1931年8月20日に、東京・銀座の尾張町交差点(現:銀座4丁目)や京橋交差点、日比谷交差点など34ヵ所に日本初となる3色灯の自動交通信号機が設置されたことから、8月20日は「交通信号設置記念日」に制定されています。現在では信号の色は、赤が“止まれ”、青が“進んでよし”、黄が“注意”を示すことは常識となっていますが、設置当初はその意味が広く浸透していなかったため、色の意味が分からず、無意識のうちに信号無視をして、事故が多発したとか。何気ない日常の風景になじんでいる信号ですが、長く交通安全に大きく貢献している重要物といえます。
その「交通信号設置記念日」にちなんで、“信号”がタイトルについた楽曲をいくつか挙げてみました。信号にもさまざまなものがありますが、交通信号に近しいタイトルを選んでみましょう。
そのまま「信号」という楽曲は、
松山千春や
内田有紀、
CHERRYBLOSSOM、
sora tob sakanaなどが発表していますが、ここでは
aikoの「信号」をピックアップ。
綾瀬はるかが出演したSEIKOの腕時計「セイコー ルキア」のCMソングにも使用されました。同曲は2016年リリースのaikoのアルバム『
May Dream』にて聴くことができます。
やはり“信号”といえば、赤、青、黄の信号色のタイトルも気になるところ。“赤”は、
KARA「赤信号」、
安田レイ「赤信号」、
ザ・クロマニヨンズ「長い赤信号」、
タケヤキ翔を中心とするロック・バンドの
ラトゥラトゥ「赤い信号機」、福岡発のアイドル・ユニットの
963(くるみ)「信号機の赤」などがあります。ザ・クロマニヨンズ「長い赤信号」は2019年リリースのアルバム『
PUNCH』に収録。マーシーこと
真島昌利が作詞・作曲を担当しています。
“青”は、
久保田利伸「Green Light 〜青信号〜」、
Furui Riho「青信号」、声優アーティストの
伊藤美来「あお信号」などがあります。Furui Rihoの「青信号」は2022年リリースの1stアルバム『
Green Light』に収録されていますが、アルバム・タイトルの『Green Light』も“青信号”という意味です。となると、洋楽では、
ピットブルが
フロー・ライダーとランチマネー・ルイスをフィーチャーした「Green Light」も、邦題が「グリーンライト 〜俺らはいつでも青信号〜」であるように、“青信号”の曲となります。ニュージーランドのシンガー・ソングライターの
ロードや、
アウトキャストの
アンドレ3000をフィーチャーした
ジョン・レジェンドにも「グリーン・ライト」があります。
“黄”は、アニメ『暗殺教室』のオープニング・テーマに起用されている
友成空の「黄色信号」(写真)や、
映秀。の「黄色の信号」などがあります。また、イタリア出身のギタリストで、ドイツのサイケデリックロック・バンドの
グル・グルにも参加した
ルイージ・アルケッティは、1999年のアルバム『
キュービック・イエロー』のなかで「The Yellow sign」(ザ・イエロー・サイン)を発表していますが、その邦題は「黄信号」。ちなみに、この『キュービック・イエロー』は「Yellow notification」(黄色い通知書)、「The Yellow house」(刑務所)、「Yellow greenland」(黄色いグリーンランド)など、全曲“Yellow”の名がついた楽曲で構成されています。
そのほかでは、シティ・ポップ・ムーヴメントの中で再評価が高まった
惣領智子「信号機」や、“今日ビジュイイじゃん”のフレーズでバズを起こした「イイじゃん」で知られるヴォーカル・ダンス・ユニットの
M!LKが、2019年のアルバム『
Time Capsule』に収録した「交差点、信号、君と僕」、
吉田戦車の漫画『ぷりぷり県』のイメージ・アルバムとして“
たま”が制作した8thアルバム『
パルテノン銀座通り』に収録された、
石川浩司作詞・作曲の「笑う信号」などがあります。
“マイヘア”の愛称で知られるロック・バンドの
My Hair is Badは、2013年リリースのミニ・アルバム『
昨日になりたくて』にて、「赤信号で止まること」を発表。幼き日の自身を振り返りながら、葛藤や苦悩を吐露する味わい深い楽曲となっていますが、タイトルだけを見れば、“赤信号で止まること”は交通安全の真理といえるフレーズ。「交通信号設置記念日」に聴く楽曲として、ピッタリかもしれません。