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5月21日誕生! 〜元祖グラビアイドルブームを巻き起こした太陽の恋人 アグネス・ラム

アグネス・ラム   2025/05/21掲載
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グラドルの元祖は誰でしょうか。また、曲も出したりしていたのでしょうか。
 1970年代後半に来日し、あどけない愛くるしい表情、健康的な小麦色の肌とグラマラスなボディで一躍フィーバーを巻き起こしたアメリカ・ハワイ出身のモデル、アグネス・ラムは、5月21日がバースデー。

 1956年にハワイ州ホノルルで生を受けたアグネス・ラムは、地元でモデルとして活躍。高校時代にミス・ユニバースのアメリカ州大会「ミスUSAハワイ」に選ばれるも、18歳未満が規定外としてタイトルを返上。高校卒業後にスカウトされ、来日しました。

 1975年に雑誌『non-no』のモデルに選ばれて日本デビューを飾り、グリコのCMに出演。ライオン「エメロン・ミンキー・トリートメント」のCMでブレイクすると、コダック、資生堂、旭化成、コカ・コーラ、象印、トヨタ、ダイハツなど多くのCMに起用されたほか、多くの雑誌の表紙を飾り、若い世代を中心に“アグネス・ラム・ブーム”が到来しました。ダイハツのCMに出演した際には、ダイハツの新型車の受注台数が月間目標台数の2倍以上になったといわれるほど、大きな影響を及ぼしました。

 1976年にはプロモーション映画『太陽の恋人 アグネス・ラム』が公開され、当時の人気TVトーク番組『スター千一夜』に出演。同年末には、応援ゲストとして『NHK紅白歌合戦』に出場しています。

 その人気の高さは、サイン会やステージでの出演があると、アグネス・ラムの姿を一目見ようとファンたちが行列や群衆となって駆け寄る光景が、ニュースやワイドショーなどでも報じられるほど。1977年にシングル「雨あがりのダウンタウン」で歌手デビューを果たした際に行なわれたキャンペーン・イベントでは、当時の後楽園ジャンボプール(現・東京ドーム)にのべ5万人が駆け付けたともいわれています。同年にはドラマや『ドリフ大爆笑』のほか、人気音楽番組『夜のヒットスタジオ』にも出演。「雨あがりのダウンタウン」を作曲した弾厚作(加山雄三)と共演し、パフォーマンスを披露しました。加山とは、1981年に加山の主演映画『帰ってきた若大将』のゲスト出演で、ふたたび共演を果たしています。

 初代クラリオンガールや大磯ロングビーチ初代キャンペーンガールなど、日本の水着グラビア・アイドルの“はしり”として活躍したアグネス・ラムは、ブームが冷めやらぬなか、1983年に引退。音楽活動では1977年にシングル「雨あがりのダウンタウン」やアルバム『I Am Agnes』、翌78年にシングル「さよならは言わない」やアルバム『With Love さよならは言わない』を発表。のちに、『アグネス・ラム・ベスト』や『ゴールデン☆ベスト』などのベスト・アルバムもリリースされています。

 引退後は、90年代に「金鳥 タンスにゴン」やダイハツ「パイザー」のCM、2000年代はバラエティ番組『あの人は今!?』シリーズの出演があるのみで芸能活動を終えていますが、その影響力はいまもなお健在。高橋留美子の名作漫画で、80年代を代表する人気アニメのひとつとなった『うる星やつら』のヒロイン、鬼族の宇宙人の“ラム”や、人気パチンコ「海物語シリーズ」に登場する“マリンちゃん”は、アグネス・ラムをモチーフとしたキャラクターといわれ、多くの人に親しまれています。

(写真は、2024年7月リリースのアグネス・ラムのアルバム『WITH LOVE』)

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