70年前の7月9日に、東京の後楽園ゆうえんち(現・東京ドームシティアトラクションズ)にて日本で初めて“本格的な”ジェットコースターが設置されたことから、7月9日は「ジェットコースターの日」として記念日に制定されています。
後楽園ゆうえんちで誕生した「ジェットコースター」は、その後施設とともにリニューアルを重ね、今では「ゼロ・いち・に・サンダー!」の掛け声で出発する「サンダードルフィン」となっています(“荷造りご無用 0123”のキャッチフレーズで知られるアート引越センターが協賛)。
ジェットコースターは“ジェット噴射のように加速する”絶叫マシンとしてその名がつけられた和製英語で、実際の英語では“ローラーコースター”といいます。日本には1890年の内国勧業博覧会で「自動鉄道」として初上陸。1952年に宝塚新温泉遊園地(のちに2003年に閉演した宝塚ファミリーランド)に「ウエーブコースター」の名で常設されると、その翌年の1953年に日本で初めての国産のローラーコースターが東京・浅草はなやしきに設置されました。浅草花やしきの「ローラーコースター」は現存し稼働している日本最古のローラーコースターとなります。
その「ジェットコースターの日」にちなんで、曲名に「ジェットコースター」「ローラーコースター」がついている楽曲をいくつかピックアップしてみましょう。
ズバリ「ジェットコースター」という曲名は、
FLYING KIDSをはじめ、
小柳ゆき、
DEEN、KEN MIYAKE(
三宅健)、
杏沙子ほか多くのアーティストが自身の曲として発表しています。
KALMAの「ジェットコースター」は焼肉「牛角」のCMソングにも起用されました。
遊助「JETCOASTER」のように英語のタイトルの楽曲も少なくありません。
そのほか、
LiSA「コズミックジェットコースター」、
GO-BANG'S「ジェットコースタージェントルマン」、
AKB48「僕とジュリエットとジェットコースター」、
悠木碧「ジェットコースターと空の色」、
なすお☆「ハニージェットコースター」などさまざまありますが、“ジェットコースターソング”といえば、やはりこの2曲ではないでしょうか。
KinKi Kidsの3枚目のシングルとして1998年にリリースされたのが「
ジェットコースター・ロマンス」。
松本隆・作詞、
山下達郎・作曲という、KinKi Kidsのデビュー曲「硝子の少年」と同じ豪華コンビによる楽曲で、当初は「ジェットコースター・ロマンス」をデビュー曲にという話もあったとか。KinKi Kidsの2人も出演したANA「パラダイス沖縄」のキャンペーンCMソングとしても話題となり、夏の季節にピッタリの楽曲として高い人気を博しています。
もう一つが、
KARAの3枚目のシングルとして2011年にリリースされた「
ジェットコースターラブ」(写真)です。KARAというと日本ではセクシーな腰の動きの“ヒップダンス”を採り入れた「ミスター」で一躍ブレイクした印象が強いですが、実は初めて日本で1位を記録したのが「ジェットコースターラブ」です。海外女性グループとして初のシングルランキング初登場首位の快挙をなし遂げた楽曲で、自身がイメージキャラクターに就任し、出演したエステティックTBCのCMソングとしてもよく聴かれました。
また、「ローラーコースター」を冠した楽曲も多く、
King & Prince、
THE BAWDIES、
SHAKALABBITS、
chelmico、
三森すずこ、
髭のほか、
ジャネット・ジャクソン、
ジャスティン・ビーバー、
ブリンク182、
NMIXX(エンミックス)と海外勢にも多く見られるのは、“ジェットコースター”が和製英語というのもあるかもしれません。
Tommy heavenly6「Roller coaster ride→」、
the HIATUS「Roller Coaster Ride Memories」のほか、
橋本みゆき「恋のローラーコースター」や
FRUITS ZIPPER「ハートのローラーコースター」などのように、恋愛のスリリングな心持ちをローラーコースターになぞらえたタイトルも印象的です。
戸松遥の「ラブ ローラーコースター」は
寿美菜子が、
オハイオ・プレイヤーズの「愛のローラーコースター」(Love Rollercoaster)は
レッド・ホット・チリ・ペッパーズが、それぞれカヴァーしています。2022年には
LIL LEAGUE(from EXILE TRIBE)が「Rollah Coaster」を発表しています。