コンテンポラリー・ミュージック・ユニット“
.es”の
saraと、“音響の鬼才”“レコーディングの魔術師”として名高い
宇都宮泰とのコラボ・シリーズ『Utsunomia MIX』より、saraと
ロジャー・ターナーによる第10弾『
からっぽに満たされる』とsaraのソロ作となる第11弾『
プレイヤー』が12月24日(水)だ同時リリースされることが決定しました。
英国の重鎮ドラマー / パーカッショニスト、ロジャー・ターナーは、現代パーカッションの言語を再定義し、即興音楽シーンの中核を担ってきました。ジャンルを超えたコラボレーションでも知られ、
アネット・ピーコックや
フィル・ミントン、
デレク・ベイリー、
大友良英、
田中泯ら欧米·アジアの革新的なアーティストたちと共演し、即興音楽の可能性を世界規模で拡張しています。
そんなロジャー・ターナーとsara初対面でのデュオ音源を収録した第10弾『からっぽに満たされる』は、2025年1月、大阪の現代美術画廊「ギャラリーノマル」で開催された高嶋英男個展「からっぽに満たされる/ Fill wIth Empty」での即興ライヴ3セットを収録。高嶋の言う展覧会タイトル「からっぽに満たされる」とは、「多様な可能性を内包する余白に満ちている状態」とのテーマと連動してのパフォーマンスが展開されています。初共演となる2人の音楽家は高嶋の巨大な彫刻を挟んでスタンバイ。打ち合わせもなく、ただ空間に身を置いた2人が徐々に共振していく様がリアルかつ瑞々しく収められています。
ただ一度のセッションで共感を感じた両者。本アルバムのリリースを記念して2026年1月、再び英国より来日するロジャー&saraのレコ発記念ライヴも決定しているとのこと。詳細は.es のオフィシャル・サイトをご確認ください。
そして第11弾『プレイヤー』は、数々の音楽家たちとの共振を重ねてきたピアニストのsaraにとって約1年ぶりとなる、特別なソロ・ライヴを収録。鈴、水音を放つ音具、ハーモニカ、クリスタルボウル、トライアングル等の音を織り交ぜながらエナジーあふれるピアノ・ソロが堪能できる内容です。
本作は、2025年5月1日〜6月14日、.es(ドットエス)のホームであり、Utsunomia MIXの拠点であるギャラリーノマルで開催された美術家・池上恵一個展「Prayer」会場でライブ・レコーディングされたもの。ノマルの前ディレクターであり、.esのプロデューサーだった林聡が2024年11月に急逝後、林と共に池上と縁を深めてきたsara(.es)は池上のアート作品に囲まれた空間で、宇宙の源と共振する祈りのように音を放ちたいと考えてきました。満場の観客に見守られる中、クライマックスは「光の柱を感じた」と異口同音に語られた伝説的なソロ・ライヴが追体験できる本作に注目です。