録音家・西沢拓朗が、CD『74分間の信越トレイル』をリリースしています。
西沢拓朗は「機械をへらし機会をふやす」を信条に、年末恒例の第九を8本のマイクで収録するなど、ミニマル機材で良質な録音を目指すUltra-Light Recordingを実践しています。
『74分間の信越トレイル』は、信越トレイルを歩きながら収録した7時間超の音を74分間に凝縮したドキュメンタリー。信越トレイルをスルーハイクするにあたり、せっかくならばと音を録りつつ歩くと、7時間以上の音があつまりました。そこで「CDをつくり、売上の一部を信越トレイル整備協力金に充てよう」と思い立ったのがことの始まりです。
歩いたのは雨続きの蒸し暑い時期。初日は苗場山山頂を目指す途中で雷雨に見舞われ、登山道は川に一変、靴が乾かぬままゴールに辿り着くこととなりました。しかし雨のおかげで、音の表情はずっと豊かになった気がするとのこと。
このCDは、あえてトラックをわけていません。「74分間でスルーハイクする信越トレイル」を、どうぞお楽しみください。