2021年9月より全国13ヵ所のライヴハウス・ツアー〈サンボマスター 真 感謝祭 〜ゲットバックライブハウスツアー〜〉を開催中だった
サンボマスター。ツアー後半に差し掛かったところで急遽、山口隆の網膜剥離の手術により、福岡・札幌・名古屋公演は開催見合わせとなっていましたが、術後の回復状況も非常に良好とのことで医師による診断の結果、12月5日(日)に開催されたツアー・ファイナル東京・Zepp DiverCity公演で無事復帰、予定通り公演が行なわれました。また、その模様はYouTubeで無料生配信されました。
チケット完売となった本公演は、約1,000名の観客が見守る中、「その景色を」でライヴをスタート。静謐なライティングと引き締まった演奏で会場の緊張感も一気に高まりました。その後「
ロックンロール イズ ノットデッド」、「
光のロック」、「
青春狂騒曲」と立て続けにストイックなナンバーを連発。サンボマスターが文字通り帰ってきたことをファンに確信させました。
その後、MCでメンバーから山口の復帰および病気の治療経過を報告。「初めに間違えて耳鼻科に行ってしまった」、「調子に乗って個室にしたら入院費が大変なことになった」など爆笑トークを交えて観客を笑顔にさせ、「何よりも会場に来たお客さんに感謝をお伝えしなくちゃ。ありがとうございます」と山口から感謝の言葉が伝えられました。山口が戻ってきた安堵感に会場が包まれた後の中盤戦では2度の爆笑MCパートをはさみながら「
はじまっていくたかまっていく」、「忘れないで 忘れないで」、「ヒューマニティ!」など最新のナンバーを中心にライヴを展開。ライヴ後半戦は「
ラブソング」で始まり、続けて、
のんが脚本・監督・主演を務めた初の劇場長編映画『Ribbon』(2022年2月25日公開)主題歌として書き下ろされた新曲「ボクだけのもの」を披露。スケールの大きなメッセージ・ソングの世界観を観客はしっかりと受け止めました。その後はドラマやCMソングとして有名な「
輝きだして走ってく」、「できっこないを やらなくちゃ」で会場のボルテージは最高潮に。本編最後の「花束」では、コロナ禍で声を出せない状況を踏まえて「心の中で応えて!」と観客とバンドが心の中でコールアンドレスポンス。会場全体が一つとなり、大団円を迎えました。
ライヴ会場に詰め掛けたファン、「ツアーが開催見合わせとなっている福岡、札幌、名古屋公演を観覧予定だったファンの皆様にも元気にライブしているサンボマスターの姿を届けたい」というメンバーの強い思いからYouTube Liveでの無料生配信を通じて観覧した全国のロックファンに向けて力強く再始動した姿を届けたサンボマスター。2時間半の大興奮の公演となりました。
カメラマン: 浜野カズシ