ザ・クロマニヨンズの約2年ぶりの全国ツアー〈ザ・クロマニヨンズ ツアー SIX KICKS ROCK&ROLL〉が、5月5日に栃木県教育会館でファイナルを迎えました。同ツアーは2022年1月24日に東京・Zepp Hanedaでスタートした全国26公演に及ぶツアーであり、各地に爆裂ロックンロールを鳴り響かせながら最終の地にたどり着きました。
ザ・クロマニヨンズは、昨年8月末に始動した2021年の一大プロジェクト「SIX KICKS ROCK&ROLL」を実施。8月発売の20thシングル「
ドライブ GO!」を皮切りに、2022年1月19日「
ごくつぶし」まで6ヵ月連続で毎月1枚ずつシングル(7inchアナログ&CD)を発売し、そのすべてを収録したアルバム『
SIX KICKS ROCK&ROLL』を完成させました。その後、全国26公演に及ぶツアーを敢行し、「SIX KICKS ROCK&ROLL」プロジェクトに幕を下ろしています。
[ライヴ・レポート] コロナ禍により約2年ぶりとなったツアーのファイナル公演という事もあり、開演を待ちわびるオーディエンスのボルテージの高まりがひしひしと伝わってくる。いよいよ定刻となりメンバーが登場すると、いっせいに観客は総立ちとなり大きな拍手が沸き起こった。
甲本ヒロトの「オーライ、ロックンロール!」を合図にライヴがスタートし、歓声が出せない状況化の中、観客全員の心の中で叫ぶ歓声が漏れ聞こえてくるように感じる。ステージには大がかりなセットは無く、会場のありのままの舞台の上で4人が放つパワフルなロックンロールが鳴り響く。シンプルな照明が演奏を際立たせ、余計なものが削ぎ落されたまさに超どストレートな“これぞザ・クロマニヨンズ”という演奏で、総立ちの会場をロックンロールにのみ込んでいく。CDアルバム『SIX KICKS ROCK&ROLL』の全12曲が曲順通り披露されるのだが、そのすべてが6ヵ月連続リリースされたシングル曲であり、半年をかけて完成されたこのアルバムの1曲1曲が五臓六腑にしみわたる。前半戦ともいうべきアルバムパートは思いにふけるまもなく、あっという間に終了。
一息つき、全国ツアーがコロナ禍で実施されずライヴで聴く機会が少なかった前作アルバム『MUD SHAKES』から「カーセイダーZ」「新人」「かまわないでくださいブルース」を披露し、後半戦へ突入。ここからは「暴動チャイル(BO CHILE)」「生きる」「紙飛行機」「タリホー」などシングル曲を止まる事なく演奏し一気に駆け抜ける。「生きる」の演奏中、甲本の元に真島と小林が歩み寄り3人が接近して演奏する珍しい一幕も。その姿に会場のボルテージはさらに上がり、最高潮に達したところで本編は終了した。
アンコールでは「雷雨決行」「ギリギリガガンガン」「ナンバーワン野郎!」を披露し、“最高”を日々更新し続けるザ・クロマニヨンズの爆裂ロックンロールショーは、約1時間30分、全23曲を演奏し大盛況のうちに幕を閉じた。
そして、今回は朗報が。この〈ザ・クロマニヨンズ ツアー SIX KICKS ROCK&ROLL〉のライヴDVDが8月24日(水)に発売されることが発表された。2022年4月12日に行われた千葉・千葉市民会館公演のライヴ映像をDISC1に、DISC2には6ヵ月連続シングルリリース企画「SIX KICKS ROCK&ROLL」プロジェクトのシングル曲6作のミュージック・ビデオを収録した2枚組のDVDとなっている。今回のツアーに足を運べた人も運べなかった人も、是非ザ・クロマニヨンズのライブの勢いをそのまま収録したDVDとミュージック・ビデオを見てほしい。
なお、初回生産限定盤は、この作品のために制作された特製リストバンドと特製ツアーパス、SIX KICKS ROCK&ROLLのジャケットを6面にデザインした特製サイコロをセットした豪華限定盤となっている。ツアーグッズとしては販売していないアイテムで、このDVDだけに付属されるレア・アイテムなので、是非手に取ってほしい。
また、5月13日(金)から東京・GALLERY X BY PARCO(渋谷PARCO B1F)にて、ザ・クロマニヨンズを出現から撮り続けてきたオフィシャル・カメラマン、柴田恵理による展覧会「柴田恵理 写真展 ザ・クロマニヨンズ PHOTO EXHIBITION」の開催も決定している。展覧会会場では展覧会オリジナルグッズならびに展覧会開催記念に刊行予定の写真集『ザ・クロマニヨンズPHOTO BOOK』の先行販売も行われる。ファン必見間違いなしの展覧会に是非足を運んでほしい。



写真: 柴田恵理