世界の一流オーケストラの音楽監督を兼任し、コンサートにレコーディングにと八面六臂の活動を続ける指揮者
パーヴォ・ヤルヴィ(Paavo Jarvi)。とくにドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメンとのベートーヴェンの交響曲全集録音は“これこそ世界一のベートーヴェン”と絶賛されています。その第5弾で、全集の完結編となる
『ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」』(BVCC-10004 税込2,520円)が8月26日に発売されます。
いずれの録音でも高い評価を得てきた“ベートーヴェン・プロジェクト”の最終巻というだけあって、その意気込みはただものではありません! 第4楽章の要となる声楽陣には、
マティアス・ゲルネ(Br)、クラウス・フローリアン・フォークト(T)をはじめとする旬の独唱者を迎え、2001年の創設以来優れた室内合唱団として注目を浴びているドイツ・カンマーコーアを擁した最強の布陣で臨んでいます。
録音も慎重を期して行なわれました。まず2008年夏のボン・ベートーヴェンフェストのオープニングで「第9」を取り上げた際に第3楽章までが録音され、その後、2008年12月にドイツ国内のツアーで再度「第9」を取り上げた際に第4楽章が録音されました。声楽が入る前のレチタティーヴォの部分を収録するのに、ほぼ2セッションをかけてしまうという慎重な姿勢は、演奏者と制作者全員がこの録音に込める気持ちの大きさの表われではないでしょうか。
ヤルヴィとドイツ・カンマーフィルがはじめて「第9」を取り上げたのが2005年9月。その後、横浜、カナダ・ラナディエール、ストラスブールでのチクルスや、ブレーメンをはじめとするドイツ国内での演奏を重ねてようやく獲得した成果が、この録音に結実しているのです。
さらに今年10月26日〜11月3日には、シンシナティ交響楽団との日本公演が予定されています。2005年以来、毎年来日するたびに評価を高めファンを増やしているだけに、今年も楽しみです!