リサーチ

“アフロ・フューチャリズム”とはなんですか?

モーリス・ホワイト(Maurice White)   2016/02/10掲載
はてなブックマークに追加
“アフロ・フューチャリズム”について教えてください。
 アース・ウインド&ファイアーのリーダー、モーリス・ホワイトが2月3日に逝去しました。彼らのコンセプトは独特の世界観で構成されており、日本人イラストレーターの長岡秀星による神秘的なアルバム・ジャケットや、メンバーが宇宙空間を思わせる背景で歌い踊る「Let's Groove」のPVなど、単なる“ディスコに咲いた徒花”として片付けられない魅力があります。

 アース・ウインド&ファイアーようなヴィジュアル・コンセプトは“アフロ・フューチャリズム”と呼ばれます。“アフロ・フューチャリズム”とはミュージシャンに限らず一部の黒人アーティストが表現する宇宙思想。この思想はアフリカという精神的な故郷を失った黒人が「宇宙人に連れ去られた」「本来は宇宙出身だ」と自らの生活や文化のルーツを宇宙に求めたため、黒人のユートピア思想とも強く関係があります。“アフロ・フューチャリズム”では宇宙や未来と同様にピラミッドやファラオといった、エジプト文明もモチーフになっています。


 “アフロ・フューチャリズム”の代表的なミュージシャンとして1950年代後半から“土星出身”を公言しファラオの衣装を纏ったジャズ・ミュージシャンのサン・ラ、ライヴに宇宙船が登場し、アルバムで壮大なスペース・オペラを展開させたパーラメントをはじめとするP-FUNK一派が挙げられるほか、アフリカ・バンバータジェフ・ミルズらも宇宙を意識した作品を発表しています。いずれも音楽史に名を刻む錚々たるアーティストですが、そのなかでもアース・ウインド&ファイアーは大衆性と“アフロ・フューチャリズム”の創造性を両立できた数少ないグループではないでしょうか。

写真は、1976年リリースのアース・ウインド&ファイアの『スピリット』
※ 記事は掲載日時点での情報をもとに書かれています。掲載後に生じた動向、および判明した事柄等は反映しておりません。ご了承ください。
※ 掲載情報に間違い、不足がございますか?
└ 間違い、不足等がございましたら、こちらからお知らせください。
※ 当サイトに掲載している記事や情報はご提供可能です。
└ ニュースやレビュー等の記事、あるいはCD・DVD等のカタログ情報、いずれもご提供可能です。
   詳しくはこちらをご覧ください。
[特集] 映像配信サービス「dTV」に新ジャンル「ライブ」が誕生、ひと味違うライブ体験ができるその魅力[特集] ジョージ・ハリスン『オール・シングス・マスト・パス』 一新されたアルバムと驚きの貴重音源を収める50周年記念盤の聴きどころ
[インタビュー] 新作アルバムは、ずっと愛奏している作品で構成したオール・ショパン・プログラム、小林愛実[特集] 「Sony Park展」第3弾「ファイナンスは、詩だ。」 東京スカパラダイスオーケストラインタビュー
[インタビュー] 活動10周年にして集大成さくら学院ラスト・インタビュー[インタビュー] チャレンジ精神に歌とダンスでエールを送る 新曲は『新幹線変形ロボ シンカリオンZ』主題歌、BOYS AND MEN
[特集] Sony Park展「音楽は旅だ」「カンタビレIN THE PARK」レポート 奥田民生[特集] クラウン時代のラスト・アルバム(鈴木茂コスモス’51リミックス発売記念ライブ)白熱のライヴ・レポート、鈴木茂
[インタビュー] 千住真理子、音楽は時空を超えて旅をする 新作はヴァイオリンで歌う世界のメロディ[インタビュー] ユーミン、じゃがたら、『みんなのうた』…、新作は原曲と違う風景が見えるカヴァー集 KERA
[インタビュー] 宮本笑里×DAITA 恐竜科学博の壮大なテーマ曲で実現した、異なる弦楽器のコラボレーション[インタビュー] 架空の映画のサウンドトラックというコンセプト・アルバムを発表したKaede
https://www.cdjournal.com/main/cdjpush/tamagawa-daifuku/2000000812
https://www.cdjournal.com/main/special/showa_shonen/798/f
e-onkyo musicではじめる ハイカラ ハイレゾ生活
Kaede 深夜のつぶやき
弊社サイトでは、CD、DVD、楽曲ダウンロード、グッズの販売は行っておりません。
JASRAC許諾番号:9009376005Y31015