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Char、デビュー45周年記念公演のWOWOWでのオンエアに先がけライヴ・レポート公開

Char   2022/02/02 12:55掲載
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Char、デビュー45周年記念公演のWOWOWでのオンエアに先がけライヴ・レポート公開
 日本を代表するギタリストの一人として活躍してきたCharが、2021年12月11日にデビュー45周年を記念したライヴを東京・日本武道館で開催。奥田民生山崎まさよし布袋寅泰AIといった豪華ゲストを迎えつつ新旧の楽曲を披露した、この公演の模様を収める番組「Char 45th anniversary concert special at 日本武道館」が2月6日(日)にWOWOWで独占放送・配信されます。このオンエアに先がけオフィシャル・ライヴ・レポートが公開されました。

[ライヴ・レポート]
 Charが、2021年12月11日(土)東京・日本武道館にてデビュー45周年を記念したライヴ〈Char 45th anniversary concert special〉を開催。時折ゲストを迎えて新旧の楽曲を披露する華やかなアニバーサリー・ライヴで満員のファンを楽しませた。

 オープニングでフラッとステージに登場したCharは、刀を抜いてアリーナ、スタンドを見渡す。まずは、アコースティックユニット・三人の侍(奥田民生,竹中尚人,山崎まさよし)の出番のようだ。「どうも、前座です。今日は最後までゆっくり楽しんでください」と挨拶して場内を和ませると、アコースティックギターを軽快にストロークし出した。山崎まさよし、奥田民生それぞれとのエピソードを歌うと、ステージ袖から山崎、奥田の順で登場してアコギとコーラスで演奏に加わる。曲の終盤で「45周年in武道館 おめでとう」と3人のハーモニーを聴かせてから「侍の歌が聴こえてくるよ」と、「かえるの合唱」を替え歌にした輪唱まで披露した。イーグルス「Hotel California」の歌詞をもじった「Hotel Budokan」、ザ・ビートルズ「Nowhere Man」、ザ・スパイダース「エレクトリックおばあちゃん」と、歌、ギターのテクニックと共にユーモアを存分に発揮したカヴァーなど、サービス精神たっぷりに盛り上げた。

 ステージ転換後に、バンドメンバーの澤田浩史(b)小島良喜(key)ZAX(ds)、この日ゲストとしてバンドに加わる盟友・佐藤準(key)と共に再び登場したChar。白いスーツ姿でバーガンディミストのフェンダー・ストラトキャスターをかき鳴らすと、インスト曲「A Fair Wind」で改めてライヴをスタートした。場内は一斉に客電が点いて、Charが奏でるキャッチーな旋律が爽やかな風となって武道館を吹き抜ける。「45周年、自分1人ではここまでこれていないと思うので、本当に“All Around Me”だと思います」と、MCに絡めて曲は「All Around Me」へ。イントロ、リフ、メロディ、ギタープレイどれをとっても、Charにしか表現することのできないであろう、繊細かつ芯の強さを感じさせる名曲だ。2021年に発表された16年ぶりのニュー・アルバム『Fret to Fret』収録曲「Fret to Fret」ではワウを使って得意のサイケデリックな世界へと誘う。バンドの息もピッタリで、腕利きのプレイヤーたちのインプロビゼーションに武道館がライブハウスさながらの濃密な空間と化す。メロウなインスト・ナンバー「The Leading Of The Leaving」では、情感たっぷりな泣きのフレーズで場内を包み込み、曲が終わるとじっと聴き入っていた観客から大きな拍手が沸き起こった。

 45年のキャリアを記念したライヴということもあり、デビュー当時の曲も織り交ぜられていた。「それでは、新曲をやります」と言いつつ、飛び出した印象的なコーラスは「逆光線」。1977年にリリースされた3枚目のシングルだ。声援を飛ばすことができない会場からどよめきが沸き起こった。ピアノの静かなイントロが始まると、すぐに大きな拍手が起こったのが「Wondering Again」。ゴールドトップのレスポールに持ち替えて切々と歌い上げる、ギターだけでなくCharのヴォーカルの魅力も伝わる名バラードだ。間奏、エンディングと、エモーショナルなソロも素晴らしく、アニバーサリー・ライヴに相応しい名演となった。

 ライヴ後半にゲストの布袋寅泰を呼び込むと、ステージ中央でハグ。布袋は、「Charさん、45周年おめでとうございます!僕がCharさんをこの武道館で初めて観たのは、1978年にゴダイゴと一緒にライブをやったときです。僕はアリーナの前から3番目に座っていました。Charさんがいなければ僕はギターを始めていません。Charさんがいなければ、日本のロックはこんなに華やかに成熟してなかったと思います」と最大の賛辞を送った。そして演奏されたのは、「Shinin' You Shinin' Day」。ステップを踏みながら、オブリガードを入れる布袋。サビ前のCharの高音コーラスに合わせて布袋が同じピッチでチョーキングするなど、日本を代表する名ロックギタリストの2人ならではの光景が繰り広げられた。「Smoky」では、もう1人のゲスト・AIが参加してコーラスを取った。Charの横で歌いながら、「たまらない」とばかりにうれしそうに手で顔を仰ぐAI。Charがさまざまなジャンルの広い世代にリスペクトされていることがよくわかるシーンだった。間奏のカッティングに合わせたハンドクラップで武道館は一体になって、本編は終了となった。

 デビュー45周年を迎えて今なお枯れることなく、刺激的であり続けるギターと歌に、終始興奮させられっぱなしのライヴだった。このライヴの模様は、2022年2月6日(日)にWOWOWで独占放送・配信される。


取材・文 / 岡本貴之
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