菊地成孔をして“天才”と評され、映画美学校 音楽美学講座の第1期生として、若干15歳にして特別に入学を許可された異色の経歴を持つ大阪出身の音楽家、
服部峻の3作目のアルバム『
NOISE』が、「インパートメント」より初CD化され、8月26日(金)にリリースされます。
2013年にリリースした1stアルバム『
UNBORN』、2015年の2ndアルバム『
MOON』に続き、約6年のスパンを経て、2021年の年末にデジタル音源のみで自主リリースされた『NOISE』。近年、
Dos Monosの構成員として知られる没 a.k.a NGSとのデュオ“HK ETERNAL”での活動や、映像作家の遠藤麻衣子監督との継続的なコラボレーションなど、分野を飛び越えながら常に音楽に献身し続ける服部峻が、長い制作期間を経て辿り着いたキャリア最高傑作となっています。
本作は、相反するあらゆる事象の境界線を内側から溶かしていく様に、挑戦的でスリリングな音像が身体と意識との間を駆け巡るような仕上がり。それは、まるで繰り返し見る奇妙な夢のごとく重厚かつエネルギッシュでありながら、言葉を持たない動物や植物が語りかける様に、もしくは自然現象や人工物に表情を見出す様に、随所にコミュニケーションの余白を残したサウンド。雑然とした心象を背景にしながらも、繊細な機微を捉えたしなやかな視点に導かれ、音の交信は続きます。
また、作曲から演奏、ミキシング、マスタリングまでのすべてを、服部峻が行なっており、愛知在住のトラックメイカー“ind_fris”が唯一の客演として「Ryukyu Glass」に参加。CDにはライナーノーツとして細田成嗣による日本語文と、安永哲郎によるその英訳文のブックレットを収録。アートワークは服部本人によるものに加え、堀本達矢、A FOOL、松岡ジョセフら、交流のあるアーティストが協力しています。