アイスランドのシガーロススタジオにてレコーディングした作品を連続リリースしている
Jun Futamataが、新曲「Murmuration」を6月28日に公開しています。
かねてから社会の歪みなどを題材に作品作りをしてきたJun Futamataが群像や警鐘をテーマに試みた楽曲。2019年にアイスランドで消失したオクヨクットル(Okjokull)氷河、世界各地の温暖化問題に胸を痛めた経験からこの曲が生まれました。これらのテーマを想起させるミュージック・ビデオもあわせて公開されています。
今作では、約100年前に発明されたオンドマルトノを忠実に再現したシンセサイザー楽器オンドモをはじめ、アイスランド、シガーロススタジオ内に無造作に置かれていた無数の変わった楽器達がダビングされています。
また、2023年アカデミー賞で音楽賞を含む4冠を受賞した映画『
西部戦線異状なし』にも参加したFrancesco Fabris(Bedroom Community)がエンジニアを担当しています。
イントロから曲全体を通して反復されるチェロのフレーズは、失われつつある環境への警鐘をイメージさせ、有機的なフレーズと共にビルドアップしていくこの楽曲は、「混沌」と同時に「儚さ」を感じさせるような魅力的な作品に仕上がっています。
今作は、今年秋にリリースされるアイスランドレコーディング作品集にも収録予定となっています。アナログ盤、カセットテープの予約ページも公開されています。
TVアニメ『
REVENGER』(
藤森雅也監督・
虚淵玄ストーリー原案)の劇伴を手がけるなど、ポストクラシカルやアンビエント、現代音楽から、環境音楽、ミニマル、クラシック、エレクトロニカに至るまで、幅広いリスナー層を魅了する彼女が作り出す最新作に期待が集まっています。