萩原慈悲之(vo,b)、隅田川倫素(g)、多華橋喜(ds)による3ピース・ファンク・バンド、
ヘンショクリュウが、EP『PRRDXX』を3月1日(水)にデジタル・リリース。本作は、HIP LAND MUSICによるデジタル・ディストリビューション&プロモーションサービス「FRIENDSHIP.」がデジタル・リリースをサポートしています。
ヘンショクリュウは、2021年に「口は禍いの元」、「羅生門」、「変色流忍法帖」、「BREAKN」、「燃え上がれ、闘争心」、「KEMONO」、「問う、今日」といったシングルを連続リリースしライヴ活動も精力的に行なっていましたが、2022年に入ると制作に集中。その末に完成したのがEP『PRRDXX』です。
今作『PRRDXX』は、会場限定で発売された前作『
JAHSCO』(2017年)のリリースから実に5年ぶりとなる作品で、新曲5曲を収録。「喫う彩度」、「いつかのシルシ」、「パラドックス」、「愛は何処」の作曲・作曲をいずれもフロントマンの萩原が手掛け、「打ち切りマンガ」は共作曲。録音・ミックス・マスタリングはギタリストの真都永が担当しています。
[コメント]数年振りに曲集をお出しします。タイトルは「パラドックス」と読みます。
意味は、ググると「逆説」と出てきますが、
私が思うこの言葉の印象は「相反する要素の共存」といったところです。
私は音楽を娯楽だと、個人的には思っていません。
自分の存在意義がわからなかった幼少期に、
音楽を演奏し、作るということができたおかげで、
自分の存在を認めることができたからです。
弱者だった僕は、音楽という武器を手に取れたおかげで
社会で戦うことができたのです。
しかし、音楽は聴く人がいて成り立つというもの。
私は正直、これまでに聴く人のことを考えて作ることがとても少なかったと思います。
これは表現者としての停滞を意味すると思います。
「自己実現のための表現」と「娯楽としての機能性の追求」
この曲集はこの相反する要素が共存しています。
それ故にアンバランスなわけですが、
振り返ると私はアンバランスな表現に惹かれてきたなと感じます。
令和に差し掛かり、さまざまな製作物の過程が効率化されています。
そのなかでこの『PRRDXX』という曲集は、
アンバランスだからこそ存在する意義があり、
これに依る表現の深みは誰かを影響すると信じています。――萩原慈悲之