるデ・ラ・ルス、ステージの最後を飾るのは、8月25日に発売されるベスト盤より「SOY UNA ROSA」!



Salyu


 静謐なイントロから流れ込んでいく「VALON-1」、今回が本イベント初登場となるSalyuのステージが開幕。“情熱大陸スペシャルストリングスカルテット”を迎え、「最後まで楽しもうね、よろしくどうぞ!」と、「to U」から8月25日に発売されるニュー・シングル「LIFE」へ続き、圧倒的な表現力に湧いたステージは満面の笑顔と投げキッスでフィナーレ。





My Little Lover


 90'sを代表するヒット・ナンバー「Hello,Again〜昔からある場所〜」で一気に会場を総立ちにさせたMy Little Lover。葉加瀬太郎と「娘が同級生」というakko、PTAつながり(?)な共演でおくる「ハーモニー」では、その澄み切った歌声をさらにヴァイオリンが引き立て、まさしく極上の“ハーモニー”を奏でていました! 「白いカイト」のエヴァーグリーンなメロディは野外で聴くとさらに至福のひととき。





SLUG & SALT


 揃いのTシャツ姿でステージを埋め尽くす4人組、藤井尚之(sax)をはじめ、屋敷豪太(ds)、有賀啓雄(b)、松本圭司(key)と、日本を代表するプレイヤーが集った新インストゥルメンタル・バンド、SLUG & SALT。極めてアーバン、黒いグルーヴが渦巻くその音楽性は唯一無二。“渋い”の一言では片付けられない奥深さとコクのあるステージは必見なのでは。


押尾コータロー





 「今年も出れて嬉しいです!」と語るのは<情熱大陸 SPECIAL LIVE>7年連続出場をほこるギタリスト、押尾コータロー。思わず目を見張るテクニックで会場を魅了すると、葉加瀬太郎、柏木広樹との“同い年”セッションではクールなメロディを演出。会場全体を使ったウェーヴで一体感を絶頂まで高め、爆発! 華麗にアグレッシヴなパフォーマンスは、観客に息つかせる暇を与えません!


藤澤ノリマサ


 大きな声援に手を振りながら登場、柔らかな物腰からは想像もつかない、セクシーに荘厳な歌声を轟かせるのは“ポップオペラの貴公子”、藤澤ノリマサ。デビュー曲「ダッタン人の踊り」、「カルメン」から「ハバネラ」をモチーフに、ラストのウィスパー・ヴォイスまで聴き逃せない「君に逢いたい」、<情熱大陸SPECILA LIVE>出演へ感謝の意を捧げた「Prayer」と、真摯なステージは見事。



ASKA


 突然の名曲「LOVE SONG」で不意を突いたのは、今年2月に“life time best songs”をまとめた新録盤『12』を発表したASKA。自然と沸き起こる拍手と歓声に応えつつ、押尾コータロー、葉加瀬太郎、佐藤竹善とともに届けてくれたのは、誰しもの心に去来する切なさを描いた「201号」。じっくりと“聴かせる”ステージは、「はじまりはいつも雨」でエンディングへ。






植村花菜


 このフェスの由来とも言えるTBS系『情熱大陸』にも出演を果たし、近年その朗らかなメロディと歌詞世界が注目を集めるシンガー・ソングライター、植村花菜はアコースティック・ギターを抱えた弾き語りで登場。「ほんま嬉しいです!」と出演の喜びを語りながら、自身の2ndシングル「ミルクティー」、そして押尾コータローとのコラボで話題曲「トイレの神様」、目が覚めるような鮮烈なステージを披露しました!



KREVA


 今回の出演者の中で異色ともいえるのが、KREVA。彼が登場すると大きな拍手と歓声が上がり、人気曲の「音色」を披露。「(俺のこと)知らないなら、知ってるふりしろ!」とKREVA流のスタイルはここでも健在。また、「ひとりじゃないのよ feat.SONOMI」では、SONOMIも飛び入り参加。そして、情熱大陸ストリングスカルテットとともに本イベントにマッチした熱いアッパー・チューン「アグレッシ部」などを披露しました。





森山良子


 続けて、溌剌とした雰囲気で登場した森山良子。「夜空に星がまたたいて」「涙そうそう」などファンも待ち望んでいた楽曲で観客を魅了すると、シャパンの曲をモチーフにした「子犬のワルツ」を葉加瀬太郎のヴァイオリンとともに力いっぱい熱唱。その後は中盤のサプライズ! 息子でもある森山直太朗が登場し、親子共演が実現。葉加瀬太郎も加わって「聖者の行進」を披露、大いに会場を盛り上げました。







森山直太朗


 その流れで、次は森山直太朗の単独ステージとなり「トルコの人形」でスタート。さらに「花鳥風月」などを葉加瀬太郎と披露し、最後は「夜の公園で渡すつもりのない手紙を書いている」をしっとりと聴かせてくれました。言葉ひとつひとつの深みを感じとれる表現力を改めて実感!





キマグレン


 次の舞台は左サイドのJounetsu Stageに移り、キマグレンが登場! CMでも有名な「LIFE」を始め、「ENDLESS SUMMER」「リメンバー」と夏にぴったりのアッパーな3曲で畳み掛け、まさに“情熱”を全開にしたパフォーマンスでした。



斉藤和義


 続いてはBonanza Stageに戻り、斉藤和義がゆっくりと登場。おもむろにエレキギターを抱えるとスマッシュ・ヒットした「ずっと好きだった」をクールに演奏。そして本人も「久しぶり」と語る楽曲「歩いて帰ろう」では会場をヒートアップさせました。その後は、名バラード「歌うたいのバラッド」も披露し、圧倒的な斉藤和義ワールドでオーディエンスを魅了。





藤井フミヤ


 そして、涼しくなった夕暮れの時間帯(18:23)に本イベントの常連、藤井フミヤが登場! スロー・ナンバー「DAYS」で始まると、次は葉加瀬太郎とともにお馴染みの「TRUE LOVE」を披露。また、斉藤和義との「罪滅星」、藤井尚之との「Blue Moon Stone」と貴重なコラボレーションを立て続けに見せてくれました。







鈴木雅之


 次も本イベントとは縁の深い、鈴木雅之ゴスペラーズの村上てつやと酒井雄二とともに登場。「恋人〜もう涙はいらない」「ガラス越しに消えた夏」とソロ楽曲を歌いアダルトなムードを作ると、次は、鈴木雅之も衣装を換え、2006年に本イベントがきっかけで結成されたゴスペラッツ(ゴスペラーズとラッツ&スターの混成ユニット)の時間に一転。ラッツ&スターの桑野信義と佐藤善雄も参加し、「め組の人」「ハリケーン」「ランナウェイ」を披露。ここで会場は一気に80年代のムードを醸し出す。







中孝介


 そして、ここでさらに空気は一転。奄美出身の中孝介がJounetsu Stageに登場。独特な節回しの歌声で、「この窓の向こう」「花」「君のカケラ」「絆、その手に」と4曲を披露。なかでも「君のカケラ」は「デビュー前から温めていた」という貴重な曲。彼の美しい歌声が、涼しい夏の夜に厳かに響く。


葉加瀬太郎





 いよいよイベントも大詰め! 最後はオーガナイザーでもある葉加瀬太郎が登場! お馴染みの「エトピリカ」から、小気味いいテンポのドラマティックなナンバー、アイルランドの伝統音楽のような趣きのあるナンバーと続き、やはり「情熱大陸」(!)。曲が始まると“待ってました!”とばかりの大きな歓声が上がり、会場の盛り上がりも最高潮! 音楽を楽しむのにジャンルは関係ないということを改めて気付かせてくれる、まさに入魂の演奏。





 毎年、熱のこもった生のパフォーマンスと、いくつものサプライズが起こる本イベント。今年も貴重なシーンの連続。葉加瀬太郎もMCの中で「来年は10周年! 大いに盛り上げていきます!」と語るように、アニバーサリーとなる来年にも期待したくなる一日となりました。



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