新鋭ポストロック・バンド、Molly in Mountainが、3月にリリースしたシングル「離岸 Au large」の、バンド・
揺らぎのギタリストであるKntrによる幻想的リミックス・ヴァージョンを5月7日(水)にリリース。
美しく寓話的な世界観を持つ5人編成のオルタナティブ・ポストロック・バンド、Molly in Mountain(荒山茉莉)は、2021年に1stアルバム『水沒之都 A Drowning City』をリリースし、全公演ソールドアウトを記録するという快挙を成し遂げました。その後も台湾国内の大型音楽フェスティバル〈浪人祭 VAGABOND FESTIVAL〉や〈簡單生活節 Simple Life〉などに出演し、2024年には新作EP『朔 Moonlit Shade』をリリースしています。
そして、台北を代表するライヴハウス「The Wall Livehouse」でのリリース公演を成功させたのに加え、3月には活動の場を日本へと広げ、東京・大阪でのツアーを実施。Texas 3000や
paranoid voidとの共演も果たし、国際的な飛躍を遂げています。
「離岸 Au large - Kntr Remix」は、揺らぎのギタリスト・Kntrをリミキサーに迎え、原曲が持つ情緒や静謐な美しさを活かしながら、繊細かつ浮遊感に満ちたサウンドへと再構築されたリミックス作品。マスタリングは、
サカナクション、
DAOKO、
Eveなどの作品を手がけるエンジニア浦本雅史が担当し、空間的な広がりと音の精緻さを兼ね備えた音像を通じて、Molly in Mountainが描く世界観をより洗練されたかたちで体現しています。
[コメント]揺らぎ(Yuragi)のギタリスト、Kntrに今回のリミックスをお願いしたところ、予想以上に新しい一面を引き出してくれて、とても嬉しく思っています。この曲は「別れ」をテーマにしていて、かつての愛や過去の自分、そして世界との別れを描いています。過去の悪いものを洗い流し、良いものだけを残したい…もっと良い自分になって、ようやくその変化を感じてもらい、聴いてもらえるようになりたいんです。
Kntrさんは、この曲を一種の自己対話のようだと表現していました。そして、「Au Large」は、新しい形で過去と向き合い、最終的には自己救済の旅を始めるというメッセージが込められている。ぜひ聞いてみてください。――Molly in Mountain / Cucu(vo,synth)この曲を初めて聴いたとき、音が少しずつ積み重なり、静かに世界が深まっていくのを感じた。
それに伴って、哀しみがゆっくりと満ちていく。
理由はうまく言えない。
けれど、あの頃の混沌や、胸の奥に残った感情、言葉にならなかった記憶のひとつひとつが、音となって流れ出ているのだと思う。
その積み重ねが、静かに、確かに哀しみをかたちづくる。
けれどそれは、冷たさではなく、どこかやわらかく、あたたかい。
雑然とした音の中に、不器用で、まっすぐで、誰かを想い続けたひとりの人間の物語が、そっと息をしているように。――揺らぎ Kntr(g)