東京在住の作曲家、
服部峻が、茶をテーマに制作したアンビエント作品『Cha No Mori』を京都の茶問屋、宇治香園の「Tealightsound」より9月30日(火)にリリースします。
宇治香園では、9月の創業記念日を茶の起源再考の機会として、茶を、音と光で表現する「Tea+Light+Sound=“Tealightsound”」というコンセプトのもと、茶を感じるクリエイターの作品を毎年発表しています。
今年は、宇治香園の創業百六十年を記念する音楽作品として、微分音を取り入れたディープ・クラシカルかつアヴァンギャルドな作風で注目を浴びる服部峻を起用。服部は、映画美学校 音楽美学講座の第1期生として、若干15歳にして特別に入学を許可された経歴を持ち、これまでにアルバム3作『
UNBORN』(2013)、『
MOON』(2015)、『
NOISE』(2021)を発表。2025年にネットレーベル「DEATHLOVE」を立ち上げ、同年7月にコンピレーション・アルバム『写真音楽』を発表したばかりです。
本アルバムには、京都の森の中の茶園でのフィールドレコーディングを中心に、様々な音色が木霊する全1曲35分を収録。入眠時の意識の変化や夢、宇宙、風、水といったテーマを、神秘的な音像の中で穏やかに展開しています。音の波紋や鳥の鳴き声に包まれる深淵なサウンドスケープは、一服のお供にも最適。また、今作のアートワークは松井寛治、写真を成田舞、デザインを佐々木暁が担当しています。
[コメント]実際にお伺いした山奥にある茶園にて、フィールドレコーディングした鳥たちの声音を軸に、「夢」や「水」、「意識」や「宇宙」などなど、言語化できないものを詰め込みました。最初と最後で徐々に異なっていく、神秘的な作品にしようと思いました。茶園から、そんなインスピレーションを受けました。お茶を飲みながら、または何か作業をしながら聴いていただきたいです。不思議とリラックスしながらも、捗ると思います。そうなったらいいなと思って作りました。この文章も、『Cha No Mori』を聴きながら書いています。――服部峻