活況を呈するチルウェイヴ・シーンのパイオニア、ネオン・インディアンーデイヴ・フリッドマンを迎えた2nd『エラ・エクストラーニャ』を発表

ネオン・インディアン   2011/09/05掲載
はてなブックマークに追加
活況を呈するチルウェイヴ・シーンのパイオニア、ネオン・インディアンーデイヴ・フリッドマンを迎えた2nd『エラ・エクストラーニャ』を発表
 ビルボード・チャート初登場26位を記録したウォッシュト・アウト(WASHED OUT)のアルバム『ウィズイン・アンド・ウィズアウト(Within And Without)』トロ・イ・モア(TORO Y MOI)の『アンダーニース・ザ・パイン(Underneath The Pine)』など、それまで自室でトラックを作っていたアーティストたちがスタジオへと飛び出したことでチルウェイヴと呼ばれる音楽がさらなる進化を遂げつつある2011年。テキサス州デントン出身、ブルックリン在住のアラン・パロモ(Alan Palomo)のユニット、ネオン・インディアン(NEON INDIAN)もまた2ndアルバムで大きな一歩を踏み出そうとしている。『エラ・エクストラーニャ(Era Extrana)』と題されたこの作品で彼が組んだのはザ・フレーミング・リップス(THE FLAMING LIPS)やマーキュリー・レヴ(MERCURY REV)の作品で知られるデイヴ・フリッドマン(Dave Fridmann)。空間を活かした彼のプロダクションがカラフルにして、ひねりの利いたネオン・インディアンのサウンドスケープを立体的なものへと見事に昇華している。
――ニュー・アルバムはデイヴ・フリッドマンとのレコーディング、ミックスを経て、前作以上の空間の広がりと奥行きが感じられるサイケデリックなシンセ・ポップ・アルバムですよね。
アラン・パロモ(以下同) 「今回のアルバムではプロダクション・スタイルを前とは全然違うコンセプトにしたいって思っていたんだ。前回のアルバムが作ったすべてのトラックにメチャクチャな光沢を加えたものだったとしたら、今回のアルバムはメチャクチャなサウンドを調整するっていうプロセスのもと作られたアルバムなんだ。僕は今までスタジオで作業したことがなかったんだけど、今回はフリッドマンのスタジオでの作業を経て、サウンドを囲むちょっとした“宇宙空間”を作れる可能性が大きく広がったんだ。自分がサウンド的に面白いと思うレコードは、そういう“空間”でレコーディングされたものばかりだったし、スタジオを使うっていうアイディアが壁を取り払って、自分が創り出したかったものを作るのに大きな役割を果たしたと思うよ」
――そして、デイヴ・フリッドマンといえば、長年、彼がエンジニアを務めているフレーミング・リップスとの共作シングル「Is David Bowie Dying?」を今年3月にリリースしましたよね。
 「フレーミング・リップスとは1年前にポートランドでお互いのツアー中に会ったんだ。その時、彼らはアリエル・ピンク(Ariel Pink)と来てたんだけど、そこで知り合いになって、“いつか一緒に何かやろう”ってことで連絡先を交換したんだ。そして、今回のアルバムのためにフリッドマンのスタジオで機材の作業をしてたら、彼らがレコーディングのために偶然やって来て、“せっかく一緒にスタジオにいるんだから何かやってみようぜ”ってことでになったんだ。あの作業にはインスパイアされたね。それぞれが適当に勝手に音を出しているように見えて、3時間後にはそれが曲になってるんだ。すごくサイケデリックで、プロダクションがライヴショーみたいだったよ」


(C)Alan Mishka Synth


――サイケデリックということに関していえば、ネオン・インディアンの活動のきっかけである「シュド・ハヴ・テイクン・アシッド・ウィズ・ユー(Should Have Taken Acid With You)」(1st『サイキック・キャズムス(Psychic Chasms)』収録)とこの曲が生まれたエピソードは音楽とドラッグの関連性をほのめかす楽曲でもあります。
 「これはネオン・インディアンとして最初に書いた曲なんだけど、冗談半分で書いた友達への謝罪の曲なんだ。昔から近所に住んでる友達がいて、彼女とは同じサン・アントニオで育ったんだけど、休暇でお互いサン・アントニオに帰った時に一緒にアシッドをやろうって計画してたんだ。でも、僕のレコーディングが忙しくなって、結局は帰れなかったから実現できなかったんだよね。だから、“あの時一緒にアシッドをやりたかったんだけど、ゴメンね”って意味でこの曲を彼女のために書いたんだよ。僕はアシッドをやったことはなかったけど、ほかのサイケデリック・ドラッグはたくさんやってきたし、あの曲は、たしかにネオン・インディアンっていうプロジェクト全体のアイデンティティが表現されてるよ」
――また、2枚の作品に共通するネオン・インディアンのアイデンティティとして、ゲーム・ミュージックやそこから派生したチップ・チューンのチープなサウンドが挙げられるかと思います。あなたはゲーム音楽で育った世代のクリエイターであるという意識はありますか?
 「もちろん! たぶん、僕がシンセ・サウンドにハマったのは、もともとはセガのサウンドカードの影響だと思うよ。子どもの頃の僕は(ゲーム)『餓狼伝説』のポッピング・サウンドなんかに衝撃を受けたんだ。ある特定のレベルまでいかないと、僕が大好きだった音楽が聴けなかったから、何度も繰り返しゲームをクリアしてたよ(笑)。ゲーム音楽のメロディにはいろんな要素が詰め込まれているというか、その詰め込み方の技術には本当に驚かされるよ。自分がシンセサイザーから抽出してるフィーリングは、もともとはそこからきてるんじゃないかって時々思うんだよね」




――さらにネオン・インディアンの作品からは、カラフルかつねじれたヴィジュアル・イメージが喚起されるのですが、あなたは子どもの頃から映画監督に憧れ、大学で映画を学んだそうですね。映画や映画制作の手法があなたの音楽に与えた影響についてはいかがですか?
 「音楽と映画を分けて考えることってできないんだよね。昔はよく、音楽に合う台本を書いてたんだけど、今はなんていうか、まだ存在しない映画のシーンに曲を書いている感じ。それがいつものプロセスなんだ。一度レコードを書き終えると、決して自分の頭から離れることのない短い映画の物語を書いたような気持ちになる。将来は、もっと具体的にそれができるようになって、実際に映画を作れたらいいなと思ってるんだけどね」
取材・文/小野田 雄(2011年8月)


[TOWER RECORDSにてNEON INDIAN×WASHED OUT チルウェイヴ・キャンペーン決定!]
9/7発売のネオン・インディアンの2ndアルバム『エラ・エクストラーニャ』の発売を記念してタワーレコードで“NEON INDIAN×WASHED OUT チルウェイヴ・キャンペーン”が決定!!
対象商品をお買い上げのお客様に先着で両面B2ポスター(片面: NEON INDIAN / 片面: WASHED OUT)をプレゼント!
■対象店舗
タワーレコード全店 (オンライン除く)
■対象アイテム
・ネオン・インディアン『エラ・エクストラーニャ』 (9月7日発売 / YRCG-90063 / 日本盤)
・ウォッシュト・アウト『ウィズイン・アンド・ウィズアウト』 (発売中 / YRCG-90060 / 日本盤)
■期間
2011年9月6日(火)〜
※特典がなくなり次第終了。
詳細: TOWER RECORDS ONLINE http://tower.jp/article/feature_item/81721
最新 CDJ PUSH
※ 掲載情報に間違い、不足がございますか?
└ 間違い、不足等がございましたら、こちらからお知らせください。
※ 当サイトに掲載している記事や情報はご提供可能です。
└ ニュースやレビュー等の記事、あるいはCD・DVD等のカタログ情報、いずれもご提供可能です。
   詳しくはこちらをご覧ください。
[インタビュー] さらに成長をとげた2nd EPをリリース、鞘師里保[インタビュー] 和田彩花、全作詞とアートワークを手掛けたアルバム完成
[特集] 『マッカートニー 3,2,1』ポール・マッカートニーがこれまでの音楽活動をリック・ルービンと語るドキュメンタリー[インタビュー] デビュー20周年のジャズ・ヴォーカリスト、待望の新曲をリリース Shiho
[インタビュー] BeatleDNA、ビートルズへの思いがあふれる人気シリーズが完結 制作担当者が語る実現までの笑いと涙[インタビュー] 西から上がるロックンロール新時代の狼煙、THE PERRY
[インタビュー] 山中千尋、レコード・デビュー20周年を記念して、新録を含むバラード・ベスト・アルバムを発表[インタビュー] 佐藤浩市、キャリア初のヴォーカル・アルバムは豪華ゲストを迎えた無観客ライヴ
[インタビュー] 連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」のサントラを音楽担当の金子隆博が語る[インタビュー] こだわりがつまった完全セルフプロデュースEP、山村 響
[特集] ドキュメンタリー作品『ザ・ビートルズ:Get Back』を観た![インタビュー] ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)、dj hondaとのジョイント・フルアルバムを発表
https://www.cdjournal.com/main/cdjpush/tamagawa-daifuku/2000000812
https://www.cdjournal.com/main/special/showa_shonen/798/f
e-onkyo musicではじめる ハイカラ ハイレゾ生活
Kaede 深夜のつぶやき
弊社サイトでは、CD、DVD、楽曲ダウンロード、グッズの販売は行っておりません。
JASRAC許諾番号:9009376005Y31015