ニュース

FKJ、〈フジロック’23〉に出演 ピアノで坂本龍一「戦場のメリークリスマス」も披露

FKJ(French Kiwi Juice)   2023/08/07 13:13掲載
はてなブックマークに追加
FKJ、〈フジロック’23〉に出演 ピアノで坂本龍一「戦場のメリークリスマス」も披露
 フランスのマルチ・インストゥルメンタリスト / プロデューサー・FKJが、〈FUJI ROCK FESTIVAL’23〉の3日目である7月30日(日)の夜20:10よりレッドマーキーに出演。最終日のレッド・マーキーには大勢のオーディエンスが駆け付け、会場はたちまち入場規制となる賑わいとなりました。

 人気のきっかけとなったデビュー・アルバム『French Kiwi Juice』収録曲やMVの再生回数が4.5億を超えるヒット曲「Tadow」などのほか、ラストにはピアノで故・坂本龍一の「戦場のメリークリスマス」も披露。昨年6月に発表した2ndアルバム『V I N C E N T』にもフィーチャーした、気鋭シンガー・ソングライターの((( O )))も登場しつつ、全方位に丁寧さが行き届いた心地よいグルーヴに満ちたステージを展開しました。

[ライヴレポート]
 フランスのマルチ・インストゥルメンタリスト/プロデューサー・FKJを観ようと大勢のオーディエンスが駆け付け、最終日のレッド・マーキーはたちまち入場規制となった。いつものようにステージにはFKJひとり。まずは、サックスを吹き、ウィスパーで艶やかな歌声を披露し、大歓声が上がった。筆者が最初にFKJのライブを見たのは2017年の代官山UNITだが、ライブを観る度に様々な楽器を駆使しつつ、音の洗練度を上げていく姿勢に驚かされるが、それはこの日も同じだった。邪魔な音がひとつもなく、全方位に丁寧さが行き届いたような心地よい音がひたすらレッド・マーキーに広がっていった。

 FKJの名声を確かなものにしたデビューアルバム『French Kiwi Juice』収録の人気曲「Vibin’out」では((( O )))が登場し、そのシルキーな歌声にレッド・マーキーが多幸感に包み込まれる。((( O )))はくるくると回りながらステージ上を移動し、オーディエンスに「手を上げて」というジェスチャーを送り、たくさんの手が左右に揺れる。その姿を見て、「So Beautiful!」と嬉しそうな((( O )))。FKJの癒しすら感じる美しいピアノの旋律で楽曲は締め括られた。

 機材トラブルによる中断が何度かあったが、オーディエンスは温かい声援を送り続けた。William DeVaughnの名曲「Be Thankful For What You Got」のFKJリミックスをはじめ、フロアライクな流れを挟み、後半にはMasegoと共作し、YouTube上でのMVの再生回数が4.5億を超えるヒット曲「Tadow」を披露。まず、ギターを弾いてループさせ、そのギターにまた別のギターを重ね、その後サックス、キーボードと演奏を続ける。やっていることは忙しないが、全くそうは見えないのがFKJのスマートさだ。オーディエンスはFKJが見事な手さばきで次から次へと楽器を操る様を固唾を呑むように見つめながらも、ただただ心地よいグルーヴに体を揺らしている。

 「Ylang Ylang」では、ビジョンに美しい山々や川といった自然あふれる光景が映し出された。電気もないフィリピンのジャングルに設置したスタジオで数ヵ月こもり、夜の間だけ発電機を使って制作された楽曲だが、体も心もリラックスさせ、脳内旅行に誘うようなヒーリング効果が充満していく。

 ラストはピアノで故・坂本龍一の「戦場のメリークリスマス」。FKJならではのアレンジが随所に施されているところに、坂本龍一への多大なリスペクトを感じた。大歓声の中、FKJは感謝を口にした後、「次来る時はベストコンディションにするよ」と再会を約束した。


拡大表示


拡大表示


拡大表示


拡大表示

Text by 小松香里
Photo Credit: Kazma Kobayashi

最新ニュース
※ 掲載情報に間違い、不足がございますか?
└ 間違い、不足等がございましたら、こちらからお知らせください。
※ 当サイトに掲載している記事や情報はご提供可能です。
└ ニュースやレビュー等の記事、あるいはCD・DVD等のカタログ情報、いずれもご提供可能です。
   詳しくはこちらをご覧ください。
[インタビュー] 「私が歌う意味」 自らが選曲したディズニー・ソングで歌手デビュー 檀れい[インタビュー] 突如あらわれた驚異の才能! 10代の集大成となる1stフル・アルバム Meg Bonus
[特集] 嘘の本屋 リアル異変探しゲーム「嘘の本屋」[インタビュー] TSUMUZI 5拍子の魅力に取りつかれた男の新作は、これまでのリズム研究の集大成
[インタビュー] みやけん×ヒビキpiano 「二刀流」vs 「超テクニック」人気のピアノ男子対談![インタビュー] 佐野元春 自身の名曲群を“再定義”した 最新アルバム『HAYABUSA JET I』
[インタビュー] ヒロイックニューシネマ “誰かのヒーローになる” 新体制となって初の全国流通アルバム完成[インタビュー] エクスペリメンタルHip HopユニットDry Echoes 4年ぶりとなる2ndアルバム完成
[インタビュー] 三浦文彰 清水和音 『ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集』を発表 全曲演奏会の最終回を東京と大阪で開催[インタビュー] のん (映画『私にふさわしいホテル』)
[インタビュー] 角野隼斗 イメージ・キャラクターを務める「ベスト・クラシック100極」のコンピレーション・アルバムを選曲・監修[インタビュー] 色々な十字架 話題の“90年代ヴィジュアル系リヴァイヴァル”バンド 待望のセカンド・アルバムをリリース
https://www.cdjournal.com/main/cdjpush/tamagawa-daifuku/2000000812
https://www.cdjournal.com/main/special/showa_shonen/798/f
e-onkyo musicではじめる ハイカラ ハイレゾ生活
Kaede 深夜のつぶやき
弊社サイトでは、CD、DVD、楽曲ダウンロード、グッズの販売は行っておりません。
JASRAC許諾番号:9009376005Y31015