「2012年の英国のポジティヴなメッセージを届けたい」ーニュートン・フォークナーの3rdアルバムが登場!

ニュートン・フォークナー   2013/01/08掲載
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「2012年の英国のポジティヴなメッセージを届けたい」ーニュートン・フォークナーの3rdアルバムが登場!
 アコースティック・ギターを驚異のテクニックでシンフォニックに操る。演奏者としてのそうした技量もさることながら、ニュートン・フォークナー(Newton Faulkner)の音楽、その大きな魅力は、自作曲に多彩な表情を吹き込む、歌い手としての振れ幅だろう。最新アルバムにして3作目にあたる『ライト・イット・オン・ユア・スキン(Write It On Your Skin)』も、時にピーター・ガブリエル的にソウルフルに、時にポール・サイモンさながらにリズミックにと、作風と表現、ともに広がりを増している。電話インタビュー時には、1歳を迎える長男ボー君の誕生日パーティの準備でおおわらわだったそう。ニュートン自身“好きなギタリスト”の一人に挙げていたオーストラリアのジョン・バトラーに負けず劣らず、つくづく“イイ奴”そうな英国青年ではあります。




――ニュー・アルバムは、前2作以上に1曲1曲の完成度が高いですね。
 「今回は制作期間が1年あったから、曲作りとレコーディングを同時に進めて、70曲作った。ニュー・アルバムには手の込んだ作品を中心に収録したけど、いいアコースティック・ナンバーがたくさん残っているから、次作はギター色の強いアルバムになるかもしれないね。コンセプトありきのレコーディングではなかった半面、(ロンドン・オリンピックが開催された)2012年のイギリスを象徴する“ひどい状況でも、いつか必ず良い方向に向かう”というポジティヴなメッセージは届けたかった」
――「ブリック・バイ・ブリック」では、つんのめるようなブレイクビーツがユーモラスな効果を上げています。
 「共同プロデューサーでLA在住の、サム・ファラー(元ファントム・プラネット)と最初に作った曲なんだ。うちの兄貴のトビーも参加したから、“サム、トビー、俺。3人の共作”ということになる。サムはヒップホップのビート作りが得意。一方トビーは、ドラムンベース系MCとして活動していたことがある。ヒップホップとドラムンベース、エクスペリメンタルなアコースティックという、三者三様の持ち味が融合した、おもしろい曲じゃないかな」
――アルバムの表題曲「ライト・イット・オン・ユア・スキン」では、英国人であることについても、歌詞で少し触れられているようですが。
 「英国人である、僕の視点で書いた曲だからね(笑)。歌詞で描いているのは“逃避”。誰かから逃げる人もいるだろうし、自分の街や人生そのものから逃避する人もいる。そういったことについて歌っている。で、僕といえば、世界中をツアーして回っているけど、最終的に帰る場所はイギリス。興味深い矛盾が山ほどある国だから、思索を深めるにはいい場所だろうね(笑)」
――ギターの素晴らしさもさることながら、ヴォーカルの多彩な表現力もあなたの魅力です。影響を受けた人がもしいたら…。
 「おかしなことに、僕の好きな歌手って、ランディ・ニューマントム・ウェイツといった、素晴らしい声を持つヒドい歌い手が多いんだ(笑)。ハリー・ニルソンからは影響を受けてるよ。あと、パール・ジャムエディ・ヴェダーも好きだな」
――前作(『リビルト・バイ・ヒューマンズ』)収録の「ファースト・タイム」がピーター・ガブリエル、「レッツ・ゲット・トゥギャザー」にはポール・サイモンをほうふつさせるところがあります。
 「2人とも大好きだよ。レコーディング中は全然意識してなかったけど、言われてみれば、確かにどちらにも少し似てるね(笑)。次のアルバムで真似してみようかな(笑)」




――レコーディングはLAとロンドンでおこなわれたそうですが、録音地が作品に影響を与えたと思いますか。
 「うん。土地柄は常に音楽に影響を与えるよね。ただ、正直なところ、僕の音楽には土地を限定できない側面もあると思うんだ。僕自身、1年の約半分をどんよりしたロンドンで過ごしているのに、曲を聴いた人たちから、“サーフ・カルチャーを連想させる”って言われたりするわけだから(笑)。今回、イースト・ロンドンにあるホーム・スタジオでも録音している。簡素なスタジオだけど、居心地がいいんだよね。自宅にあるから、作業も楽だし」
――ところで息子さんの名前が素敵ですね。ボー・ヘンリー・フォークナー・リチャーズ。何かいわれのある命名なんでしょうか。
 「ボウ(Bow)の鐘(注:セント・メアリー・ル・ボウ教会)が聞こえる範囲内で誕生したら、“生粋のロンドンっ子”と呼ばれる。息子はまさにその教会の近所で生まれたので、Bo Henry Faulkner=Richards。“ボー”って響きもいいし、いざという時は“ヘンリー”もついてるから、大丈夫かなって(笑)」
――ありがとうございました。
 「こちらこそありがとう。5月に日本を訪れる予定(※Green Room Festival'13へ出演)だ。楽しみにしているよ」
取材・文/真保みゆき(2012年12月)
通訳/湯山惠子
〈GREENROOM FESTIVAL '13〉へ出演決定!
2013年5月18日(土) / 19(日)
会場: 神奈川 横浜赤レンガ倉庫
※出演日やチケット情報は後日発表。
※詳細: GREENROOM FESTIVAL オフィシャル・サイト http://greenroom.jp

【日本オフィシャル・サイト】 http://www.sonymusic.co.jp/newtonfaulkner
※2009年のNHK紅白歌合戦で共演したDREAMS COME TRUE中村正人&吉田美和のコメントを掲載!
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