今年5月にリリースされた『ブルックナー:交響曲第9番(第4楽章付)』に続く、
サイモン・ラトル(Simon Rattle)&
ベルリン・フィルによる話題盤の登場!
『ビゼー:歌劇「カルメン」全曲』(TOGE-11094 税込4,800円)が8月22日にリリースされます。
ラトル&ベルリン・フィルのオペラ録音は、
ベートーヴェンの『フィデリオ』以来。奇しくもラトルが芸術監督に就任して10年目の年に、この人気のオペラに挑戦することになりました。
主役にラトル夫人の
マグダレーナ・コジェナー、ドン・ホセには人気のテノール、
ヨナス・カウフマンを配して、新しい『カルメン』像に挑戦しています。録音は2012年4月、ベルリンのフィルハーモニーでの演奏会形式の上演のライヴ音源です。
ラトルが『カルメン』の楽譜を手にしたのはなんと3年前。初めてこの作品を演奏する楽団員も多く、オーケストラにとっても貴重な経験となった模様です。
「『モナ・リザ』と同じで、人は『モナ・リザ』を何度も眺めることができるように、『カルメン』も幾度となく耳を傾けることができます。必ず異なる一面がみえるでしょう。これこそ、このオペラの偉大な栄光の一つです。」とラトルは語り、主役のコジェナーは、「初めてカルメンを歌った歌手は、軽いソプラノの声でした。この歌劇は、オペラ=コミック座という小さな劇場に合わせて書き下ろされました。ですので、大きなオーケストラの中で、声を張り上げる必要はありません。今回初舞台となったこの作品で、夫でもあるサイモンが、私の考え方に賛同してくれていたことはとても幸運なことでした。彼はこの作品を室内楽として仕上げたかったのです。ささやき声のような、まるで、密輸入者のような。『カルメン』にまつわるものすべてが秘密なのです」と語っています。
ラトルとコジェナーがこだわった、「初演はこうだった」という解釈を披露した当盤。クラシック界に議論と話題を提供するに違いありません。