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ボブ・ディラン『コンプリート武道館』の発売を記念した制作関係者登壇のイベント・レポートが到着
ボブ・ディラン
2023/11/28 13:27掲載
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1978年に実現した
ボブ・ディラン
(Bob Dylan)の初来日公演から、東京・日本武道館で行なわれた2月28日と3月1日の2公演を完全収録する『
コンプリート武道館
』が発売されました。
これを記念して、(写真左から)総合監修・共同プロデューサーの菅野ヘッケル、2023リミックスを手がけた鈴木智雄、アート・ディレクターの田島照久、共同プロデューサーの白木哲也が登壇し、制作の背景を語るイベントが、11月26日に都内で開催されました。イベントのレポートが公開されています。
[ボブ・ディラン『コンプリート武道館』発売記念イベント・レポート]
11月26日(日)、ボブ・ディラン『コンプリート武道館』発売記念イベントが都内で開催され、抽選で選ばれた100名のファンの皆さんが全国から集まり超満員となった。
イベントではボブ・ディラン初来日公演初日1978年2月20日の「ミスター・タンブリン・マン」のライヴ映像と、リマスターされる前と後の比較映像(オリジナル16mmフィルムは酸化して赤く染まっていた)、1000万円を超えるのTADの最高級機種システムでのアナログ試聴、そして、日本の制作スタッフが初めて一堂に会し、1978年の初来日時や『コンプリート武道館』制作時の秘話を語った。
1978年当時のディラン担当で、『コンプリート武道館』の総合監修・プロデューサーの菅野ヘッケル氏は、1978年3月日本公演終了後、6月にボブ・ディランの許諾を得るためLAに飛んだときに
「許諾を出してくれた直後のボブを撮影した時の写真がブックレットに載ってるんだけど、実はもう一枚あって、それはそのあとボブが僕を撮影してくれた写真なんだ。これは未発表だね(笑)」、「オフの時の京都の料亭ではすき焼きや湯豆腐を食べていた」など初公開の秘話も語った。
発見された24chマルチテープから全て新たにミックスし直したエンジニアの鈴木智雄氏は1978年の武道館の録音時一番大変だったことはという質問に対して
「武道館での録音はボブ・ディランが初めてでしたが、何が大変だったかというと、1台270キロもあるテープレコーダーを武道館の一階から男6,7人で抱えて階段からおろしたこと。エレベーターではなくね。それをまた武道館のアリーナの端から端までもっていくわけです。それを2回。これが一番大変でしたね」
1978年版と2023年版両方のアート・ディレクターを務めた田島照久氏は『コンプリート武道館』のブックレットのカバーに使用したデザインについて、こう語った。
「これは200くらいの素材を使っているんですね。中には名も無い浮世絵師のものや自分で描いたものもあります。あまり有名なものを使ってしまうとイメージが限定されてしまうから、できるだけ皆さんが見ていないようなものをあえて選びました。ボブ・ディランが京都を散歩している姿を入れて、日本のいろんなところを旅してきた姿を表現して、1枚の絵としても成り立つように作ってみました。日本古来のデザインに素晴らしいものがあると感じ、この新幹線が動く動画を海外の方が作ってくれて、それもうれしかったですね」
最後にこの日のためにNYから駆けつけたソニー・ミュージックのボブ・ディラン担当ユルーン・ヴァンダーミア氏が一言
「このプロジェクトに関わるこができ、ここに集まった皆さんの夢を実現することができたことを嬉しく思います。作品は日本だけではなく全世界でも発売になりました。発売後いろいろな方々から物凄い量のコメントやメールをもらったり、連絡を受けています。誰もがサウンドの素晴らしさとともに、これまでのディランのプロダクツの中でも最も美しいパッケージではないかと言ってくれています。そしてボブ・ディランのマネージャーからも日本の皆さんに感謝の気持ちを伝えてほしいと言われてきましたので、代わってお礼をさせてください」
この『コンプリート武道館』のプロジェクトについて、ソニー・ミュージックの担当ディレクターの白木哲也はこう語っている。
「このプロジェクトは、たくさんの皆さんの協力なくしては成立しませんでした。録音、ミックス、デザイン、そして印刷やプレス、すべて100%日本で作り上げた正真正銘Made In Japanです。単純な再発や復刻ではなくすべてを一から、隅から隅まで日本人が想いと技術を駆使して作り上げた、日本の誇りのような作品だと思っています」
イベントに参加した方々からはアンケートでこのような声が寄せられた。
「1978年の『武道館』と今回の『コンプリート武道館』のサウンドの違いにびっくりした。バンド全員の演奏はもとより、ボブ自身の迫力が凄い」
「音の迫力に驚きました!オリジナルよりもだいぶ印象が違いました」
「目を瞑るとステージの上にいるようです。ありがとうございました」
「3/1のライヴ、素晴らしすぎです。私が行った2/21は何だったのかを思ってしまいます」
「ボックスは本当に素晴らしい、美術品のような装丁、デザイン、印刷で日本の匠の技だと思います。音も素晴らしく“あの日”の音です」
「高価だけど、私にとってはその価値がある」
「今『コンプリート武道館』を聴いて、まさに今のディランのLIVEにつながってるのだと感じました」
「あの日のボブがここにいるというのが大げさではなく、当時生まれていなかった自分が当時の空気感を味わえたのは感動ものです」
■
ボブ・ディラン『コンプリート武道館』特設サイト
110107.com/Dylan_budokan
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