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是枝監督、福山雅治らがカンヌへ、『そして父になる』がカンヌ国際映画祭で上映

是枝裕和 2013/05/20 18:31掲載

　〈第66回カンヌ国際映画祭〉コンペティション部門へ、映画『そして父になる』が正式出品。是枝裕和監督をはじめ、福山雅治、尾野真千子、真木よう子、リリー・フランキー、二宮慶多、黄升炫らキャストが現地入りを果たし、公式上映が行なわれました。

　記者会見に続き、雨がふりしきる中、大きなレッドカーペットがしかれたメイン会場に登場した監督とキャスト。男性陣は子役の2人も含め黒のタキシード、女性陣は、尾野が淡いピンクのシフォン・ロング・ドレス、真木は現在役作り中という金髪にもよく映える光沢のある紫色のドレスで華やかさを演出。レッドカーペットでは、皆で手をつないで横一列になって歩くなど、この映画の雰囲気をそのままにメイン会場へと進みました。　上映後には、各所から盛大な拍手が上がり、会場内は約10分にも渡るスタンディングオベーション！「大変感動し、泣いてしまいました。再び大画面で見た作品そのものに対しての感動に加え、スタンディングオベーションがすごくて。自分というよりは“是枝さんおめでとう！”という気持ちがこみあげてきてしまい、男泣きでした。普段は芝居以外であまり泣かないけれど、今回は監督に降り注ぐあのスタンディングオベーションに嬉しくて泣いてしまった。亡くなられた夏八木（勲）さんも観ていてくれたのかなと思うような届き方だった」（福山）、「こんなに温かい拍手でつつまれて本当に嬉しかった。さらにそれをみんなで共有できたことが素晴らしいことだと思う。映画の現場と同じ雰囲気でキャストやスタッフとここに参加できて、すごく心地良かった。（中略）こうして沢山の方々と一緒に映画を観ることで、ここで笑うんだとか色々と気づくことも多い。今回の上映でお客さんに“届いてるな！”と感じさせてもらった。満足している。納得のいくものになっていると思う。夏八木さんは亡くなるまで役者を貫いた方。自分もそういう作り手になりたい」（是枝）と、その感動を語っています。

《『そして父になる』公式上映後のインタビューより》

■リリー・フランキー
　「1人の映画ファンとしてこの作品はすごくいいなぁと感じている。他の人もそう思ってくれるかなと思いながら今日の会場で観たけれど、ああいう風に沢山の方と思いを共感できて、監督の背中をみて、自分も少しは協力できたのかなと感じ、嬉しく思った。監督の涙を見てしまい、号泣しそうになってしまった（笑）。この話は、福山くんと飲むと一生することになると思う（笑）。嫌なことがあったら、この日の映像とかを観ながら、あの時は良かった、輝いていたねって（笑）。レッドカーペットはジョージ・クルーニー風にしようかとか色々とシュミレーションしていたけれど……。今回は子供たちがいてくれたおかげで照れくさくなく歩けて本当に良かった。映画の現場も彼らのおかげで8時終わりだったし。マイケル・ジャクソン風の靴と白い靴下だけ……ちょっと失敗だったかなぁ（笑）」

■福山雅治
　「大変感動し、泣いてしまいました。再び大画面で見た作品そのものに対しての感動に加え、スタンディングオベーションがすごくて。自分というよりは“是枝さんおめでとう！”という気持ちがこみあげてきてしまい、男泣きでした。普段は芝居以外であまり泣かないけれど、今回は監督に降り注ぐあのスタンディングオベーションに嬉しくて泣いてしまった。亡くなられた夏八木さんも観ていてくれたのかなと思うような届き方だった。今日のレッドカーペットも映画の撮影時も、子供たちに助けられた気がします。海外の方たちとこうして一緒に作品を観ると、笑いがおきていて意外なところがあった。さらに、伏線に対しての反応など、作品を観る力の高い観客の方々に来て頂いているんだなと感じ、観ている間にさらに緊張が高まっていってしまいました（笑）。僕も何か嫌なことがあったら“あの時は良かったね”と、この日のことをリリーさんと語りたいです（笑）」

■尾野真千子
　「こんな感動は初めてでした。すごいスタンディングオベーションを見て日本の文化や気持ちなどが海外の方にも伝わるんだと知ってさらに感動しました。レッドカーペットはカンヌで輝ける場所だと思う。今まで頑張った自分へのご褒美。心までピンク色になりました！（カンヌ国際映画祭の）審査員の河瀬（直美）監督とは今回の作品について何もやりとりしたりしていないけれど、ぜひ成長したというところを観てほしいです」

■真木よう子
　「スタンディングオベーションを受けて、じわじわと感動を実感。改めてみんなでひとつの作品を作れたことを嬉しく思う。レッドカーペットは憧れもあるけれど、緊張しちゃう場所。でも、子供たちがいてくれたことで、みんなで手をつないで温かい気持ちで歩けて嬉しかった」

■是枝裕和監督
　「こんなに温かい拍手で包まれて本当に嬉しかった。さらにそれをみんなで共有できたことが素晴らしいことだと思う。映画の現場と同じ雰囲気でキャストやスタッフとここに参加できて、すごく心地良かった。辛いことがあった時は、ぜひリリーさんと福山さんが“あの時は良かった”と語り合う場に僕も参加させて。こうして沢山の方々と一緒に映画を見ることで、ここで笑うんだとか色々と気づくことも多い。今回の上映でお客さんに“届いてるな！”と感じさせてもらった。満足している。納得のいくものになっていると思う。夏八木さんは亡くなるまで役者を貫いた方。自分もそういう作り手になりたい」

※2013年10月5日（土）新宿ピカデリー他全国ロードショー
■『そして父になる』
配給：ギャガ
（C）2013『そして父になる』製作委員会

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