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サインはサインでも“メロイック・サイン”とは?

2006/01/13掲載
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HR/HM界隈では常識中の常識、ライヴでの熱狂ぶりを表すにも最適な“メロイック・サイン”。一体このサインはどこからやってきたものなのか、CDJournal.com的考察をまとめてみました。
 電話でもなければ、フレミングの法則でもない。手話「I Love You」の形ともチョット違う、不思議なサイン“メロイック・サイン”。中指と薬指を親指で抑え、人差し指と小指を天高く掲げるこの形、ナウなヤングの皆さんには、木村カエラのDVDジャケットでもお馴染みかと。

 無い脳みそを振り絞ってよくよく思い返してみると、多く目にする現場といえばHR/HM界隈。黒のスリム・ジーンズをバチッと着こなす長髪のお兄さん&お姉さんが繰り出すその姿には、どこか誇らしげな佇まいも感じたもの。UKデス・メタルの権化“BOLT THROWER”の8枚目となるフル・アルバム『Those Once Loyal』、そしてジャパニーズ・スラッシュ・メタル“カスバ”驚きの編集盤『Russian Roulette〜NO POSERS ALLOWED 1985-1994』をBGMに、それとなくその起源を追ってみました。

 捜索を続けるうちに辿りついたのは、自ら「オレです。」とその元祖であることを公言する男“ロニー・ジェイムス・ディオ”。エルフレインボーブラック・サバス、そしてディオと、輝かしきバンド遍歴とともに、その美声に磨きをかけてきたこの御仁が様々なインタビューで語るには、自身の母親よりイタリアに伝わる“魔除け”のサインとして教わったのがその始まりであるとか。

 イタリアの迷信によると、“malocchio”(英語では“the evil eye”“overlook”など表記。直訳すると“邪眼”?)の呪いを避けるには“牛”が効果的であるらしく、その牛の角をかたどった手の形(人差し指と小指)が魔除けのサインとして伝わっているんだそうな。これを覚えていた彼が、ブラック・サバス在籍時にステージングなどで披露していたのが、現在に至る流布の由縁とのこと。METAL RULESに掲載されている写真では、ご本人自ら実に見事なサインを決めております。“メロイック”という名前も“malocchio”の読みからきているのではないでしょうか?

 昨年日本で開催された、ピーター・ベスト写真展“Norwegian Black Metal”でも知られるように、どこかサタニックな香りも持ち合わせるジャンル“メタル”の世界で、魔除けのサインであるメロイックが当然のように披露されているのは、不思議といえば不思議な話。

 しかし、ここまで浸透してしまえば元々の意味も関係無し!スタン・ハンセン「ウィー!」のごとく、熱いサウンドにはばっちりメロイックで応戦致しましょう。
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