“日本一ロックなお花見”をテーマに、ビクターによるロック・フェス〈ビクターロック祭り〜2015〜〉が3月14日(土)、千葉・幕張メッセ国際展示場9〜11ホールで開催されました。出演には、
KEYTALK、
木村カエラ、
キュウソネコカミ、
斉藤和義、
スガ シカオ、
Dragon Ash、
ハナレグミ、
星野 源、
レキシという、日本の音楽シーンを代表するアーティスト計9組が出演。約13,000人のオーディエンスと共に、熱く盛り上がりました。
オープニング・セレモニーでは、先日急逝したシーナ(シーナ&ロケッツ)を紹介する映像が流れると、その直後にはサプライズ。若手和太鼓奏者3人組ユニット“無限”による三重奏が会場全体に鳴り響き、津軽三味線10人を従えステージに登場したの演歌歌手の長山洋子。総勢14人で2003年の大ヒット曲「じょんから女節」を披露。深紅の着物に身を包み、美しい立ち姿で津軽三味線を引く長山の姿はまさにギタリストさながら。
ほら貝の音色とともに宴の舞台に先陣を切って現れたのはレキシ。「初っ端だけどさ、みんな年貢納めたいの?」とオーディエンスの“年貢”コールを誘って会場を盛り上げ、「まだちょっと時間ある? もう1曲やっていいの?」としっかり残り時間を確認して最後に演奏されたのは「きらきら武士」。「最後はやっぱり武士について考えていこう!」と呼びかけたレキシは、冒頭の歌詞を「ビクター好きー」と言い換えてレーベル愛を叫ぶ。
KEYTALKのステージは寺中友将(vo, g)の「楽しんでいこうぜー!」というシャウトから「トラベリング」で幕開け。「パラレル」「fiction escape」などのアッパー・チューンを畳みかけ、最新シングル「FLAVOR FLAVOR」も披露。さわやかなサウンドに乗せて、伸びやかなヴォーカルが会場に響き渡りました。
暗転と同時にステージに現れたのはスガ シカオ。エッジーな「19才」では、鮮やかな照明の下でステージを練り歩きながら情熱的にパフォーマンス。続く「コノユビトマレ」では、同じビクターに所属する盟友・FIRE HORNSが加わり、サウンドはさらにゴージャスに。「情熱と人生の間」でファンク・モードにひと区切りをつけると、「愛について」を歌い上げ、会場をしみじみと酔わせた。
Asa「360°」の日本語カヴァーからスタートしたのはハナレグミ。「光と影」では、バンドメンバーが音を重ねてゆくごとにステージを照らす光も強さを増していき、会場はドラマティックなムードに包まれる。そして「音楽を好きでいてくれてありがとうございます。そんな皆さんに、この曲を贈ります」と、ラスト・ナンバー「きみはぼくのともだち」。優しい光に包まれた舞台上で、ひとつひとつのフレーズを慈しむように歌う。
ハナレグミの後は、本年度から同イベントに設けられた“宴会場ステージ”でDJ
ダイノジが後輩芸人たちとともにパフォーマンス。「今日は他人の曲しかかけません!」との宣言から、ビクター所属アーティストの楽曲にのせてキレのあるダンス&コール&レスポンスで“宴会部長”にふさわしいステージを繰り広げる。レキシが飛び入りするサプライズも。
本ステージではキュウソネコカミが登場。彼らのライヴではお馴染み“筋斗雲”が観客の上に置かれ、その上にヤマサキセイヤ(vo, g)が立ち上がり、ライヴはスタート。「ビクターに入れて本当によかったです」(ヤマサキ)とビクターからメジャー・デビューした喜びを語ったかと思えば、終盤では「“ビクター、意外とポンコツだった”そんな曲です」という紹介から新曲「ハッピーポンコツ」へ。最後は、ビクターについて歌った「ビビった」をドロップし、会場を大興奮に巻き込みフィナーレ。
本イベントの出演者の中では紅一点となった木村カエラは、小気味のいいギターに乗せて「リルラ リルハ」を披露。MCで「私は2013年にビクターに入ったのでまだ新参者ですが、とても楽しみにしてまいりました」と笑顔、「“ロック祭り”なので激しい曲をいっぱい持ってきてます。一緒に踊ってください!」と、「one more」を元気いっぱいにパフォーマンス。
「やさしくなりたい」からスタートした斉藤和義。印象的なギター・リフがステージの幕開けを告げ、「ずっと好きだった」に続くキラー・チューンの連発にフロアは沸き立つ。MCでバンド・メンバーを紹介した斉藤は「以上、サザンオールスターズでした」とおどけ、一呼吸おいて繰り出されたのは「歌うたいのバラッド」。「歩いて帰ろう」では、観客との大合唱が会場に響きました。
「お待ちかね! ロックバンドの登場だ!」と挨拶しステージに登場したのはDragon Ash。圧巻のパフォーマンスの連続にモッシュやクラウド・サーフが発生した中盤、盛り上がるオーディエンスを観てKj(vo, g)は「最高だ、ロックキッズ!」と叫び、ガッツ・ポーズ。「俺たちみたいな音楽やってるやつが1つのレコード会社とずっと契約して、CDを出せてるのって稀有なケースだと思う。俺らを取り巻くチームは最高に誇りだし、ハンパじゃないチームだと思ってる」とスタッフへ感謝の気持ちを伝え、ラストは「Lily」。メロディアスなサウンドで、貫禄のステージを終えました。
ラストを飾ったのは星野 源。弾き語りでの「くせのうた」から、穏やかな空気を一変するように、アップテンポな「地獄でなぜ悪い」。本編のラスト・ナンバー「夢の外へ」を歌い終わると「アンコールしてね!」と言い残し、一旦ステージを去る。鳴り止まぬアンコールに呼ばれて星野は、布施 明ならぬ“ニセ 明”に扮して登場、名曲「君は薔薇より美しい」を披露。「この場に立てて本当にうれしいです。これからもビクターよろしくお願いします」と挨拶し、「Crazy Crazy」を熱唱。バンドメンバーとともにカーテン・コールを行ない、〈ビクターロック祭り〉を締めくくりました。
(Photo By Rui Hashimoto / Azusa Takada[SOUND SHOOTER])