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中田裕二の新曲「傘はいらない」をcross fmが「GREEN LINE」キャンペーン・ソングに選出

中田裕二   2018/01/10 12:38掲載
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 cross fmの番組間のステーションブレーク内で展開する、地球環境をテーマにしたメッセージ・プログラム「GREEN LINE」のキャンペーン・ソングに、中田裕二の新曲「傘はいらない」と、Caravan「In The Harvest Time」(アルバム『The Harvest Time』収録曲)が選出されました。オフィシャル・サイトには、両者からのコメントが掲載されています。

 2017年3月に6thソロ・アルバム『thickness』を発表した中田裕二は、12月には年末恒例となったワンマン・ライヴを東京、横浜、大阪の3ヶ所で開催。2018年は、楽曲を共に制作するなど交流の深い元キマグレンISEKIが3月から行う2マン・ツアー〈LIVE 2018 COFFEE & SOUL〜深煎り編〜〉への参加が決定しており、4月22日(日)に開催を控える大阪・心斎橋 Music Club JANUS公演に出演します。

[中田裕二“バシの暮れだよ裕二だよ2017”オフィシャル・レポート]
  初日はバンド・セット、2日目は弾き語り──2015年から始まって、いまや年末恒例のイヴェントとなっている東京・日本橋三井ホールでの“年忘れ”公演2デイズが、今年は12月26日(火)&27日(水)に開催された。アルバム発表後のツアーとは趣きが異なり、普段はなかなかセットリストに組み込まれることのない楽曲が聴けたりもするレアな内容だっりするわけだが、3年目は初出張となった横浜、大阪でのバンド・セット2公演を経ての“ホーム”帰還。いつも以上にあれやこれやが盛りだくさんの2夜となった。

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 まずは初日のバンド・セット。メンバーは、奥野真哉(key / ソウル・フラワー・ユニオン)、白根賢一(ds / GREAT3)、平泉光司(g / COUCH)、隅倉弘至(b / 初恋の嵐)、カトウタロウ(choほか)、そして中田裕二。アルバム『thickness』のツアー、前年の年忘れ公演ともほぼいっしょの、中田曰く“最強で最高”の面々。

 ステージに現れたメンバーたちを迎える拍手が鳴り止み、猛々しいドラムのビートが静寂を破る。オーディエンスが総立ちになるなか、中田がアコースティックギターを抱えて歌い出したのは「サンライズ」。続けざま、愛機のギブソンSGに持ち替えてスリリングなフレーズを繰り出していく「HEROINE」と2013年のサード・アルバム『アンビヴァレンスの功罪』から立て続けるという、意表を突いた序盤戦。

 「こんばんは、ようこそいらっしゃいました!」──あいさつを済ませて披露したのは、椿屋四重奏の楽曲から「プロローグ」。もう12年も前に発表され、解散以来プレイすることがなかった楽曲だが、現サポート・メンバーとのチームワークもフルに活かしつつ、力強い演奏と当時よりも艶の増した歌声でリファイン。そこからレゲエ・フィーリングを忍ばせる「en nui」、平泉のむせび泣くようなギターソロにも酔う「Deeper」と、アダルトな雰囲気に……。

 今回の公演では、いまだタイトル未定のものも含めていくつか新曲も披露された。カントリーロックからガレージまで幅広いテイストを利かせたそれらの反応はいずれも上々だったが、なかでも、“cross fm official GREEN campaign song”として2018年を通じてのオンエアが決定したという「傘はいらない」は、バート・バカラックが書くようなエレガントでやさしいメロディが印象的なナンバーで、オーディエンスもうっとり。ステージ後半では、椿屋四重奏「幻惑」からの「LOVERS SECRET」、中田のSGをカトウが操る「ご機嫌いかが」で盛り上げ、本編ラストでは奥野のバンドネオンをフィーチャーした「サブウェイを乗り継いで」で和やかに締めくくった。

 アンコールの1曲目では「UNDO」を、続いて、2日目の予告編かとも思われる八代亜紀「舟唄」のカヴァーをしっとりと聴かせ、最後はこの位置が定番化しているファンク・チューン「MIDNIGHT FLYER」で完了。ソロ・デビュー以降の全アルバムからチョイスされ、さらには新曲も盛り込んでいくというバラエティに富んだセットリストは、現在のサポート・メンバーとのあいだで築いてきた信頼関係がより強固なものになっているという証なのだろうと思う。

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 そして2日目。〈ひとり忘年会〉と銘打ったこちらは、中田裕二が弾き語り、“歌いたい歌を歌いたいだけ歌って帰る”という内容のもの。黒を主体とした前日の装いから一転、白いスーツ姿でダンディズムを漂わせる中田が、時折ワインを口にしながら気まぐれに弾き語っていくさまは、カレシの家に遊びに行って、そばでずっと好きな歌を歌ってくれている──女性ファン的にはそんな感覚だろうか。

 事前にセットリストは決めず、譜面台に置かれた歌本をパラパラとめくりながら歌う曲を決めていくというスタイル。まず1曲目は、荒々しくギターを掻き鳴らす「リバースのカード」。バンドで演奏している楽曲をさまざまなニュアンスで弾き語っていくというのがまずはこのイヴェントの醍醐味ではあるが、やはりお楽しみなのはカヴァー曲だったりもする。この日は、ルイス・ボンファのボサノヴァ・スタンダード「カーニバルの朝(Manha de Carnava!)」を手始めに、ビートルズ「Come Together」からのひとりデュエットを聴かせた「カナダからの手紙」(平尾昌晃畑中葉子)からの「Fly Me To The Moon」といったまったく予想だにしない流れで楽しませたり、「結詞」「Just Fit」「リバーサイド・ホテル」──「最近、自分のなかで再ブームが来てる」と語る井上陽水の楽曲を立て続けてみたり。

 中盤では、「まだまだ緊張する」というピアノでの弾き語りで「Deeper」「PURPLE」を。ガットギターに持ち替えての「北の宿から」「舟唄」と演歌のカヴァーを続けたあとには、会場からのリクエストに応え、「最近はシングルモルトのウイスキーにハマってて、ようやくオレもこの歌を歌うのに相応しい男になった(笑)」と「ウイスキーが、お好きでしょ」をカヴァー。さらに、藤井フミヤ「TRUE LOVE」や椿屋四重奏時代のリクエストにもほんのちょっとだけ応えてみせた。

 最後のMCでは、現在アルバムのレコーディング真っ直中であることを報告し、「今年一年も良いものを作れたなって思うし、次のアルバムは、それ自体がオレを引っぱっていってくれるような、すごく求心力を持ったものになってます。本当に自信あります!」と頼もしすぎるコメントを残し、前夜同様のラスト・ナンバー「MIDNIGHT FLYER」で歌い納めた。

文 / 久保田泰平
写真 / 1日目: 渡邉一生(SLOT PHOTOGRAPHIC)、2日目: 洲脇理恵(MAXPHOTO)
 
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