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5月12日誕生! 〜英国を代表するヴォーカリスト スティーヴ・ウィンウッド

スティーヴ・ウィンウッド(Steve Winwood)   2025/05/12掲載
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スティーヴ・ウィンウッドの代表曲をおしえてください。
 1960年代からスペンサー・デイヴィス・グループトラフィックブラインド・フェイスなどのロック・バンドの中心人物として活躍し、その後はソロとしても長く活動しているスティーヴ・ウィンウッドは、1948年5月12日にイギリス・バーミンガムの郊外ハンズワースで生まれました。

 特にレイ・チャールズの影響を強く受けたというウィンウッドは、クラッシックギターやピアノを学びながら、ジャズ、フォーク、ブルース、R&Bなどさまざまなジャンルの音楽に興味を抱き、1963年に兄のマフ・ウィンウッドとスペンサー・デイヴィス・グループを結成。当時15歳ながら、リードヴォーカル&ギター、キーボードをこなして注目を浴び、「キープ・オン・ランニング」で全英1位を獲得。一躍人気を博し、世界的な成功を収めました。

 1967年よりトラフィックとしての活動を経て、1969年からはエリック・クラプトンらとブラインド・フェイスを結成。1974年のアルバム『ホエン・ジ・イーグル・フライズ』をもって終止符を打った後は、日本人パーカッショニストのツトム・ヤマシタなどのプロジェクトに参加したほか、ジミ・ヘンドリックスジョージ・ハリスンビリー・ジョエルなど数多くのビッグ・ミュージシャンと共演を重ね、1977年にソロ・デビューを果たしました。

 以来、R&Bセンスあふれるハイトーン・ヴォイスをはじめとするエキサイティングな楽曲を世に放ち、ポピュラー・ミュージック・シーンの重要アーティストのひとりとして、長きにわたって存在感を示しています。

 そんなウィンウッドのバースデーを祝して、代表曲をいくつか紹介。まずは、やはり自身初の全米1位を獲得した1986年の「ハイヤー・ラヴ」でしょう。ソロとしては4作目となるアルバム『バック・イン・ザ・ハイ・ライフ』(写真)からシングルカットされ、グラミー賞では最優秀レコード賞と最優秀男性ポップ・ボーカル・パフォーマンス賞を受賞しました。同アルバムは全米20位の「フリーダム・オーヴァースピル」、同13位の「バック・イン・ザ・ハイ・ライフ・アゲイン」、同8位の「ファイナー・シングス」のヒットも生み、全英チャート42週チャートインというロングヒットとなりました。

 同じく全米1位に輝いたのが、1988年の「ロール・ウィズ・イット」です。ソロ5作目のアルバム『ロール・ウィズ・イット』からのシングルで、1990年のコメディ映画『天国に行けないパパ』などのサウンドトラックにも使われました。アルバムは全米1位、全英4位と世界的な成功を収め、「ロール・ウィズ・イット」のほか、全米6位の「ドント・ユー・ノウ・ホワット・ザ・ナイト・キャン・ドゥ?」、同11位の「ホールディング・オン」などのヒットを放ち、グラミー賞最優秀アルバム賞にもノミネートされました。

 バンド時代からは、スペンサー・デイヴィス・グループの「愛しておくれ」(Gimme Some Lovin')と「アイム・ア・マン」(I'm A Man)をピックアップ。ともに全英と全米でトップ10へランクインしました。特に「愛しておくれ」は人気が高く、映画『ブルース・ブラザース』にてブルース・ブラザーズが演奏するシーンをはじめ、『ノッティングヒルの恋人』『グッドモーニング, ベトナム』『デイズ・オブ・サンダー』などの映画やドラマなどに高い頻度で使用され、サム&デイヴオリビア・ニュートン・ジョン、日本でもザ・スパイダースなど数多くのアーティストにカヴァーされています。

 最後は、「ダーティ・シティ」を挙げておきましょう。2008年に8作目のアルバムとしてリリースした『ナイン・ライヴズ』に収められた楽曲で、ブラインド・フェイスでバンドメンバーだったエリック・クラプトンをフィーチャー。前年のウィンウッドのライヴにクラプトンがゲストとして招かれると、その後もステージで共演を重ねています。マディソン・スクエア・ガーデンでのステージは、2009年にライヴ・アルバム『ライヴ・フロム・マディソン・スクエア・ガーデン』としてリリースされ、全米14位、全英40位を記録しています。

 バンド時代を含めたウィンウッドの楽曲は『レヴォリューションズ〜ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・スティーヴ・ウィンウッド』などのベスト・アルバムでも振り返ることができます。
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