ヒナタミユ(vo,g)、トヨシ(g,ds,cho)が、2020年9月に始動させた“どこでもない場所を旅する記録”を標榜する2人バンド“
エルスウェア紀行”が、8月30日(水)に最新デジタル・シングル「あなたを踊らせたい」をリリースをしています。
結成以降、さまざまなジャンルを融合させた“ニュー・ミュージック”を生み出してきた2人が“日常の中で浮かれないステップを踏むあなたを自由に踊らせたい”という思いで、コロナ禍に制作をスタートさせた本作。レコーディングはベースに
千ヶ崎学を迎え、その他全ての楽器とミックス、マスタリングをメンバーであるトヨシが担当。エルスウェア紀行らしい詩的なリリックと、緻密に組み上げられたサウンドはそのままに、新たな一面を存分に発揮したダンス・ナンバーで、夏らしさを堪能できる作品に仕上がっています。
また、10月29日(日)には、サポート・メンバーに千ヶ崎学(b)、
sugarbeans(pf)、qurosawa(g)を迎えたバンド編成での単独公演〈夢幻飛行2023〉の開催が決定しています。詳細はオフィシャル・サイトなどをご確認ください。
[コメント]まだ声出しやマスクを外して楽しむことが難しかった頃、とあるライヴに足を運んだ。3曲目だったろうか、私の座る席から通路を挟んだ目の前に、スーツ姿でサイリウムを振り自由に踊るショートカットの女性が見えた。
「いつだってこの人が自由に踊れる世の中が良いなぁ」「自分たちの音楽でも、彼女は踊ってくれるだろうか」と、帰りがけの柔らかい脳にその姿を焼き付けながらぼんやり考える。
“エルスウェア紀行”から“皆さんへ”というあまりにダイレクトな視点での楽曲のはじまりは踊り方が分からないとか身を任せることへの怖さとか、ボソボソと呟きたくなるような言い訳を脇に置いて、エルスウェア紀行=“あなたを踊らせたいだけの僕ら”だという自覚に得意気にバンドの制作ファイルにある日出現しました。
トヨシさんから出てくる抜群のリフを基盤にエルスウェア紀行なりのダンスナンバーを緻密に積み上げるうち、わたしたち自身も不恰好な踊りを振り切って踊るような、踊らせてもらえるような楽しい制作でした。
例の“とあるライヴ”、でベースを演奏していらっしゃった千ヶ崎さんが今回も演奏してくださっているなんとも言えない喜びも、ばっちりパッケージングされています。
スーツを着たまま一心不乱に踊ってしまいたい水曜日とか、天気が良いのに気分が晴れない日曜の朝、悲しくてうれしくてぐちゃぐちゃな雨の日とか、浮かれないステップを踏むあなたのどこかの場面で心跳ねる一端になれたら本当にうれしいです。あなたと、いつかライヴで一緒に踊れますように!――ヒナタミユ今回はエレキギターを中心にフレーズを構築し、プログレ、ロック、ファンクなどの要素を入れ込んでいます。
掴みどころのないリズムやフレーズを使って遊ぶように組み立てながら、同時にタイトル通りのダンサブルなリズム感のダンスナンバーとしてまとめていきました。是非楽しんでもらえたら嬉しいです。
皆さんとこの曲で踊れる日を楽しみにしています。――トヨシ